わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

物が壊れる

2013-09-30 | アメリカのニュース
 先週、オーブンを使おうと思ったら、稼働しなくなっていました。最後に使ったのは二週間ほど前だったので、いつから着火しなくなったのか分かりません。そしたら一昨日から、エアコンが稼働しなくなってしまいました。今は暑くも寒くもない季節なので、管理人さんに連絡して、修理は何時でもいいですよ~、なんてのんきなことを言っておりました。そしたら昨夜、お湯が出なくなってしまいました。なんなんだー!!!パイロットが消えただけかと思って、仕方ないので、昨夜は水シャワーを浴びて、今朝、ガス会社の方に来てもらったのですが、オーブンも湯沸し器も故障だって…orz

 午後に管理人さんに連絡して、直ぐに修理の方を寄越してくださることになりましたが、なんで急に故障が3つも重なるの??マーフィーの法則かどうかは知らないけど、故障とか、同じようなことは何故か連鎖しませんか?故障の連鎖は、だいたい同じ頃に買った機器が同時期に寿命になるからという事情もあるようですが、にしても、今回のオーブン、空調、湯沸かし3連発は謎すぎて、何か原因に成るようなことしたかなぁ?と、しみじみ考え込んじゃいましたが、何も思いつかないし…

 壊れるといえば、米予算案をめぐる与野党の対立による連邦政府機関の閉鎖危機が明日に迫っていますが、回避できそうにないですね。明日から遂に、オバマケアの一環としての国民全員医療保険が始まるのですが、共和党側はどうしても、それにミソを付けたい、邪魔したい。実際に、議会でオバマケアに反対して、アメリカを危機に晒しているのは、オバマ大統領が今日、文句言ってたみたいに「議会の一院の一政党の一派閥」、名指しすれば、あのサラ・ペイリンを支持した、ティーパーティーの連中だけ。


 多くの市民に、「オバマケアって何だかよく解らないけど、キライ!」と、洗脳したのは、FOXニュースの大功績だと思います。連邦政府閉鎖で、何十万もの連邦職員とその家族が収入を失い、生活保護や失業保険に頼る人々は小切手が送られてこなくて困窮することに成るでしょう。国民の大部分は、実際には、オバマケア(国民保険改革)の恩恵を受けるのに、なんだって、ほんの一部の保険会社やそのロビイスト、そんな連中から政治資金の献金を受けている政治家しか損しない改革案に抵抗してるのか全く謎。

 自営業者な私は、自分で保険を買っているのですが、毎月の保険代は身分不相応な金額で実に痛い。でも、『もしも、何かあったら』と、思えば、保険なしの生活は怖い。だから、オバマケアによって、自分の月額が下がる可能性に大いに期待しています。また、コレステロール値が高いので、既存症状を理由に保険加入を断ることが出来ないという条例も有り難い。行基だから保険に入れない、保険がないから医療費が払えない、となれば、もう後は死ぬしかないやん。いっそ、極貧になってしまえば社会保障が受けられて、税金で無料ケアが受けられるのに、まっとうに働いて税金を払い、生活保護を受けずに生きてきたのに、病気になったり、不慮の事故で怪我したら、そこで詰んでしまうという現状に「オバマケアなんていやー」と反対する一般市民は何を考えているのでしょうか?

 オバマケアへの非難として、大企業のみならず、中小企業も雇用者の医療保険負担が義務つけられて、中小企業経営者には死活問題だとか、負担するくらいなら、と、解雇してしまい失業率が上がるとかという意見もありますが、日本人的な考えかもしれないけど、てめぇの事業を支える従業員の健康くらい気遣えよ!って思いますね、私は。いやな社会だねぇ、全く…



Getty Museum

2013-09-29 | Museumsとイベント
 今週は、毎日、素晴らしいお天気でした。でも、ほとんど、家から出ず、土曜日も家にこもって働いてましたが、仕事があるのは、本当に有難いことなのですわ。フリーランスなんて、数こなしてなんぼのモンやもん。だけど、今日の午後は、若息子と一緒にゲティー美術館に行ってきたよ。このブログによると、この間、ゲティー・ミュージアムに行ったのは、このブログによると3月でしたから、半年ぶりです。今回、上息子はお友達の家に遊びに行っており、パスでした。

