わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

先入観こわい

2016-05-29 | 時の話題
 先日の伊勢志摩G7会合後、こんな風刺画をネットで見かけました。

「あの大馬鹿から逃げられてちょうど良かった」という首脳の面々の後ろから、彼らの乗る小舟を飲み込もうとしてる大きな波。最初に見た時の私の感想は、波は正式に共和党の大統領候補となったドナルド・トランプ。分厚い唇に大きな鼻、そして何より変な髪型でトランプだと直感したのです。だから、トランプが米国大統領になれば、トンデモ政策で日本やEUをも飲み込んでしまうかも、って風刺かと。でも、それなら、その台詞は末尾のオランド大統領じゃなくって、メルケル首相を挟んで後ろから3番目のオバマさんが言うべきなんじゃ?

 そこへ、日本では、こんな解釈が紹介されていました。

小船は右端が切れていて、参加者全員が入っていませんが、ちょっと見えてる頭が白髪っぽいので、EUのユンケル委員長かトゥスク議長?もう一人、オバマさんの前に眼鏡がいるから、これがユンケル委員長で、一番前はトゥスク議長かな?その後ろの黒い頭は安倍首相だと思ってたけど、実はカナダのトルドー首相でしょうか?だとすれば、さっさとビッグマウスな安倍から逃げようぜ、って解釈も可能かも。でも、何かしっくりこない。

 実は正解は、この風刺画を書いた本人である、ピーター・ブルック氏のツイッターによると、イギリスの次期首相と噂される元ロンドン市長のボリス・ジョンソン。

彼がPM(Prime Minister)になるホラーなシナリオが、伊勢志摩サミットで話題になったという風刺だったのです。


これが、そのジョンソン氏。こうやって見ると、確かに似てるわね。

 それにしても、イギリスの風刺画でイギリス国内のことを揶揄しているのに、アメリカに住む私はアメリカの次期大統領候補者だと勝手に思い込み、日本では自国の首相だと思う人がいた。つい、自分の置かれている状況を中心に考えてしまった例だと思います。こういう先入観って危険だよね…

デッドプール

2016-05-28 | 映画・ドラマ・本
 巷(←回りがオタクだらけなんで、私の巷はオタクな巷)で評判のデッドプール、DVDは最近出たばかりなのに、何かの間違えか図書館の店にあったので借りてみました。おふざけの好きな私は、予告の軽いノリや、ふざけた主人公に、全編とは言わずとも、全体的にこのノリかと思っていました。ホットな姉ちゃん、CGの人、なんて冒頭のふざけたクレジットに期待満々、首が3連発でふっとぶ、スピーディーな冒頭アクションにワクワク、「127時間って映画見た?ネタバレだよ」って手首をちょん切ったら、ちっちゃい手が後から生えてきて、再生し方ってソレかいっ?!と笑いながら見始めたのですが…

 なにこれー?!シリアスやん!暗いやん!

と、途中からは、ひたすら惰性で見てました。映画館で見なくてよかったよ。家なら雑誌読みながら、ネットしながら、ついでに見れるもん。主人公の下ネタや内輪ネタの台詞(コスチュームは緑ぜったいダメ、とか、X-Menがらみとか)は確かにクフフと笑っちゃう程度には面白いんだけど、狙いすぎって気がした…

 この作品と、先日の「シビル・ウォー」や「アベンジャー エイジ・オブ・ウルトロン」とかで、私がマーベル映画にドラマ部分は全く期待していないことが分かりました。派手な格好の、かっこいい兄ちゃん、姉ちゃん達が、あり得ないパワーでカンフーアクションしたり、ドンパチ、ドッカーン!ってのが見たいの。ドラマ見たかったら、普通にディカプリオが眉間にしわ寄せてたり、ジェイク・ギレンホールが激やせしてたりしてる映画見るし。今回のヒーロー、デッドプールことウェイン・ウィルソンが「第四の壁を突破」して、視聴者に直接話しかけるスタイルは、かつては新しかったのでしょうが、今時じゃ何も珍しくない。主人公が画面の向こうから話しかけてくるというと、おばさんは「フェリスはある朝突然に」を思い出すんだけど、これは、もう30年前の映画だし(チキチカー)。だいたい、「デッドプール」と聞くとダーティー・ハリー思い出すし。

