明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

大正創業の老舗が作る「うそ」「う中」 恵比寿『長命うどん』

2022年05月31日 | そば、うどん
今から1年以上前、とあるTV番組で、ダウンタウンの松本人志さんが、
「赤いきつね」「緑のたぬき」を一緒にして、「紫のいたち」にして食べる”と語っていた。
「赤と緑を混ぜたら、紫じゃなくて茶色では?」「そもそも、松本さんみたいな大金持ちがカップ麺を喰うのか?」
などの疑問を抱きつつも、面白そうなのでマネしてみることに。


粉末スープを2個使うのは塩分過多になりそうなので、緑のたぬき分だけを使用。


スープが薄まらないよう、赤いきつねの方は、熱湯入れて5分たったら湯切り。


カップには当然入りきらないので、丼を用意し、双方を合わせて完成。七味はどっちも使った。


なお、緑~は3分で完成するので、仕上がりにムラが生じないよう、時間差でお湯を入れる必要がある。
今気付いたけど、赤~は普通に作り、緑~を湯切りしていれば、同時にお湯を入れて、5分で完成したのに。
何はともあれ、「紫のいたち」を改めてアップで紹介。なお松本氏は、だいぶ前からこの食べ方を広言していた模様。


府中や国分寺にあるラーメン店『紅』は、太さが異なる自家製麺を使っているが、


紫~はうどんとそばなので、太さだけでなく風味も異なる、過去に経験したことのないテイストである。


油揚げ+そば、かき揚げ+うどんも新鮮だったので、最後まで飽きることなく食べられた。

うどんとそばの双方を出すお店はたくさんあるが、紫のいたちのような「一緒盛り」を提供している店は少なそう。
以前紹介した『山田うどん』には、冷やしの「ざる相盛り」はあるが、温かい「かけ相盛り」はない。


一部地方には存在している「かけ相盛り」を、ウリにしているお店が今年の4月、東京に進出。
そのお店とは、恵比寿の『長命うどん』。前回の『千年ラーメン』に続き、縁起のいい屋号だよ。
本店は名古屋にあり、創業はなんと大正2(1913)年! 100年以上の歴史を誇る老舗店である。
お店では「ミックス」と呼んでいる相盛りは、いつから始めたのかはわからないが、老舗らしからぬ柔軟な発想だよね。
いつから始めたといえば、恵比寿店は開業して1ヶ月以上すぎたのだが、お店のHPなどでは、
「現在はソフトオープンですので、臨時休業などがごさいます」との表記が。
私は、ソフトオープンという言葉を知らなかったが、どうもプレオープンと同意のようだ。
後述するオーダーの仕方とか、試行錯誤中なのかもしれない。

そんな老舗の相盛りうどんを味わうべく、先日久しぶりに恵比寿まで行ってきた。
さすがは山手線内屈指のおしゃれタウン。居心地の悪さは格別(※あくまで個人の感想です)。
非おしゃれの私だけでは不安なので、恵比寿勤務の友人と待ち合わせ、長命うどんに入店。


まずはメニューを紹介。私の撮影より画質が良好な、お店ツイッターの画像を拝借。
こちらが麺類とトッピング。麺はうどん、中華麺、そば、きしめんと4種もある。


下記が夜限定のおつまみや、ドリンク類。


とりあえずオーダーしたいのだが、ここからがちょっとメンドくさい。
1 店員さんから渡されたQRコードをスマホで読み込む
2 表示されたメニュー表から、注文する商品をクリック
3 さらに「注文リストに追加」をクリック
4 すべての商品を選択し終えたら、「オーダー」をクリック
5 最後に「注文する」をクリック

友人に操作を任せたのだが、3と5は不要な気がしないでもない。
あと、厨房から「○○(商品名)入りましたー」のような掛け声がないので、注文がちゃんと伝わったのか不安になる。
結局、「我々のオーダー、通ってます?」と質問し、無事通っていることが判明。
意外にも、女性店員は明朗で、言葉遣いなども丁寧で好感が持てた。
「意外にも」と書いたのは、こちらのように会話せずに注文できるお店は、店員が不愛想だろうと思い込んでいたから。
別の男性店員も、常連らしい女性客と談笑していたし、「操作ができない」と嘆くおっさん客にも、真摯に応対していた。
接客スキルはあるようなので、口頭注文可能にしてもいいんじゃないかね?