 今日の美術館行きは、特別展のカンタベリー寺院とセント・アルバンズ教会の宝物と、チベット民謡のコンサート、Chaksam-Pa: Classical and Folk Music of Tibetが目当てでした。ゆっくり、午後から出掛けて、カンタベリー寺院の特別展と、その周辺展示を見て周り、中庭のカフェでおやつの後、コンサートを見て、3時間ほどを過ごしただけですが、とてもリフレッシュした気分。週末にお出かけして、日常とは違う一日を過ごすのは、生活にメリハリ付けるのにもいいですね。カンタベリー寺院展では、なんと本物のステンドグラスが展示されていてびっくり。ってことは、今、カンタベリー寺院に行くと、ここの部分は窓がないの??予想以上に大掛かりな展示で見応えがありました。芸術作品のみならず、ステンドグラスの作成手順の展示も興味深かったです。いつか、本当にイギリスのカンタベリー寺院とセイント・オルバン教会に行って、あの壮麗なステンドグラスの下に立ってみたいな。

 コンサートは、ダライ・ラマ映画でお馴染みの、僧侶が「ブォー、ブォー」って吹くラッパ(ドゥンチェンっていうんだって)じゃなくて。手琴や三絃、横笛による素朴な草原の民の音楽でした。かなり中華っぽかった。南カリフォルニアには、200人ほどの小さなチベット・コミュニティーがあるそう。楽団のメンバーは全員、インドの難民キャンプ生まれ。最後には、観客も参加して、日本の盆踊り風なダンスでしたが、チベット人らしい人たちが老若男女参加して盛り上がりました。

 ところで若息子は、授業でヨーロッパの歴史を勉強しており、ちょうど今、中世とルネサンス期が終わったところ。キリスト教会についてや、当時の画法について等、色々と説明してくれたのですが、その知識に驚きました。高校でも、随分と踏み込んだ所まで教わるのですね。展示を見た後、コンサートの時間まで時間があったので、中庭でおやつを頂きました。若息子はブラウニーとアップルジュース、私はにんじんスープと白ワイン。昼間っから青空の下で、噴水の音を聞きながらワインなんて、とっても贅沢だわ。しかし、このワイン、プラスティックのカップになみなみ。この半分くらいでも良いんですけどね~(^^;) 右がその写真ですが、ワインがスープと同じくらいの量だよ。

 美術館のカフェテリアやレストランは、大概にしてレベルが高く、美術館を訪れる際の楽しみの一つでもあります。今日はカートしか利用しなかったけど、ここのカフェもメニューが豊富で美味しい。レストランは、高級なんで利用したことない。いつか、そのうちに… と、思っております。そして、もう一つキケンなのがギフトショップ!今日もまた、「中世の猫」、「中世の犬」という、そのものズバリな本を買ってしまいましたが、この時代の代表的な犬は白いグレイハウンドだったようです。右は、今日、ゲティーで見つけた犬。この絵の全体像と説明は、Saint Catherine, Gualenghi d'Este Hoursから。なんか、背中にキャラメル掛けられたみたいな模様だ。猫の方は、ネズミを追っていたり、食べている絵が多く、当時からちゃんと、その役割が知られていたのに、なぜか迫害されて、ネズミが増えてペストが流行ったって、なんか納得いかない…
 


猫の爪抜き手術

2013-09-25 | 時の話題
 先日、新聞を読んでいると、マリブに大きな土地を買った女性二人が、そこでペットのトラ二頭を飼おうとしていることで、近隣住民が反対運動中、という記事が出ていました。マリブといえば、海沿いのスターの豪邸のイメージが強いのですが、少し山に入ると、ヤギの放牧とかしている住民も居て牧歌的。そこに虎、しかも、今は二頭だけど、将来的には7頭飼いたいって言ってるらしい。いくら、管理を厳重にするって言っても、アメリカじゃ今までに何度も猛獣が逃げたとか、猛獣が孫食ったって事件が実際に起きてるし、そりゃ、ご近所さんも嫌だわ…と、私も思う。

 しかも、カリフォルニア州では、そういったショー等のための猛獣の爪や牙を抜くことを禁止しています。益々、近所に虎の放牧場があるのが嫌になります。カリフォリニア州内の自治体の中には、描い猫の爪抜きも禁止しているところがありますが、これを州全体に適用するという動きもあるそうです。猫の爪抜きは、イスラエル、ブラジル、ドイツその他のぽ億の欧州諸国で禁止されていますが、日本の状況を調べると、獣医さんが薦めていたりもします。確かに保健所に連れて行ったり、捨てるよりはマシでしょう。

