明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

餃子とちゃんぽんの穴場店 西国分寺『千尋』

2022年05月04日 | 餃子
つい最近、西国分寺の駅改札を出てすぐの地点で、それまで見たことがなかった、
「ちゃんぽん ぎょうざ」の白い看板が目に留まった。


場所は、人気カレー店『すぷーん』のちょっと先にあるラーメン店の2F。
「餃子の大将」を自称する餃子マニアとしては、未知の店に遭遇したら素通りはできぬ。
看板地点まで行ってみると、赤い看板と「アルバイト募集」の貼紙がある。屋号は『千尋』らしい。


メニューの一部を記した黒板もあり、「ちゃんぽん650円」など安心価格だったので、入店してみることに。
階段を上った先はすぐ店内で、厨房の店主が気付き、テーブル席に案内される。
冷水が入ったジョッキを運んできた店主に、とりあえず瓶ビールと餃子をオーダー。
店主が素早く栓を抜き、グラスにビールを注ぎながら提供してくれた。「キリンクラシックラガー」は600円。


こちらがドリンクメニューで、


裏がお食事メニュー。調べたところ、ちゃんぽんと皿うどんは『リンガーハット』より安い。


店主は気さくな方で、作業をしながらいろいろと話しかけてくれた。いいトシこいて人見知りな私にはありがたい。
「以前はお好み焼き屋だったんですけど、つい最近、餃子とちゃんぽんの店に変更しまして」。
確かに、私の目の前にある台には、お好み焼きやもんじゃ焼きが記された、旧メニュー表が置いてあった。
テーブルもよく見ると、裏返せば鉄板になりそうで、卓上で焼くことも可能な様子。
「コロナのせいで、バイトがやめて人手不足で、ひとりでもできる現在の業態に変更しました」。
確かに、お好み焼き屋さんは、お客さんのテーブルで調理する手間もあり、ひとり回しは絶対無理。
とはいえ現在だって、餃子を焼いて、麺を茹でて野菜を炒め、酒を作って…と、大変なのは変わりないのだが。

「元々、餃子が好きで、いろんなお店を食べ歩いたんですよ」。おお、それは私と一緒だ。
店主が出した結論は、「奇をてらわぬ、普通の餃子が一番美味しい」だそうで、
お気に入りのお店は、大阪の『丸正』らしい。私は食べたことはないが、行列のできる超有名店である。
数分後、大きな鉄皿に盛られた餃子が登場。商品名は「マスターぎょうざ」で、1人前6個450円。


丸正の餃子はひと口サイズだが、こちらのは横幅が長く大きめで、一般的なサイズの3割増しくらいか。
中身はざく切りの野菜が主体で、ニンニクも結構効いており、味もしっかり付いているので調味料ナシでもOK。


店主は「普通の餃子」が理想のようだが、大きさや食感、味付けなどには個性が感じられる。
また、添えられた千切りキャベツにはポン酢が少量かかっており、柑橘系の香りでいい口直しになる。
私好みの餃子だったので、店主に「美味しいです。水餃子もお願いします!」と、すぐに追加注文。
一応、調味料もいくつか試してみたが、卓上に設置の海苔ふりかけ「さるかに合戦」が、意外と好相性であった。


しばらくすると、スープに入ったマスターぎょうざ=水餃子450円がやってきた。


丼は、ラーメンなどに使うようなサイズで、スープもたっぷり入っており、450円は破格だ。


ラー油や、辛口薬味(『ホープ軒』に置いてある赤い粉のようなモノ)もスープに溶かし、味わってみた。


餃子はもちろん、スープにも旨味があり、一滴も残さずたいらげてしまった。
酒類は瓶ビールのあと、「ホッピー白」セット450円と「なか」200円を飲み干し、
店主がオススメする「特製緑茶ハイ」450円を注文したら、ティーパックが入ったジョッキが来た。


店主が他の店で同じ商品を飲んで気に入り、作り方やお茶の仕入れ先などを教わったらしい。
緑茶は香ばしい風味で飲みやすく、すぐにお替わり。すると、同じグラス&緑茶パックで再登場。
あとで伝票を見たら、「なか」扱いになっていてお得。店主曰く「4杯くらいまではパックから味が出ます」とのこと。
さらに「なか」をお替わりし、だいぶベロベロになってきたところで、シメのお食事を。
お店のウリである「東京ちゃんぽん」650円を頼むべきかもしれないが、私はあえて「ぎょうざラーメン」800円を選択。


