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朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

青空の下、南風に吹かれて 武蔵小金井『白樺』

2023年05月10日 | そば、うどん
唐突ではあるが、昭和生まれの私にとっては今でも、ドラえもんの声は大山のぶ代さんで、のび太君は小原乃梨子さんで、
ジャイアンはたてかべ和也さんなのである。 ※現声優さんたちを否定しているのではありません
規格外の音痴という設定のジャイアンは、原作での歌声は下記のように、「ホゲ~」などと表現されるが、
  (C)小学館 (C)藤子・F・不二雄
※「ドラえもん プラス」第2巻p39より

アニメでは、たてかべさんが作詞した「♪おれはジャイアン ガキ大将~」という、番組オリジナル曲に差し替えられる。
ただ、その歌が発表される以前、期間こそ短かったが、ジャイアンがよく歌っていたのは、
千昌夫「北国の春」の歌い出し部分、「♪しらかば~ あおぞ~ら みなぁみか~ぜ~」であった。
当時、元の曲は知らなかった我々ガキんちょも、ジャイアンの真似をして、学校や遊び場で歌いまくったものだった。
北国の春はミリオンセラーを記録したそうだが、高視聴率アニメ・ドラえもんの宣伝効果もあったはず。
この選曲については、【元々の台本にはなく、たてかべさんのアドリブだった】説もある。
それが事実だとしたら、売上に貢献をしたと思われる、たてかべさんにも印税の一部を支払うべきではないか(笑)。

とまあ、いつものようにダラダラと長く、しかも本題とはまったく無関係な前置きで申しわけないが(反省)、
今回のテーマは、武蔵小金井の立ち食いそば店『白樺』である。
「ジャイアンといえば、たてかべ和也さん」という持論に同意してくれる方はいるだろうが、
「白樺といえば、青空・南風、ジャイアンの歌」と連想してくれる方は…少ないだろうね、たぶん。

白樺さんの外観はこちら。「近江屋」は隣接する質屋の屋号なのだが、こっちが店名だと思っている人もいそうだ。


お店の場所は、駅前ドン・キホーテの脇道。少し進めば、数日前に紹介した、大衆酒場『百薬の長』がある。
ある日、百薬の長をほろ酔い気分で退店したところ、ついつい出汁の匂いに吸い寄せられて、初入店。

こちらも、西荻窪の『笠置そば』と同様、立ち食い風の店舗だけど、ちゃんとイスがある。
入口の券売機で、「かき揚げ」そば460円+生玉子の券を購入したいのだが、玉子のボタンが見つからず、
厨房のおじちゃんに直接お願いしたら、「100円いただきます」と告げられたので、現金で支払う。
数秒後には、かき揚げ+玉子、通称天玉そばが完成。なんだか、妙に具だくさんである。


ネギとワカメはともかく、明らかにかき揚げとは別の天ぷらも盛られている。


不思議そうに丼を見つめる私に、厨房のおじちゃんが、その謎を解き明かしてくれた。
「玉子が高くなったからさ、さつまいもサービスしといたよ」。おお、それは嬉しい!
あとで調べたところ、以前の白樺さんは生玉子60円、さらに月曜日は無料で提供していたようだ。
そんな生玉子が100円になり、お店側も心苦しかったのか、その分オマケしてくれたのだろう。
ラーメンを値上げした分、チャーシューの量を倍にした、立川『パワー軒』の店主もそうだけど、
こういう心遣いは、客としては大変ありがたく、この時点で私は、白樺さんの支持者になった。
さつまいも天1個(150円)で心をつかまれるとは、我ながら安上がりな男である。

味の方は、茹で置きのソバ、濃いカツオ出汁のツユ、時間がたちフニャッとした歯触りの天ぷらと、
想像以上でも以下でもない、昔から食べ慣れている立ち食いそば屋の味である。
柔らかな麺と天ぷらは胃にやさしく(?)、温かいツユは酩酊状態の身体に浸透していくようで、抜群にウマい。
途中で七味を投入し黄身ちゃんを崩し、ツユまで残さず啜ってしまった。


「ごちそうさまです、天ぷらサービスありがとうございました!」とおじちゃんに告げ、爽快な気分で店を出た。

数日後、またまた百薬の長で飲んだ帰りに、白樺さんへ。
2度目の訪問では、メニューもいくつか撮影した。こちらは壁メニュー。


さらに券売機の画像。ブレブレで判読困難だろうが、前回見つからなかった「生たまご」ボタンは、2段目の左にあった。


こちらは、券売機上にある、写真見本付きのおすすめメニュー。


以前はラーメンや豚丼なども扱っていたようだが、最近はオーソドックスな品揃えとなっている。
この日は、「ミニカレー丼セット」650円をうどんで注文。「かけ」360円+「ミニカレー丼」380円より90円お得だ。