 ですが、抜爪手術の利点を主張するサイトの多さに対し、『爪を抜く』とは、実は指先の第三関節から切断してしまうことを説明しているサイトが少ないのが気になりました。爪を抜いただけじゃ、また生えてきてしまいます。爪がないと、うまく引っかからないので、木にも登れないし、ストレス解消の爪とぎも出来ない、もちろん自分を守ることも無理(とうちの犬の鼻先の傷跡を見つつ…)。つい、家の外に脱出してしまった時は、本当に心配です。それだけではなく、化膿や術後の合併症の可能性もある。確かに、捨てられるよりはいいのかもしれないけど、健康上の理由等で他に手がないという場合でなければ、猫より家具や壁紙が大事とか、子供に猫にちょっかい出すなと教えられないなら、最初から猫飼うなよ…とも思っちゃうんだなぁ…

因みにうちのクロ姫様は、猫専門の獣医さんにも「凶暴」と言われた(トホホ)猫ですので、爪切りは毎回、獣医さんで3人がかりですわ…orz
    

フリーランスであるということ

2013-09-24 | 時の話題
 またまた、お久しぶりです。どうも、仕事のほうが立て込んで、ヘナヘナしておりました。仕事があるのは、実に有り難いことなのですが、波に乗りきれずに、たまにアップアップしてるですよ。仕事が多いとPCに向かう以外は他に何も出来ね~、と、痛む腰をさすり、仕事がないと、家賃ガー!電気代ガー!と焦る。固定収入のない自営業の泣き所です。ファイルを納品するたびに「失業」みたいなものですから、一つ終わって次があれば気も楽ですが、どこのエージェントからも依頼のない隙間があると、このまま仕事来なかったらどうしよう…と、凹みます。一日、二日くらいなら、睡眠取り返しで寝まくったり、るんるんと出掛けたりするんだけど、仕事のない日が週日に3日以上続くと不安…orz

 今は、毎月来る某社のニュースレター翻訳がありまして、こういうのは本当に有難い。以前は、数社のニュースレターを定期的に訳していましたが、リーマンショック後に軒並みキャンセルされてしまいました。ですから、ニュースレターにお金を使うといった余裕が会社側に戻りつつあることも、景気が上向きであることの証拠の一つなのでしょう。こういう「連載」仕事は、新たなリサーチを余りしなくていいし、今までこの人に頼んだから、今月もこの人に、って感じで依頼されるので、安定してるしで、実にオイシイ仕事です。

 そういえば先日、日本の漫画家に対する待遇と、欧米との比較についての人気漫画家さんの意見をネットで見ました。日本では週刊や月刊誌の連載で作者が縛られることがあり、これは欧米ではない習慣なのだそうです。欧の方はそうなのかもしれないけど、米の方は、そんなことないと思うな。アメリカでは、漫画家といえば、DCやマーベルのアメコミ作家か、新聞漫画のカートゥーニスト。後者は4コマとはいえ日刊、まさに土曜も日曜も祝日もない…というか、日曜版の漫画はカラーで、パネルも大きいから更に力を入れなきゃならない。ピーナッツの作者、チャールズ・シュルツ氏は、漫画描かなきゃなんないからと、ホワイトハウスへの招待を断り、一日も休むこと無く描き続け、引退を決めて最後の一枚が掲載された、その翌日に亡くなりました。

 また、ヨーロッパでは、漫画家は芸術家と同じで、パトロンが居て面倒を見てくれるので、連載で作家を縛ることはないそうですが、パトロンいたって、イヤでも働かなきゃなんないのや、完成するまで縛られるのは同じなんでは?パトロンって、多くの場合、要は雇い主。お相撲の谷町だって、結果が出せないと怒るし、支援をやめてしまわれかねない。そして、契約の件にしても、日本的な甘さで下書きのまま掲載しようが、原稿落とそうが、避難は受けても、そこで切られたりはしない。アメリカだったら賠償問題で訴訟ですよ。

 ミケランジェロが、システィナ礼拝堂の天井画作成中に書いた、絵の具が目に入る、ずっと上向いてるから首が痛いと泣き言の手紙が残っています。だいたいミケランジェロは、天井画描け!と、迫るパトロンの教皇、ユリウス二世から逃げまわっている。なんだか、編集者から隠れる作家や漫画家のようです。何時まで経っても完成しない天井画に辟易した教皇と、ミケランジェロトの間には、
いつになったら出来上がるねん?
終わった時が出来上がりや。
何やと、ワレ、足場崩して、叩き落としたろかいっ!
わしが終わった、っちゅー時が出来上がりや!

