「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

合併しなければ・・・と県の脅し

2007-05-30 23:09:02 | 日記
28日夜に東伊豆町で開かれた県による賀茂1市5町の合併推進構想住民説明会。
「合併しなければペナルティーがあるわけではないが、事業の優先順位は下がるかも知れない。」との県の説明。
受け取り方は人それぞれとはいえ、一般的にはこれは町民への脅しだろう。
さらに、「(賀茂)郡下で東伊豆町は財政力指数がいい。しかし、住民税の徴収率、歳出に占める人件費率は最低。規模を大きくすれば徴収率を上げることができる」と県。
確かに徴収率の最低のところが他の市町と合併すれば合併前より合併後の新市の方が率は上がるが、そのことに何の意味があるのか。実態に変化はあるまい。そもそも、徴収率にしても人件費比率にしても、行政効率の問題から低いのか、従業構造の違いに起因した滞納者の特性なのか、税源の構造の問題なのかを見極めないと比較自体に意味がない。
かつて、どこかの県議が財務事務所ごとの税収と職員数の比較(人件費比率)で、一人当たりの税収が低い事務所があることを問いただしたと聞いたことがあるが、違いがあるのは当たり前のことだ。
大企業が納める何十億という税金の課税・収納に係る人件費も自動車税4万5千円に係る人件費もほとんど変わらないのだから、税収額と収納率の良い法人関係の税が中心の事務所のほうが人件費比率も徴収率も良いに決まっているのだ。
先の東伊豆町の問題もこれと同じで、県の詭弁(だまし)である。
いつまでこんな静岡空港需要予測並みの情報操作による世論形成をするつもりなのか。
最終的には東伊豆町民の決めることだが、誤った情報に惑わされないでほしいものだ。

その賀茂1市5町、中核となれるような医療機関がない。
このため、心筋梗塞で緊急入院した下田市長は、実は圏域外にある伊豆の国市の大学の付属病院に入院していた。
合併の見返りに病院の建設に補助してもらったところで大学病院と違って公的病院では医師が確保できるかも分らないご時世である。
目先の人参に釣られないことも肝要である。