わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

エルサとジャック(Rise of the Guradians)

2014-03-26 | 映画・ドラマ・本
 暫く前に見た映画なのですが、「アナと雪の女王」を観て、アナには素朴で誠実なBFができたのに、エルサは??と、いうことで、巷では(?)お似合いのカップルと噂の、ジャック・フロストくんが出ている、ドリーム・ワークスのCGアニメ、「Rise of the Gurdians」をご紹介します。とっても豪華な声優陣にもかかわらず、日本では公開されなかったのは不思議だと思っていたのですが、アメリカの子どもたちにはお馴染みの登場人物たちは、日本では全くと言っていいほど馴染みがないし、作品自体が、観客はそれらのキャラクター(ガーディアン達)を知っているという前提なので、確かにこれは公開してもウケないかも… チーン(合掌)

 上息子がすっかりエルサに萌えており、色々とジャックとのカップリング画像を見つけてきます。ジャック・ザ・フロストは「霜のジャック」の名の通り、冷たい突風を吹かせたり、触れるものを凍らせたりと、エルサの原型のような妖精です。北風小僧の寒太郎や、風の又三郎のイギリスのいとこといった感じでしょうか?霜のジャク二郎。妖精になって300年ものキャリア(?)があるにも関わらず、子供のようにイタズラ好きな永遠の少年。この子なら、エルサが触れようが、キスしようが凍る心配は無用。その上、風に乗って空をとぶというエルサにはない能力を持っているので、スーパーマンのように空の散歩にも連れて行ってくれそう。

 豪華声優陣に加え、写真かと見紛うような写実性を求めるディズニーとは少し方向性を異なり、光のあふれるCGアニメの上手いドリーム・ワークスが本領を発揮した美しい映像、そしてお話もよく出来ているにもかかわらず、日本ではビデオ・スルー、本国アメリカでも莫大な制作費を回収できなかった本品。登場キャラクターが童話でお馴染みすぎてお子様向けと大人にはパスされ、一方でサンタらしきキャラがイレズミのタフガイ(アレック・ボードウィン)だったり、イースターバニーがムキムキの武闘派(こちらはヒュー・ジャックマンがウルヴァリン声で熱演)と、子供にも「イメージ違う!」とパスされたのが敗戦原因かと私は思っているのですが。

ここでキャラ紹介をしますと:
ジャック・フロスト:他のガーディアンたちとは一線を画して気楽に暮らすイケメン妖精。声は今をときめくクリス・パイン
ノース:サンタらしき北極点に住む、ロシア訛りのおっさん。橇はハーレー製に違いない。ガーディアンたちのリーダー
バニー:卵を運んで春を告げるウサギちゃんなんだけど、ムキムキ、太眉。希望の守護者
トゥース:歯の妖精。抜けた乳歯を枕の下に置くと眠る間に歯の妖精がお金に変えるという伝承によります。思い出の守護者のハミングバード人間
サンディ:子供の願いを叶え、良い夢を見せる砂の妖精。言葉は発せず砂で描いたイメージで意思表示します。「お願いサミアどん」って昔のNHKアニメと原型は同じですが、こっちの方がパワフルで、最後にいいところを持っていくw
ピッチ・ブラック:悪夢と恐怖を司る悪役。声はジュード・ロウで、子どもたちを恐怖で支配して、世界を闇に包もうとしています

 ガーディアン達は「月に住む男」に任命された世界の守護者。300年前にジャックが、幼い妹を助けるために凍った湖に落ちて死んだ後、冬の妖精にしたのも月に住む男。日本じゃお月様では兎が餅をついてますが、欧米では月は人の顔に喩えられています。この月男、ピッチの野心を食い止めろって命令したりする割りに、自分は何もしない傍観者で、困ったボスの典型ですね。ジャックは規則や義務を嫌い、勝手に生きていましたが、自分がなぜ妖精になったのかを知り、自分もまた「守護者」であったことを自覚して、ピッチに挑みます。

ガーディアン達。ノースの腕には「良い子」「悪い子」のタトゥーが

 ピッチは手下の「闇」を使って、子供達がサンタや歯の妖精を信じられないように仕向け、守護者たちを無力化します。子供が信じなければ魔力が失せ、その存在すら危うくなるのは、「ピーター・パン」のウエンディと同じ。サンディは悪夢により彼を信じられなくなった子どもたちが増えて力を失い闇に飲み込まれ、プレゼント運びを妨害するピッチのせいでサンタの橇は飛ばなくなり、バニーは卵を奪われて小さく非力なうさちゃんになり(しかし声はヒュー・ジャックマンw)、トゥースは歯とコインを交換するハチドリたちを捕まえられてしまう。ピッチに妨害されて時間が限られたクリスマスのプレゼント運びに、守護者達がスパイ大作戦ばりに奮闘するシーンは、色んなパロディーが散りばめられて楽しい。

 他の妖精たちがピッチに敗れていく中、守護者ではないので別に存在を信じられてなくても平気(?)らしきャックの活躍というわけです。妖精達の存在を信じる最後の子供、ジェイミーが説得し、一緒に闇と恐怖に立ち向かいます。この子たちが、意地悪そうな太めの女の子も含め、皆いい子たちなんだなぁ。この辺(オハイオの田舎な)にいそうな素朴な子どもたちです。子供達がが再び信じ始めたことで妖精たちは力を取り戻し、孤軍奮闘していたジャックとともにピッチを打ち破り、力の弱まったピッチは闇に飲まれて消えてしまいます。自分の操っていた手下にやられるとは、「トムとジェリー」のトムはじめ、敵役には容赦無いアメリカさんのえげつなさ爆裂。ガーディアン達は子供達に愛され、互いに和気藹々と楽しくやってるのに、自分は忌み嫌われて孤独。「てめーらだけでキャッキャ、ウフフしってんじゃねー!」と、キれて世界征服を企んじゃったピッチの最期には同情しました。

左はピッチと闇の手下、右はジェイミーと友達、雪男。左端はジェイミーの妹、ソフィー

 それぞれのキャラが立っているばかりではなく、小さなエルフたちや雪男、1シーンだけ登場の親たちですら好感が持て、クスリと笑わせてくれるシーンが有ります。日本ビデオスルーと、アメリカ国内興業成績の失敗が本当に勿体無いのですが、「アナと雪の女王」の大ヒットに便乗して陽の目を見る機会があるかも??ジャックは益々、エルサに頭上がらないね(だいたいエルサは一国の女王様だしねー) 「アナと雪の女王」の感想はこちら

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