わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

干芋ショック、再び

2019-02-09 | Museumsとイベント
 コロンバスの日系食料品店、テンスケに行く機会があったので、前回、犬に食べられちゃった干芋を買おうと意気込んでたのに、販売終了だって。違うメーカーのなら入荷予定がありますって言われたけど、あの干芋が美味しかったのよ~!ショック…

 気を取り直し、テンスケでお友達を待ち合わせして、AAAのバケーション・エキスポに行きました。去年行ったとき楽しかったし、貴重な情報をゲットして、春にはフロリダのサニベル島、夏にはアイスランドに行ったし、今年もきっと行く!と、心に決めていたのだ。今年は、場所もダウンタウンの中心にあるコンベンションセンターから、少し外れたフェア会場になって、ちょっと規模が小さくなってた。前回のように、その場で「ここに行く!」と、心に決めちゃうような魅力的な情報は得られなかったけど、イベントそのものは、今回もとっても楽しかったです。いろんな無料配布品やカタログもばっちり集めたし、見ているうちに今年のバケーション計画も頭に浮かぶかも。

 本当は日本に行きたいのだけど、まとまったお休みは、夏とお正月前の飛行機代が高い(><)時だけなので、宝くじにでもあたらない限り無理かなぁ… そのためには、まずは宝くじを買わなきゃなんないんだけど、実は買い方がわからない…

パンプキン・フェスティバル!

2018-10-18 | Museumsとイベント
 コロンバスから南へ一時間ほど下がったところに、サークルビル(Circleville)という名前の、古い街があります。一八世紀半ば、街の創立時に、丸いインディアンマウンド(先住民のお墓)を中心に、丸く街を設計したので「丸い町」という名前なのですが、どうも使いにくいってんで、19世紀初めに一所懸命、四角に再開発したという歴史があります。普段は静かな…と、言えば聞こえはいいけど、廃れた街ですが、ここはオハイオきっての、かぼちゃのお祭りで知られています。


給水塔もかぼちゃ


街の中心の壁画もかぼちゃ


 仕事で、暫くの間この町の郊外にある工場に通ったことがあり、このお祭りを楽しみにしていました。街の中心部にずらりと食べ物やクラフトの屋台が並び、特設遊園地も2ヶ所設置されて、結構な規模です。自称、地球上で最もスンバラシイ無料の祭り(The Greatest Free Show On Earth)ですが、駐車に10ドルかかったわい。このお祭りの歴史は古く、1903年以来、ずっと続いているというのだから、ま、アメリカとしては古いわね(←祇園祭とか9世紀からだしぃ、と、上から目線の日本人)

いろんなかぼちゃ


もっといろんなかぼちゃ

  

 かぼちゃのチリ、かぼちゃドーナツ、かぼちゃアイスクリーム等々を食べてきました。みんな、美味しかったよ~!ちゃんと、パンプキンパイもお持ち帰りした。普通、イベントだとぼったくり価格が多いけど、ここでは水のペットボトルが1ドルで、良心価格でした。

 メインストリートに立ち並ぶ古いビルは立派で、市庁舎や図書館は堂々たる壮麗な建物ですが、表通りに並ぶ店舗の半分は閉鎖され、かつては美しかったであろう古いビクトリア風の家が手入れもされぬままに並び、少し中心を離れるとトレイラー・ハウス村。平日の真っ昼間から、入れ墨だらけの20代と思しき若者達が、所在無げにブラブラと歩いている。そんな、中西部の現状を象徴するような哀しい光景の街が、今日は人に溢れ、音楽が鳴り響き、青い空に市庁舎の鐘塔がそびえる。年に4日間だけ、栄光を取り戻す。

 しかし、この周りって工場沢山あるし、雇用はありそうなもんなんだがねぇ…

どっちを向いてもインスタ映え

2018-09-16 | Museumsとイベント
 カントリー・リビング・フェア再び!昨年、そして今年の6月に続いて、またまた雑誌の「Country Living」が主催するフェアがオハイオにやってきました。いつもの私なら、旅から帰ったばかりの日曜日は遅く起きて犬の散歩行ったらお昼寝、夕方頃に起き出して、晩御飯食べながら「西郷どん」観て、お夕寝、深夜前に起きてネットサーフィンしてから寝る、なんて暮らしですが、今日ばかりは大好きなフェアの最終日を逃すまいと、張り切って参りました!