要するにワンタンメンの餃子バージョンだが、それだけ千尋の餃子を気に入ったのである。
具材は炒めたキャベツにモヤシ、そして刻み玉ねぎ。あとは餃子と、角煮風のチャーシューが1個。
他の客が食べていた、ちゃんぽんの具材も野菜主体で、似たような色合いだった。
長崎ちゃんぽんのように、ピンク色のカマボコなどは入らないから、「東京ちゃんぽん」という名称なのだろう。
麺はラーメン用の細麺。店主曰く「有名なカンノ製麺所から仕入れてます」とのこと。


おそらく、いろんな人気ラーメン店で使用されている、『菅野製麺所』のことだろう。
無知な私は今までずっと、「スガノ製麺所」と誤読していた。店主さん、教えてくれてありがとう(苦笑)。
なお、スープの底に沈んでいたチャーシューが、肉自体の旨味を感じさせ、なかなかウマかったと報告しておく。


塩味ベースの熱々スープをすすり、身体中にアルコールが回り、ベロベロになったところでお会計。
帰路は立川までふた駅なのに、中央線内で爆睡し、寝過ごすところであった。

ゴールデンウィーク中の営業日を聞きそびれたので、ワンオペなのに申しわけないが、とある日のランチタイムに電話し、
当日の夜、営業していることを確認してから再訪。営業時間に合わせ、駅周辺を少し散歩。
店舗がある北口ではなく、線路を挟んだ南口から、お店の外観を撮影してみた。


入店後はすぐに、「昼間、忙しいときに電話してゴメンなさい」と店主に謝罪。
今回は、窓際の席に案内された。駅を行き交う電車が丸見えで、「鉄ちゃん」にはたまらない席であろう。


私が入店したあとも、続々と客が入ってくる。あまり宣伝はしていないそうだが、早くも認知されているようだ。
この日はホッピーセットからスタートし、なかを飲み干したあとは、またまた緑茶ハイを注文。
注文したおツマミは焼き餃子と、「チーズクリスプ」400円。チーズのおせんべいみたいな料理だ。


店主によると、このチーズクリスプを使用したかき氷も考案中とのこと。
チーズとかき氷の組み合わせとは斬新だ。歯が悪いので氷はキツイけど、発売された際は食べてみようかな。
焼き上がった餃子と一緒に食べてみたが、餃子へのチーズはやはり、とろけるタイプがいいようだ。


最初のオーダーで「(ガッツリ飲んだ)あとで皿うどんを注文します」と伝えたつもりだったのだが、
しばらくしたら、いきなり「国分寺皿うどん」650円が提供されてしまった。


この日はベロベロになる前に退散するつもりだったので、ちょうどいいか、と食べ始める。
具材はキャベツとモヤシの他、竹の子、竹輪、豚肉なども加わる。
九州から取り寄せた皿うどん専用の細麺は、アンと混ざっても独特の歯応えを維持。


東京ちゃんぽんと同様、本場の皿うどんとは異なり、魚介類やウスターソースはないが、これはこれでウマいよ。
全部食べ終わったところでお会計。店主にゴールデンウィーク後の営業時間や定休日を聞いたところ、
驚いたことに千尋さんの営業日は、当面は月火水のみで、木金土日は休みとのこと。
金土日はなんと、やはり西国分寺駅の近くで、『千俵』というダイニングバーを営んでいるらしい。
今度はそちらにもお邪魔して、カウンター越しの店主と、餃子談義でも楽しみたいね。



千尋(ちひろ)
東京都国分寺市西恋ケ窪2-6-5 2F
JR西国分寺駅から徒歩約1分
営業時間 11時半~14時半、18時~22時
定休日 木、金、土、日 (月~水も、週によって昼のみor夜のみ営業の場合もあり)
※営業時間や定休日などの詳細は店主ブログにてご確認を
※金土日営業の『千俵』は、東京都国分寺市泉町3-33-16
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