 この映画は、彼がなぜデッドプールとなったのかの説明なので、少々暗い、グロい、シリアスなのは仕方ないのでしょうが、ここんとこはサラッと流して、毒舌はきながら派手な立ち回りにもっと時間かけてくれたほうが、私的には嬉しかった。ともあれ、元から腕っ節の強かったウェインくんが癌の治療のために、ウェポンXプログラムなんて怪しい組織の怪しい実験の誘いに乗ってしまい、ウルヴァリン兄さんから抽出した自然治癒と不死のエキスで再生能力と死なない身体を得たけど、イケメンな兄さんとは大違いで、癌細胞の方もひゃっはー!しちゃって、全身が焼けただれたような外観になってしまう。恋人のヴァネッサの側に居たい一心で志願したのに、こんな姿じゃヴァネッサの前に姿は表せない。オレをこんな身体にしたヤツ(名前はフランシスちゃん)をとっ捕まえて、元の体に戻りたい、はやくにんげんなりた~い! でも無理だったよ、って話でした。

 個人的に面白かったのは、最初の数分のアクションとサイコさんなタクシーの運ちゃん、スタン・リー御大がノリノリでストリップ・バーのDJしてるとこだけだったよ。家族の絆がテーマなパニック映画と、人間ドラマが主体のアクション映画、もう見飽きた…

オバマさんの広島訪問

2016-05-27 | 時の話題
 なぜか「オバマさん」とさん付けしてしまうオバマ大統領の歴史的広島訪問とスピーチ。父が長崎で被爆しているので「被爆二世」な私、シンプルに「いい演説だなぁ…」と、思いました。謝れ!謝れ!って主張している人たちの気持ちは、正直、私にはわからない。日本人的には「ごめんで済んだら警察いらん」で、謝るくらいなら最初からするな、謝ってもらっても、受けたダメージが元に戻せる訳じゃない。ならば、次から、もうするな、な、気持ちのほうが強いような気がする。それよりも、核の廃絶を目指そうと未来への希望を訴えたオバマさんの演説のほうが、清々しく気持ちよかったし、今更だけど、この演説だけでもノーベル平和賞受賞した価値があったと思う。

 感極まって言葉に詰まり、オバマさんに抱きとめられた被爆経験者のおじいちゃんも、今更、当時には未だ生まれてもいなかったオバマさんに謝られるよか、世界最高の権力者が核の廃絶を訴えたこと、そして、この背の高いおっちゃんが自分の気持を感じ、受け取ってくれたことが嬉しかったのではないでしょうか。それに、水も漏らさぬハズの厳重な警備を猫がくぐっちゃって、ちゃっかり映ってるのも、まさか仕込みではないでしょうが、平和さを演出するようでよかった。ねこ、グッドジョブ。

 オバマさんは元々からスピーチ上手で知られますが、彼のスピーチを特徴づけるものの一つは、語尾の力強さだと思っています。これは、語尾がふにゃにゃんで、なんか締まらない前代の小籔とは正反対。オバマさんは必ず、文章の最後を少し上げ。力を込めて終えます。頼もしさを感じますし、彼のカリスマにも一役買っていると思います。彼が力強く、「核兵器なき世界を追求しなければならない」と訴えた時、頷いた人も多いのではないかと思います。この地で行う演説中には必ず入れとかなきゃなんない一節ではありますが、オバマさんの説得力は、核廃絶を目指そうと言う定番台詞が、更に力をもって伝えられたような気がしました。言霊使いとしても、一流だと思う。

 ネットで読む限り、今回のスピーチを書いたのは、ベン・ローズ大統領副補佐官(国家安全保障問題担当)さんらしいです。未だ38歳。これからも名演説を生み出してくれそうで、期待が持てます。「71年前の明るく晴れ渡った朝、空から死神が舞い降り、世界は一変した」と、思わず「降りたんじゃないだろ、お前ん国が落としたんだろ」とツッコミ入れたくなる切り出しも、アメリカ人を納得させるには必要なイントロだったと思います。アメリカ人の多くは、広島、長崎に原爆を落としたのは、戦争を終結させ、これ以上多くの犠牲者を出さないために必要だったという意見です。日本の自業自得だけではなく、日本のために落としたって信じてるアメリカ人多いのです。「だったら一度でいいのに、なんで二回も落とすよ?とか、何そのタイミング?ロシアにええカッコしたかっただけやろ?とかってツッコミは聞こえなーい。ここでいきなり、「death fell from the sky」じゃなくて、うちが爆弾落としました~、じゃ、アメリカ人、ここでTV切って、トランプに投票しに行く。