爽やかな秋空でした




ハロウィーンを前に、かぼちゃもたくさん飾られていました


右下に写り込んじゃったのは、エドナ・モードではありませんw
気に入ってる一枚なのに、あちゃー!だよ


かわいくって、気になってるフクロウさん
一つ連れて帰りたいけど、選べなくて毎回諦めてる


うちに出窓がったら、絶対これ飾りたい!
でもいいお値段なので手が届かない


 せっかくなんで、いっぱい撮った(と、いうか獲った、って気分)写真を、インスタグラムにも載せたよ。だって、特に狙わず、これステキ~でパチリしただけで素敵な写真が取れちゃっうんだもの。暑かったけど、いい風の吹く気持ちのいいお天気で、とっても楽しい一日でした!

WAG!

2018-08-19 | Museumsとイベント
 18日土曜日は、年に一度の犬好きと犬のフェスティバル、WAG!Festでした。この日は晴れますように~、と、ずっとお天気予報を気にしながら、とっても楽しみにしていたイベントです。午後から雷雨の予報だったので、朝一番で行ってきた!結局、雨は夜になるまで降らなかったけど、どうも天気予報は、降る降るサギが多い気がする…

 "去年行って、これは、毎年来なあかんわ!と、大いに感動したイベントです。何をそんなに感動したかといいますと、かわいい、かっこいい、おもしろい犬が一杯いる、そして、沢山の屋台が出て、ただのサンプルを配っている。色んな犬たちと匂いを嗅ぎ合い、お味見しまくって犬は幸せ、色んな犬ナデナデして、ただサンプルいっぱい貰って私も幸せ。今年は予め、サンプル貰ったら入れるために、トートバッグ持参しちゃったよ(テヘペロ

 期待に削ぐわず、一か月は賄えそうな量の、ドッグフードのサンプルをゲット。かなり嬉しい。


涼む犬たち。うちのんは、興味なし。すぐ日陰で寝っ転がるくせに~


気持ちいいね~。いいね~


おしゃれさん


楽しいね

 ちなみに、去年、愛護協会から買った買わずに保護しようマグネットは、車に貼ってたら、動物園の駐車場で盗まれてた。買わずぬ盗もう、かい??今年は、何も買わなかったけど、サンプルくれた非営利団体にちょこちょこ寄付してきた 5ドル札入れたら、じゃ、これも、って、更に粗品貰っちゃったり。犬の足跡模様のトートや、リードに付けられるフンの後始末用ビニール袋入れ、犬猫用ワイプとか、使えるものばかりで、これも嬉しー!そう、私は「タダ、安い、もらう」が好きな女。

狂気の沙汰

2018-02-21 | Museumsとイベント
 3月21日、一週間前にフロリダ州の高校で17人が死亡した銃乱射事件を受け、トランプがホワイトハウスに集まった、マージョリー・ストーンマン・ダグラス高校の生徒や職員、2012年に多数の児童が乱射事件で死亡したコネチカット州のサンディフック小学校の関係者など約40人に面会しました。このような事件が二度と起きないよう、大統領に措置を講じて欲しいと訴える遺族や関係者に対し、トランプは、教職員に銃で武装させるべきだという提案を「強力に」検討すると言いました。曰く、「銃器を上手に扱える教師がいれば、攻撃を即座に終わったはず」
はぁ?