なんて会話が交されたそうですから、パトロンがいるからといえ、優雅に好きな時だけ作品に取り掛かるって訳にはいかない。ミケランジェロなんて、4年間ずっと「カンヅメ」されてたようなものです。

 ミケランジェロは、作成途中に絵を見に来た教皇庁の儀典長ビアージョ・ダ・チェゼーナが、「なんや、この裸ばっかりのエロ画は!」と、文句言ったのにムカツイて、最後の審判のパネルの中でミノス王の顔を、この儀典長にしている。しかも、1999年に終了した修復で、後世に付け加えられた腰布が取り除かれ、蛇に食われていたことも判明。右上の画像が、その蛇にパックンされたミノス像。ミケランジェロさんは、恨みを根に持つ性格だったようです。「もー、やだ!」と、思いながら働いた憂さ晴らしでしょうか。よほど、性根付きたらしく、この絵の中の自画像は、文字通り抜け殻になっています。

 ともあれ、仕事をして、プロとしてお金をもらうなら、覚悟が必要。欧米だの日本だの、世界中どこでも、それに変わりはないでしょう。契約ガー!とか、パトロンがー!とかっても、結局は自分の心構えだと思うんだ、私は。ゴッホは、パトロンがいないどころか、絵が全然売れなくて極貧なのに描き続けて、立派な作品を残したやん。芸術家を自負するなら、お金にならなくても身を削って作品を作る。それで凄い値段がついたら、それも、又、よし、でしょう…ってか、超幸福だよね

フランシスコ法王がまたやった!

2013-09-20 | 時の話題
 今日の午後は、コリアンスパでまったり。垢すりもしてもらって、汗いっぱいかいて、身体軽い~!帰り道、ラジオ聞いてたら、昨日公開されたローマ・カトリック教会のフランシスコ法王が、「同性愛者や離婚経験者、人工妊娠中絶した女性に対しても慈悲深くあるべきだ」と呼び掛けたインタビューについて、宗教学者や教会関係者、LBGT関係者が喧々囂々してて、心も軽いwww

 このインタビューは、イエズス会の会報紙チビリタ・カットリカ(Civilta Cattolica)に掲載されたもので、法王は昔、日本に来たこともあるザビエルさんと同じ、イエズス会の会員です。イエズス会はカトリック教会の男子修道会としては最大であり教会内の権力も大きく、進歩的な考え方で知られますが、フランシスコ法王も、そんなイエズス会の兄弟な権力を後ろ盾に派手にやってるって感じ。バチカン市内のアパートから、パパモビールじゃなくて、プレゼントされたルノーで通勤したり、庶民派として人気の高い法王は、原理派の歯ぎしりを尻目に、同性愛、離婚、中絶といった実在する(カトリック的には)問題を抱えた、12億人以上のカトリック教徒の大多数の共感を得て、更に強大化しそうな予感。カトリック教会をひっくり返すファティマ第三の予言は、この法王だった?!?

 フラ法王は別に、教会の認めていない同性愛や中絶を完全に認めるとは言っていないのですね。だから、反対派も大きく声を上げられない。飽くまでも、カトリック教会は人々の生活の現状に理解を示して、同性愛者であろうが、中絶に悩んでようが、神様を求める人たちも、教会は常に迎え入れねばならない、という立場を明確にしているのです。すこしまえに、ブログのこの記事でも書いた、同性愛者でもええやんか、そんなことより神様拝みまひょ、発言からブレてません。キリストさんは、人間は皆オレの子だよ、愛さなくっちゃ、と説き、自ら拝金主義を戒めたんだから、むしろ原点に戻ったんじゃないの?って、門外漢な私は思うけど。今のカトリック教会には、当のキリストさんが
とか、驚いていそうです。上の画像は、「聖☆お兄さん」の単行本から拝借しました。この漫画、大好き~