かけうどんは、たぬき(揚げ玉)の有無がたずねられる。私はもちろん「入れてください」。


こちらはミニカレー丼。普通の立ち食いソバ店は平皿だが、こちらは文字どおり丼に盛られている。


業務用カレーに具材を追加したのかな? 最近食べた飲食店のカレーでは、群を抜いて人参がデカい


うどんはそばと同様にやわらかく、カレーは辛さこそ控えめだが、意外とコクがある。
このカレーならば、カツオ出汁のツユにも負けないので、「カレーうどん」も美味しそうだ。

3度目の訪問は、別の場所で飲んだ帰りに、わざわざ武蔵小金井で下車して訪問。
地元にも立ち食いソバ店はあるけれど、私はここ白樺と、働いているおじちゃんのファンなので。
この日は「ミニ天丼セット」650円のそばに、コロッケ150円も追加。
まずはコロッケそばが完成。たぬきだけでなく、またまたサービス天ぷらも!


サービス天の具材はピーマンだった。今回もありがとうございます。


直後にミニ天丼(単品は380円)が登場。前回のカレー丼と同様、福神漬け付き。


天タネはかき揚げ、さつまいも、ナス。ミニだからなのか、海老ちゃんが不在で残念。


写真はないが、コロッケは普通のいもコロッケ。素朴な味でそばツユとも好相性。
コロッケ半分を天丼に、さらにかき揚げをそばに移動して食べてみた。ツユで再加熱されたかき揚げのウマいこと。


カロリー過多だろうが、溶けこんだ衣を回収すべく、ツユを全部飲み干してしまった。
この日も厨房のおじちゃんに、天ぷらサービスの御礼を告げてから退散。
たいした常連でもない私に、オマケしてくれるなんて、なんていい人なんだ…と感激していたのだが、
私がよく見ているブログの記事によると、白樺さんの天ぷらオマケは、よくあることらしい(笑)。
サービスは私だけではなかったとしても、私の白樺さんに対する敬意は変わらない。
なぜなら、この日私が置き忘れたビニール傘を、ちゃんと倉庫で保管しておいてくれたから。
お手数かけて申しわけない…っていうか、忘れ物してんじゃねえよ、オレ。

数日後、傘を受け取るべく、タイトルどおり「青空の下、南風が吹く」昼間の時間帯に初訪問。
「武蔵小金井に南風が吹くのか!?」のような、野暮なツッコミは控えてほしい。
夜の時間帯は、おじちゃんひとりの営業だったが、昼間はおばちゃん店員もいた。
他店ではあまり見かけない、「餅カレー」のうどんを頼もうとしたら、「今はやってない」とのこと。
冬限定だったのか、そもそもメニューから外してしまったのかは不明だが、希少メニューマニアとしては残念。
気を取り直し、この日は気温が高かったので、冷やしタイプの「天ざる」650円をうどんで注文。
うどんを冷水で締め、容器に冷やしておいたツユを注ぎ、さらに冷えた天ぷら(笑)が盛られて、天ざるが完成。


ほどよい歯応えのうどんを、漆黒のツユに浸して啜る。途中で、薬味のネギと、サービスのたぬきをツユに投入。
天タネはナス、海老、ピーマン。冷たい揚げ物を、冷たいツユで食べるのは、正直しんどい。
ただし、コロモ自体も厚いとはいえ、海老ちゃんもなかなか太かったのは嬉しかった。


寡黙なおじちゃんに対し、おばちゃんは快活で、常連らしい客と仲良くしゃべっている。
そんなふたりに傘の御礼と「ごちそうさま」を告げ、青空の下、南風に吹かれて(←しつこい)お店を出た。

こちらは個人店ではなく、かつて吉祥寺にあった『大鵬』のグループだったが、
現在は『果寿濃』というグループに所属しており、近所の『ハンバーグレストラン 葦』も、同系列だとか。
今度は、白樺さんと同様に根強い人気を誇る、そっちのハンバーグ店にも行ってみようかな。
いずれにしても、今では貴重になった非チェーンの立ち食いソバ店である、
白樺さんには末永く営業を続けてほしい。おじちゃんおばちゃん、これからもよろしくお願いします!



白樺
東京都小金井市本町5-12-11
JR武蔵小金井駅から徒歩約80秒(信号次第)
営業時間 11時~20時
定休日 基本なし
コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (hobohobo)
2023-05-10 18:16:14
拙ブログをご紹介くださりありがとうございます。
僕は「青空の下、南風が吹く」昼間の時間帯にしか入りませんが、そこはかとなく飲んだ帰り感の漂う写真のほうがハマりますね、やっぱり(笑)。

にんじんデカッ!
カレーうどん、絶対うまいと思います。
返信する
Unknown (ブログ主)
2023-05-10 21:39:21
hobohobo様、
コメントありがとうございます。

hobohoboさんにもぜひ、
近所の老舗酒場『百薬の長』から『白樺』でシメという、
武蔵小金井ゴールデンコース(?)を体験してほしいのですが(笑)。
私は今度、系列店の『ハンバーグレストラン 葦』にも行ってみます。
返信する

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