 実は、今回の事件の現場には、銃を持った警備兵が配置されていました。でも、この警備兵は外にいて、銃撃の最中の建物内に入らなかった。そして、教師の銃携帯は、全米ライフル協会(NRA)が長年に渡って提案していること。NRAは2016年の大統領選挙時、トランプに3千万ドルを選挙資金として寄付しています。

 同日、マージョリー・ストーンマン・ダグラス高校の生徒たちは、フロリダの州都タラハッシーの州議会議事堂に集まって、アサルトライフル(自動小銃)の販売規制を求めました。集まった生徒たちは「子供たちを守れ!」、「Never Again!」とシュプレヒコールを繰り返しました。実は、前の日20日、フロリダ州議会は、アサルトライフルと大容量の弾倉禁止条例案が、下院で賛成36、反対71で否決されたばかり。自分の目と鼻の先で、こんな事件が起きたと言うのに、フロリダを代表する議員たちは、同様の悲劇を防ぐつもりすらない。

 銃を買える年齢を引き上げるといいますが、サンディ・フック小学校での銃乱射事件の犯人が使ったのは、母親の収集していたライフルでした。酒もタバコも買えない未成年が、大量殺戮兵器を買えるのはおかしいとアメリカ人も言いますが、アメリカ人以外からすれば、年令に関係なく一般人が機関銃なんかのアサルトウェポンを買えるのがおかしい。

 そして、本来、子供たちを護る場所であるべき学校で、子供たちが殺されないよう何をすべきかの答えが、教師に銃持たせる事という発想は、狂気の沙汰としか思えない。テキサスには実際に、教員が小銃で武装している学校区が有りますが、実際の所、大量の弾丸とマシンガンで襲撃されたら、ピストルでどれだけ対応できるのでしょうか?とにかく、とことんアホ。

 悲劇の翌日、ヘラヘラ笑いながら現地に赴いたかと思えば、ホワイトハウスを訪れた被害者たちを前に「教師が武装してたらよかった」などと言い切る、この国の大統領は、私には「良心」というものを持たない精神異常者としか思えません。そして、そんな男を支持する国民が未だに多いという事実。恐ろしすぎる…


「射撃手を鎮圧しました!」「節子、それ、犯人ちゃう。武装教員や」

アルフォンス・ミュシャ展で謎の犬に出会う

2017-12-29 | Museumsとイベント
 デイトンの美術館で今年いっぱい開催されているミュシャ展を見に行きました。英語読みだと、ミュシャでも、ムハでもなく、ムーチャです。以前は、毎月のように通った美術館ですが、コロンバスの東に引っ越してきてから訪れるのは今回が初めて。もっと早く、この展示は見に来たかったのですが、なにやかにやでギリギリになってしまいました。やっぱり、早めに見に来て、少ししてから二度目の訪問すればよかったと後悔。少なくとも、2回は見ておきたかったよ。

 東京の国立美術館のミュシャ展では、スラヴ叙事詩全20作が展示され、大盛況だったそうですが、見たかったなぁ…

 こちらは、それほどの規模ではありませんが、オリジナルのリソグラフやポスターに加え、下絵や油絵等75作品が展示され、大変に見応えがありました。普通にミュシャの絵はきれいだと思うけど、ま、特に好きってんでもないなー、と、思ってたけど、撤回します。オリジナルの柔らかく微妙なグラデーション、優美なライン、絢爛たる装飾にノックアウトされました。今後は、ミュシャ好きを名乗ります。

 鼻息荒くして、海野弘さんによる豪華解説本も買っちまいました。私的には高価で、かなり悩んだのですが、アメリカの美術館で日本語の本が専門書として売っているのが何か嬉しく、印刷の質もとても良かったので、つい… 本当に奇麗な本です。


 展示室で最初に出会うのは、出世作「ジスモンダ」のポスターです。その左下の余白に、とても気になる点がありました。眼鏡をかけた犬(?)が大きな本で調べ物をしている絵と、たぶんフランス語の落書きがあったのです。後で美術館の方に尋ねてみましたが、何のこと?って、感じでした。誰かがこっそり描いたのか?いつものように、特別展示は撮影禁止ですが、あの落書き(?)は撮っておきたかったな。