ゴッドファーザー死す・山内溥氏逝去

2013-09-19 | 時の話題
 トーランスの日系スーパー、ミツワでは、毎年恒例の北海道フェアを開催中。いそいそと出かけて、美味しいものをゲット!贅沢して、六花亭のマルセイ・バターサンドとチョコレートも買っちゃったよ。以前お友達が、日本の物産展で買って、冬に送ってくれて(夏だと溶けちゃうもんね)以来、ファンに成っちゃったのです。お値段は日本の倍だけに、私的にはかなりの贅沢品。

 写真は、パッケージにつられて買ってしまったキャラメルとソーダ。オレンジ色の箱は、「北海道限定で愛され続けている炭酸飲料、リボンナポリンとコラボしたおいしいキャラメルです。」なんだって。ほんとに、美味しかったです。水色の箱は練乳キャラメル。こちらは普通のミルク味でした。他にもメロンとかポテト、あずき等いろんなシリーズがありましたが、みな、箱に描かれたゆるキャラが可愛い。熊出没注意ソーダは、後味にほんのり果物の味を感じる炭酸の強いガラナソーダ。私が買ったのは白ガラナですが、オリジナルのコーラに似た色のガラナは、ブラジルの国民的飲料なんだって。北海道物産展は日曜までなので、また行って、黒い方も買っちゃいそう。


 さて、先日、トヨタを世界の自動車メーカーに押し上げた功労者である豊田英二氏が大往生なさいましたが、今日は任天堂前社長、山内溥相談役の訃報が伝わってきました。その風貌や強気な商法から「組長」なんて呼ばれて、親しまれると同時に恐れられたイメージがありますが、コンピューターゲームはもちろん、娯楽業界に大革新を起こしたビジョナリストでした。享年85歳。願わくば、彼の意思を継ぎ、彼を超える大人物が、今後も続きますように。

 ゲームボーイ発売前に、子供が乱暴に扱っても壊れないゲーム機を、と、冗談みたいに厳しいテストを繰り返し、早くから自らを「ソフト屋」と呼んで、いまどき流行りのコンテンツに注目した山内氏の哲学は、今日の日本のコンテンツ産業を築く一柱となったと思います。ネットで追悼記事を読んでいると、2007年のインタビューが出ていましたが、山内氏いわく、「アイデアが枯渇して、何をしていいのかわからなくなったら、社業をやめなきゃしょうがないよね。そんなことで行き詰まったら何をするの。何もすることがないやないの。ハードの会社になるの?なれないよ。そんなの」だって。

 失敗したからって、売れなかったからって、そこで事業を止める訳にはいかない。起死回生は、経営者としての目標ではなくて義務なのです。再び消費者を喜ばせ、買ってもらえるような、更にパワフルな新たなアイデアを実現化して、送り続けていくしかない。ウォール街の連中にも聞かせてやりたい言葉です。先日、アップルが新型iPhoneを発表したら株価が10%下がったという、世にもトホホな事がありましたが、消費者の予想を超え、ワクワクさせ続けていくのは至難の業。自分が高くしていったハードルの、もっと上を消費者に期待させてしまう企業の厳しさだと思います。山内氏は、他に並べることが出来るとしたら、ウォルト・ディズニー。ウォルトとロイ亡き後もディズニーが進化し続け、娯楽の定義を拡大し続けているように、NINTENDOも、発展していって欲しい。スティーブ・ジョブ亡き後のアップルも頑張れ!で、ビル・ゲイツとイーロン・マスク(テスラの中の人)、長生きしてね。

 ビジョナリストがまた一人、去った今夜はは中秋の名月でした。私も撮ってみましたが、やっぱ少なくとも三脚は必要だねぇ。普通に見上げていると、余り動いているようには見えませんが、望遠レンズで覗くと、狭いファインダーの中で直ぐに見失ってしまいます。ファインダーで焦点を合わせて、おし!と、思ってシャッター押そうとしたら、もうずれてたりして、お月様、素早っ!やっぱり、ばっちりピントを合わせて、明るく撮るのは難しいなぁ… むしろ、コンデジのオートで撮ったほうが綺麗だったりするし…orz