オーダーから約10分後、完成した商品が運ばれてきた。
私が頼んだのは「2種ミックス」690円のうどん&そば、通称≪うそ≫と、「生卵」100円。


残念ながらきつね=お揚げがないので、紫のいたちの注文はできなかった。
麺は半玉ずつなので、合わせて1人前。なぜか丼の模様が、『吉野家』の丼とそっくりだ。


ツユをひと口すすると、カツオの風味が効いた、東京風の出汁に近い濃口ツユであった。
生玉子と一味を乗せて、いよいよ麺をすすっていく。


やや細めのうどんは、ムチムチとした歯応えながら、しっかり腰もある。
濃口ツユで食べるうどんは、山田うどんや立ち食いソバなどのような、柔らかタイプが一般的なので、
腰のある麺との組み合わせは新鮮であった。なお、うどんは自家製、ツユは無添加だそうだ。
ただ、相盛りのそばは、妙にねっちょりとした歯触り。茹でたあと、ぬめりを取ってないのかね。
「うどんは自家製」ということは、他の麺は違うのだろうが、調理はちゃんとしてほしい。
こちらは、友人が注文したうどん&中華麺、通称≪う中≫。


中華麺をひと口もらったが、中華というか、細いうどんという印象。


カツオ出汁の風味をジャマしないよう、この麺を選択したのだろうが、
かん水を使用した黄色い麺の方が、いかにも中華らしくて、うどんとの違いを楽しめると思うけどね。

お酒やツマミは頼まず、うどんだけ食べてお会計。ここからがまたメンドー。
1 さっきのスマホ画面に戻り、「お会計」をクリック
2 お店が発行した伝票が、客席に運ばれる
3 客席フロアにある精算機でセルフ会計

※3のセルフ会計用精算機

別にメンドーでもないだろ、と思われるだろうが、我々の会計時は、2の伝票がなかなか来なかったのである。
「たびたびすみません、会計伝票が来ないのですが」と女性店員に告げたところ、
彼女はすぐに厨房に戻り、「申しわけありません」と謝りながら伝票を持ってきた。どうやら、放置されていたようである。
この日、働いていたのは5名。役割分担もあるのだろうが、他の誰かが気付かないのはおかしい。
失礼ながら、我々の訪問時はそれほど混んでおらず、厨房にいた3名は、結構ヒマそうにしていたし。
これなら精算機ではなく、レジを設置し、対人での会計にしてもらいたい。

長命うどんの感想をまとめると、自家製うどんはなかなかウマく、濃口ツユとも好相性
さらに、他の麺と食べるアイデアは面白く、接客担当の店員さんの応対はよかった
だからこそ、そばと中華麺がイマイチなのは残念だし、スマホでの注文、精算機での会計もメンドーだ。
やっぱり、口頭で注文と会計が可能なスタイルにすべきでは? 
コロナ禍ゆえ、客と店員がなるべく接触しないよう、このシステムにしたのかもしれないが、
客との私語は禁止されておらず、さっき書いたように、常連らしい女性客とも積極的に会話を楽しんでいた。
関係ないけど、この女性客がウザかった。夜なのにサングラスかけて、帽子かぶって、胸元の開いた服を着てと、
芸能人のような気取った格好で、ワイン飲んでやがるの。だから恵比寿はイヤなんだよ…。

※退店時に撮影したものの、激しくブレた看板

未食のきしめんも気になるし、うどん+きしめん≪うきし≫も試してみたい。
ただ、恵比寿はちょっと遠いし、なにより街全体から漂うアウェイ感がしんどい。
うどん、そば、中華麺、きしめんを出す店ならば、多摩地区の豊田に『大黒屋』がある。
お店の人にお願いして、≪うきし≫を特別に作ってもらえないかね。



長命うどん 東京本店
東京都渋谷区恵比寿1-14-6
JR恵比寿駅から徒歩約3分
営業時間 11時半〜15時、 17時半〜21時 土祝11時半〜15時半
定休日 日曜、その他不定休
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