 DAIにフェイスブックを通して、質問したのですが、返事はないです…orz

メリクリX ハピホリ◯

2017-12-20 | Museumsとイベント
 アメリカの、日本の忘年会に当たるのはホリデー・パーティーです。かつてはクリスマス・パーティーだったのですが、クリスマスはキリスト教のイベントなのでPolitically correctでないということで、昨今は「ホリデー」と呼ばれています。実質は、大きなクリスマスツリーが飾ってあったりするんだけど、「メリー・クリスマス」はバツで、Politically Correctなのは「ハッピー・ホリデー」

 でも、やっぱり昔ながらのメリー・クリスマスがいい!という人は、特にお年寄りに多くて、先日も通訳兼付添いで行った診療所で、サンタさんみたいな白髭のおじいさんが受付のおばさん相手に、ハッピー・ホリデーなんて非アメリカンだ!クリスマスであるべきなんだ!!と大演説を繰り広げていました。待合室の他の人たちは苦笑するしかないwww

 私の勤め先でも、公式のカード等は「Happy Holiday」だけど、玄関には大きなツリー、部署毎の島も各々が小さなツリーやサンタさんの人形が飾ってあり、クリスマスカラーの電飾すら。それぞれの部署が個性を競い合っています。サンタ帽のスヌーピーとチャーリーブラウンのクリスマスツリーが良いなと思ったのですが、amazonで見たら3千円ほどしてた。結構高い




 今年はセクハラ糾弾の大流行を反映して、恒例の会社のホリデー・パーティーでも企業側は戦々恐々だそうです。日本でもテレビや映画では、会社の忘年会は酔っ払いと大失態の連続がデフォのようですが、アメリカのテレビ番組や映画でも、オフィス・パーティーが大混乱ネタはは同じ。だけど、とある調査によると、パーティーにアルコールを出すと答えた会社は、昨年は6割超でしたが、今年は49%と半分を割ったとか。景気が上向きになるにつれ増えていたのに、急に今年は下落したそう。出すけど、制限付きという会社も増えたそうです。私の働いてる会社は、パーティー出席に登録する時、お酒は自己責任で飲みます、って誓約書にサインさせられた。日本の忘年会や新年会でも、女子社員のお尻撫でちゃダメですよんw


コロンバス動物園で光の祭典

2017-11-24 | Museumsとイベント
 評判の良い、コロンバス動物園・水族館のクリスマス・ライティングを観に行きました。11月の末だと言うのに暖かくて、夜のお出かけも心地よい。やっぱ温暖化、来てる?










とっても綺麗でした。楽しかった~


 夜の動物園は、暗くて、あんまり写真は撮れなかったたけど、昼間は寝てばっかの動物たちが活発に動き回っている姿が見られて面白かったです。メキシコオオカミが群れで走り回ってたり、マウンテンライオンが二匹でじゃれあってたり(猫だ!猫だ!)、ウォンバットがもぐもぐ食事中だったり…


昼間は岩場で寝てばかりのお父さん虎も、外に出てゴロゴロ
実はいつもの岩場には「Man Cave」と書いてあることが判明


ゾウさん、屋内で水遊び(?)


 園内ではいつもの屋台に加えて、カクテルの屋台もそこここに。ビールは、園内で買った毎・グラス(プラスティックだけど)を持参すると割引価格です。グレープフルーツのビール飲んでみた。さっぱりして美味しかった。ウイスキー入りのココアも飲んでみた。凄く美味しかった。園内一周したトコで寒くなってきたので、ついホットラム飲んだ。とても美味しかった。ただし、車運転して家に帰らなきゃなんないので、その後も歩き回らねばならなかった。

 ところで、今日は感謝祭の次の日、前日から早朝の開店を待つ買い物客が列をなし、開店同時に押寄せて怪我人まで出る全米お買い物日のブラック・フライデーですが、一時期、12時過ぎて金曜日になった途端に開店、いや、いっそ木曜日の午後から大セールが始まるほどに加熱化したのも、ネットでの通販が発達して落ち着いたように思えます。実際、ニュースの第一報では、ネット通販が過去最大額を記録したそう。でも、実店舗の売上もまずまずだったらしいので、景気も順調に回復しているのでしょう。トランプと共和党の金持ち以外を苦しめる税金+医療費負担のせいで、また不況にならなきゃ良いんだけど…