ラリー・サマーズ、FBR議長候補辞退

2013-09-17 | アメリカのニュース
 世界の金融経済情勢に最も影響力を持つ個人といえば、恐らくは連邦準備制度理事会(FRB)の議長でしょう。そのFRB議長、ベン・バーナンキが来年1月末の任期満期で退任するという意向を受けて、後任となる次期議長の人選が佳境に差し掛かっていますが、ここに至って、最有力候補の一人、オバマ大統領の支持を得ていたローレンス・サマーズが「オレ、やる気ないし」宣言。上院とか絶対いちゃもんつけるだろうし、議会承認で煩わされるのがイヤだから辞退したんじゃないかという気もしますが、何と言いますか、ここで抜けたら、この後誰が選ばれても、ホントは二番手だったんだけど、ラリーが辞退したからね、って見方をする人が出てくるのは免れないかと。さすがは頭の良さとともに、その性格の悪さで世界に知られる憎まれっ子、エゴの塊・ラリー君だけあるわ(←好き勝手言ってます。別に知り合いじゃないし~)

 と、なれば、後任は、バーナンキの片腕である、ジャネット・イエレン現副議長で、ほぼ決定ではないかと私は思っているのですが、そうなれば、今後もQE(量的緩和、またの名を「もう政府ちゃんってば、太っ腹なんだから~」)政策が続くと見てよいでしょう。QEには消極的だったサマーズが降りたし、イエレンはバーナンキの路線を継承するでしょうから。金融政策は、まずは利子率を調整するのが定石ですが、利子率が限りなく0に近い状態が何年も続いて、これだけじゃどうにもならない。で、政府さんが、がんがんボンドを買って、景気を煽ってるんだけど、今のところ、インフレも起きていないし、失業率も微々たる割合とはいっても上がり続けている。しっかし、それは金融政策が上手くいってるからだけではないと思うんだ。

 でも、サマーズの一抜けたで、欧州の株価が上昇したのは、これで急進的な緩和縮小はないだろうと見込まれたからもあるでしょう。ラリーくんってば、まじ嫌われてるのね。でもこれで、投資家は「まだまだ行けるぜ!」って気になり、世界経済が相変わらず危ういバランスのままにふらふらした状態が続くような気もするんですけどね。投資家がヒャハー!すると、新興国市場的には有り難いんだけど、どうせ、これも一時的なもの。QEはあくまでも非常事態のためと思う私は保守的金融政策を支持する安定志向ですが、その非常時金融政策が飽和して機能しなくなったら、次はどうすんの~?

 しっかし、このニュース、日本はどう取ってるのかと思って検索してみたんだけど、アメリカの記事の翻訳ばっかりで、日本の人には関係ないニュースなのかなぁと、少しがっかり。米連邦銀議長の人選は、アメリカの金融政策だけじゃなく、その発言が世界中の株価を上げたり下げたりするほどに影響力が大きいので、日本にとっても他人ごとじゃないと思うんだけどな。それどころか、日本には、未だにバーナンキの続投の可能性なんて言ってるエコノミストがいてびっくらこいだ。ウォーレン・バフェットが、自分だったらバーナンキを再指名するって言ってるらしいけど、ベンおじさん本人が「俺、もー疲れたわ」ってるし、アメリカの流れは、新議長指名に向いているので、それはないと思う。


 ところで、約二ヶ月ぶりに、人生二度目のカッピング、吸玉療法を受けに行ってきました。今回は鍼灸無しでカッピングだけでしたが、背中全面どす黒い紫の丸だらけで、まるでパペロニ・ピザのよう。随分と滞ってるのね~(TT)

 鍼灸と一緒だと、カップの中に血(瘀血)が溜まって、なんか出て行ったと実感できますが、カッピングだけだと、これだけ痣になっても、結局は一時的に皮膚表面に出てきただけで、また戻っちゃったら意味あるの?って気もしますが、この療法は「吸い上げることで血管が一時的に縮小し、放すことで血管が拡張し血流が良くなる」のが目的で、「吸圧により血管が拡張し、血液の流れる量、速さが増す」、「・詰まっていた血管を開くことにより、血行の障害が取り除かれる」といった効用があるそうです。術後は身体がだるく、腕を上げるのも億劫になってしまったのですが、これも血の流れが促進されて効果が出てるからなんだって。ってことは、効いてるんですよね?



また乱射事件

2013-09-16 | 時の話題
所用あってLA内陸部のバーバンクまで行ったのですが、暑くて参った!海岸部とは、気温がかなり違うし、お日様の光すら更に眩しいような気さえしました。私が住むサウスベイ地区から、内陸のバーバンクへ行くには、途中でダウンタウンを通過しなければならないのですが、この辺りはいっつも渋滞。特に通勤ラッシュ時は、とんでもなく混んでいるのですが、これが毎朝のことなのです。往時はちょうど通勤ラッシュ時だったので、二時間以上かかりましたが、帰りは同じルートで一時間弱。毎朝、通勤している人は本当に大変だと思います。お疲れ様ですm(__)m

 (私的には)長い車中の時間、ずっとラジオでNPRを聴いていましたが、話題は今朝の銃乱射事件のことばかり。とはいえ、情報はかなり混乱しているらしく、報道内容が結構コロコロ変わったりして、「さっきのは何だったの?」と、カーラジオに向かって突っ込むこと数回。昨今は、報道機関だけではなく、目撃者だったり、実際の当事者だったり、「普通の人」がツイッター等を通して、どんどん最新情報を発信できるようになりましたが、海軍施設内は規制が厳しいのか、内部事情が出てこないので、報道機関も噂や雰囲気から情報を得なければならないのでしょうが、なーんか無責任だなって気がしてならない。

 とりあえず、犯人は海軍施設内で働いている民間業者らしい。日本では、職場(アルバイト先)でアホな写真を撮ってツイッターに載せ、その店が責任を取らされてしまうバカッターが後を絶たず、バイトに責任取らせて社会的なルールってのを教えてやれ、と、思っていたのですが、アメリカじゃ職場で銃乱射とかってのは珍しくないので、アイスクリーム用冷凍庫に入ったり、ハンバーガー版の上に寝転がったりするくらい大したことじゃないや…ってきがしてきた。今時のバカは、わざわざネットで発信して、己の馬鹿さ加減を世間に公表しているけど、こういうバカは昔から居て、同じようなことをやっていたに違いないのでしょうし。ところで、関西人の私が「アホ」ではなく「バカ」という時は、軽く笑いながら「ほんまにアホやなぁ」とか「アホなことやめとき~」という感じではなく、真剣に言ってます。

 今回、事件のあったワシントンDCの海軍施設(Navy Yard)は、私がDCで住んでいた家の場所から比較的近く、ご近所には、ここに自転車で通勤している、Navy Judge Advocate General's Corps、通称Navy JAGの弁護士さんが居ました。当時、「Navy Jag」というTVドラマが流行しており、ユーモアセンスたっぷりのこの弁護士さんは、朝会うと「ホンモノのNavy JAGがフェラーリでご出勤ですよ~」なんて言いながら、颯爽と走り去っていったものです。ちなみに彼の「フェラーリ」はショボい自転車。コロラドに住んでいた頃に家があった小さなロッキーの麓の町は洪水でニュースになっているし、日本でも関西で台風被害が出ており、妹の住む加古川も洪水被害があったといいますし(妹の家は被害には遭っていませんが)、個人的にも関わりのある、心配なニュースが続きます…



英語になった日本語:Bukkake

2013-09-15 | 英語
 若息子は父親と一緒にロスアンゼルス・カウンティーフェアに行ったが、上息子と母は「この暑いのに~」と家でゴロゴロしている日曜日。先週中、じっくり読む時間と気力が無くて積んだままだった新聞を読みなおしたり。土曜日のLA Timesには、日本の新聞では生活欄に対応するような、そのものズバリな名前の「Saturday」というセクションがあります。料理のレシピとか、レストランの紹介とか、園芸の事や恋愛関係のエッセーとかが出ていて、私は楽しみにしています。で、昨日のSatrurdayページは、サウスベイでラーメンのイベントやってんのに、リトルトーキョーのうどん屋さんの紹介。その記事は、Marugame Monzo is all about udonです。

 手打ちうどんのお店で、リトルトーキョーでも人気の高いお店のようです。今度、ダウンタウンに行ったら、お昼はここにしてみよう!なのですが、気になったのは、ぶっかけうどんの説明で、曰く、「The udon is also served cold as bukkake udon ― do not look this up on the Internet. (ぶっかけうどんという、冷たいうどんもあります…これをインターネットで調べてはいけません。)なんで?