パリ・世紀末 印象派を超えて

2017-11-12 | Museumsとイベント
 コロンバス美術館、行ってきました。目当ては、スペインのビルバオ・グッゲンハイム美術館による
Paris, fin de Siècl (パリ、世紀末)展です。前に来た時は、まだやってなくて、がっくりだったのだ。

ガラス戸を入ってすぐに対面するのが、モネの「睡蓮」。いつものフワフワとした優しい印象の池の絵ではなく、力強い水連が強烈な色合いでどん!と迫ってくる迫力のある一枚でした。

どや!


 まずは新印象派で点描でおなじみのスーラやシニャック、リュース、クロス、レイセルベにピサロの新印象派時代の絵が並びます。新印象派歯の画家達は、題材に労働者階級を選ぶことが多かったことからも示されるように、政治的には左寄りだったそうです。そういや、昔のフランスとかの絵って、貴族階級を対象・題材にしてるのが普通で、印象派が農民とかを描きだしたんだっけ?でも、新印象派の、パステルカラーの繊細な点描画で表現された光溢れる風景画の真髄は実は、「和の追求」だったんだそうです。だから、見てると和むのかしら?


この絵には有名な北斎の神奈川沖浪裏の影響がー、って解説があったけど、
なんとなく構図が似てるだけっぽい気もする…


こういった絵は、細部を見るのが楽しい


 次の部屋は、象徴主義の作品を、目ん玉気球や、キュクロープスの絵で人気のルドンと、ナビ派のドニ作品を中心に展示。説明に曰く、彼の作品は、後のシュールレアリズムの先駆けになっただって。白黒の石板画だけではなく、後期のカラフルなパステル画も多く展示されていましたが、長男を亡くした後に授かった次男誕生後から色彩豊かな絵を描くようになったそう。相変わらず、夢なんだか現実なんだかモヤモヤ感は変わらないし、彼のカラフル路線には、例の「キュクロープス」も含まれてるんだけど、テーマは相変わらず不気味系だけどどこかホノボノした感じの絵。子供もできて幸せになったのね…と、なんか感銘。

  
不気味時代の「スパイダー」と、カラフル時代の「ペガサス」

 この部屋には、同じナビ派のボナールの版画も展示されていました。私は、独特の暖かな色使いや、伝わってくる静けさ、人間に対する優しい視線が好き。彼もまた、ジャポニズムに傾倒していたのだそうで、作品には浮世絵の影響が色濃くみられるのだそうです。その辺も、日本人の琴線に触れるのかしら…?

  
特に気に入った「子供とランプ」と「小さな洗濯屋」

 後者はどっかで見た絵なんだなぁ… 自分の写真コレクション見ても、何度も撮ってるし… どこの美術館だっけ… デイトンかなと思って調べたけど、サイト見ても載ってなかった。他所で観たことある作品に再会すると、なんか古い馴染みにばったり出会ったようでうれしい。


ストッキングを上げる女。うひょひょ


 ロートレックを中心にしたポスター美術の展示では、有名なキャバレー「黒猫(シャ・ノワール)」のオリジナル(?)ポスターもありました。元が既に印刷なので、何がオリジナルなんだかわからないけど、その辺に出回ってるコピーでは見えない詳細が見られて興次味深く、しみじみ眺めて来ました。黒猫飼い主な私は、しっかり、このポスターの複製を家の壁に飾ってるんだな。「アンバサドールのアリスティード・ブリュアン」もあったけど、確かにこれは写楽の三代目大谷鬼次だねって思ったんで、

ネットで拾った写楽の絵を反転して並べてみた


 そして、最後の展示室はコスプレ・エリアだよ!当時のパリジャン、パリジェンヌになりきれる帽子や小道具で大人も子供も記念撮影。私も色んな格好で自撮りしてきた。楽しー!!日曜日なので美術館への入場料は無料ですが、特別展への入場料が6ドルかかります。相変わらずの、おせっかいすぎる解説には辟易したけど、とっても楽しい展覧会でした。家に帰ってから、好きな絵の解説なんかをウェブで読んだから、もっかい見に行きたいな、日曜日に。


こんなん見たら、普通に真似したくなるよね?

おせっかいすぎる美術館

2017-11-05 | Museumsとイベント
 コロンバス美術館に行ってみました。美術館や博物館大好きの私が、イマイチ心惹かれなかったものの、特別展の「Beyond Impressionism」に興味を惹かれたのです。ところが、その展示は次の土曜日からだった…orz

 ここは日曜日は入場無料。折角、ここまで来たので、鑑賞してみることにしました。規模はあまり大きくないので、直ぐに全ての展示室を回ってしまえます。今まで、メトロポリタン、シカゴ、ボストンのビッグ3を含め、アメリカ国内のいろいろな美術館を訪れましたが、こんな美術館は初めてでした。規模的には、同じオハイオ州内のデイトン美術館と同じくらいですが、アプローチの仕方が全く違います。



 デイトン美術館が落ち着いた大人の美術館であるのに対して、こちらは子供博物館(Chilldren's Museum)の趣。なぜなら、むっちゃ押し付けがましいですよ。

 館内の大きな面積を占めるのが、子供向けの教育セクションであり、各展示室にパズル等の、展示作品モチーフを使ったアクティビティーが設えられて、子供たちが小さかった頃、連れてきたかったのは、こんな美術館だったわと思いました。

目前のシャガールの絵のパズルをしている男の子


 しっかし、このインターアクティブ性に重きをおいたアプローチが、子供対象だけではなく、一貫して「教育指導」付きなのは辟易。

 例えば、下の馬。これは、作者のセルフポートレイトなのだそうですが、横に机があって「この作品で作者は自分の何を表そうとしていると思いますか?」という質問に対して、訪問客が答えた小さい紙がいっぱい貼り付けてあるコーナーが。
中学校の美術の授業か~?


 ある展示の横には、アーティストが元難民であることを含めた経歴が説明され、この作品に表された、作者が逃れようとしているものは何だと思いますか?と。万事、この調子で、あちこちに、そういった感想コーナーが有ります。展示のカテゴりーも、通常通り、印象派の部屋とかキュービズムの部屋とかもあるけど、スタイルや年代を超えて社会的テーマに基づいた部屋も。うーむ…(-人-)


 テーマや書かれた背景が、日本でよくある名画解説本よろしく詳しく説明され、おまけに「寂寥感を感じませんか?」とかってイタリック体でダメ押ししてくるのには参った。読まなきゃいいんだけど、眼の前にあったら、つい読んじゃうやん。私も、「怖い絵」シリーズとかの名画解説本好きだから、時代背景まで説明してくれるのは確かに興味深いんだけど、正しい解釈の指導的な説明が、「いいから。そういうの、本当にいいから… 勝手に、好きなように感じさせてください…」って気になる。

 知ってる有名な絵や、美術館で気になった絵を後から、へぇ~、この絵にはこういう意味があったのか、と、知るのは面白いけど、そんな解説を期待して、美術館に来る人ばっかじゃないっと思うんですけど… 

 ギフトショップには、付き物の所有作品の絵葉書たポスターもなく、カフェテリアは高くてメニュー少なくて、ギフトショップとレストラン込みで美術館好きな私には肩透かし。正直、近年稀なほど魅力を感じなかったコロンバス美術館ですが、良い作品も多かったし、いつも通り犬猫集め(かなりのコレクションになってきたよ)もしたし、気に入った作品は写真に収めてきたし、こんな美術館もあるんだなぁ、と、新しい経験もできた。元々の目当てだった特別展を見るために、近々、再訪するつもりです。入場料タダの日曜日に。

以下、気になった作品:

何なのか全く分かんないけど、なんとなく好き


カリフォルニアの風景だって。なんか判る気がする


ブルックリンのアパートの裏庭に畑作ってる人の絵。黒猫がいるよ


入り口吹き抜けのモビール。カラフルなお魚が泳いでるみたい