 日本語版ウィキ先生によりますと:
打っ掛け - 本来の「ぶっかけ」の言葉の意味は、「ぶっかけること」「斬りかかること」「汁をかけただけの食べ物」である
ぶっかけうどん - うどんの食べ方のひとつ。茹でたうどんに出汁をかける岡山県倉敷市の郷土料理。
なのですが、うどんが「成敗!」とか叫びながら斬りかかってくるのではなく、どうやらアメリカでは「bukkake」の意味は、
ぶっかけ - 性風俗用語の一つで、相手の体をめがけて射精し精液を浴びせること→ 顔射#ぶっかけ
だけが伝わっているようです。画像検索なんてした日にゃ、トロロぶっかけうどんが二度と食べられなくなってしまいそうです。くわばら、くわばら…

ロサンゼルスでラーメン・イベント

2013-09-14 | グルメ
 お久しぶりです。今週は、何だか忙しかったり、歯が痛かったり、一生懸命書いたブログのエントリーがネット接続切れで無くなってしまったりして、なんだか、ブログ不遇な一週間でした。延々と書いた記事がどっか行ってしまった時の、やる気の喪失感は半端ない。

 今週末は、トーランスの市民センターで、地元のフリーペーパー主催による第一回ラーメン祭りが開かれており、良いブログねたにもなると思って行ってみたのですが、お昼の時間を大きく外したにもかかわらず、建物の周りに人の列がえとぐろを巻いていたので退散。今日の催しは「ラーメン横丁」だけで、何軒かの自慢のラーメンが一律8ドルで提供されているだけで、明日は他の特別イベントや抽選がある。だから今日は、明日より空いてるだろうと踏んだんだけど、激しく甘い考えだったわ。予想以上の大反響、ってこと?でも、並んでいるのは圧倒的にアジア人でした。実は、その大半が日本人だったりしてw

 先週末には、日系スーパーでラーメンバーガー(パンのかわりに焼き付けて固めた麺で肉を挟んだバーガーだって)を買うために、4時間待ちで並んだ人達がいたそうで、日系の新聞で記事になっていました。実際に並んで、ラーメン・バーガーを食した人たちに感想を尋ねていたけど、その人達は英語名前ばかりなのに、一緒についていた並んでいる人たちの写真は、明らかに東洋人ばっかりなんだな。前述の「ラーメン横丁」は、「ロサンゼルスのラーメン屋で結集し、よりラーメン人気を盛り上げていく」って目的だそうだけど、ここ、サウスベイでは既にラーメン屋さんが乱立しており、ラーメン戦争状態。ここで、これ以上広める必要はなさそうなんだけどな。

 旧ソビエト連邦の配給でもあるまいし、私には並んでまでラーメンに燃やす情熱はない。でも、今日はラーメン!と数日前から決めていたので、胃はラーメンを欲しておる。で、ガーデナのラーメン専門店「たんぽぽ」に行ってラーメンと焼き飯と餃子のセットをいただきました。サウスベイには沢山ラーメン屋さんがあるけど、その中でも私と息子たちは、ここのラーメンがけっこう好きな味なのだな。ここは実は、韓国人経営で料理人さんも韓国語で会話してる。だから、突出しのお漬物ともやしの和物が韓国風で、これがまた美味しい!のです。お漬物だけ売ってくれないかしら、って思うほど。長年、サウスベイで続いているお店だけに、味も安定しています。これだけラーメン屋さんが立ち並ぶ中で、日本人じゃない人のやってるお店が生き残ってるってのも皮肉だけど。

 ここは量が多いので、私はたいてい、焼き飯と餃子はお持ち帰り。ラーメンだけ食べて、あとは家でお夜食か、翌日のランチにします。レストランで食べきれなかった残りはお持ち帰りって大好き。後からのお楽しみ。日本でも、もっと浸透して欲しい習慣です。私は初めてアメリカに来た20数年前には、お持ち帰りはDoggy Bag下さい、っていうのが慣用句でした。持って帰って犬にやるから、って口実らしい。でも、今どきはもう、ドギー・バッグって言葉自体、聞かなくなりました。試しに若息子15歳に、「Doggy Bagって知ってる?」って尋ねてみたら、きっぱり「Nop!」だって。

ともあれ…

 今日、私は新たに衝撃に事実を知ってしまったのだな。その事実とは、「日本のスターバックスの種類は4種類ある」こと。アメリカじゃショートなんてサイズは置いてないです。これって、エスプレッソ・オンリーのサイズなの?って思ってしまった、アメリカン・サイズ慣れしてしまった私。そりゃー、ハラも出るわけだ…orz