 原爆被害者を日本人だけではなく「10万人を超える日本の男性、女性、子供達、何千人もの韓国人、1ダースの抑留されていたアメリカ人を含む死者(the dead, including over a hundred thousand Japanese men, women and children, thousands of Koreans, a dozen Americans held prisoner )」とし、、直後に戦争の被害者全てに結びつけたのもクレバーだし、「死をもたらす物を狂信者達の手に入らないようにする(secure deadly materials from fanatics)」ってのも、今もイスラム原理主義者と戦争やってんじゃないの?って矛盾に答えてて抜かりない。核廃絶は自分が生きてる間は無理かもね、なんて弱気なことを言って責任逃れしつつも、最後まで、原爆投下に対する責任を認めること無く、「未来を選べるのは自分達だし、広島、長崎を核戦争の夜明けの象徴じゃなくって、正しいことをしようって意識の目覚めの象徴にしようよ(意訳です。本文は、That is the future we can choose, a future in which Hiroshima and Nagasaki are known not as the dawn of atomic warfare, but as the start of our own moral awakening)」で締める。上手い!巧すぎる!

 なんか、皮肉っぽいことを書いていますが、ほんとに感動してますから。いい演説だって心から思ってますから。ところで、ネットでは各ニュース期間のオバマさん演説和訳を読むことができますが、「The world war that reached its brutal end in Hiroshima and Nagasaki」を「広島と長崎で残酷な終焉(しゅうえん)を迎えた世界大戦」って訳してるとこが何箇所かあったのは、なんか違う気がする。これだと広島、長崎によって世界大戦が終わったみたいで、アメリカ人が「ほら、やっぱり、原爆は終戦のために必要だったんだ」って言ってそう。もっとも、その解釈の曖昧さも狙ったのかもしれないけど。私は、ここの意味は、広島、長崎においては残酷な終演を迎えるになった世界大戦」だと思う。沖縄でも、ドレスデンでも残酷な終焉だったね。


 最後に、個人的に好きな一節は「And yet no religion has been spared from believers who have claimed their faith is a license to kill(信仰は殺しのライセンスだと言い張る信者のない宗教は、未だに存在しない。)」です。

ロボット革命が解放される時:最低賃金 時給1,680円 リマッチ

2016-05-26 | アメリカのニュース
 先月4月8日の最低賃金に関する記事のフォローアップです。

 シカゴ郊外のマクドナルド本社前で、ファーストフード業界の最低賃金、時給15ドルへの引き上げを求めるデモが行われました。株主総会の前日に、このデモが行われるのも今年で3年目です。雨の中、何百人もの抗議者が、賃金引き上げと組合化を求めて行進し、株主総会前日から本社ビルが閉鎖されるのも3年目で、恒例行事と化しています。この要求に対して、マクドナルド社の元CEO、エド・レンシ氏は、会社は賃金を上げるよりかは、更なる自動化を推進するであろうし、その結果、雇用が失われると警告したそうです。つまり、マクドナルド本社前でデモしている人々は、自分達の解雇、失業を求めているのだ、と。

 従業員の賃金が上がるイコール生産コストが上がるのだけど、マクドナルドのように、顧客がとても値上げに敏感で、1ドルメニューが人気を博するようなフランチャイズにとって、生産費用増額を商品の値上げで賄うオプションはない。更に、時給15ドル払って効率の悪い従業員にポテトフライを袋詰させるよか、3万5千ドルのロボット買って詰めさせたほうが、会社にとってはお得、というのがレンシ氏の意見です。勿論、ロボットを買って自動化しても、メンテも必要だし、故障したときのバックアップも必要、もちろん電気代だって掛かる。製造業の会社で働いてるので、そこんとこは身にしみてるけど、お客としては、自分のポテトが人間が揚げてようが、ロボットが揚げてようが気にしない…より、むしろ、ロボットのほうが正確に揚げてくれるし、袋詰めの量も毎回一定してて信用できそうって思っちゃう。

 実際、ファーストフード店では飲み物はカップだけもらって自分で入れるのが普通になっているし、マクドナルドはマクカフェのコーヒーも、キオスク形式でお客が自分で好みに合わせてコーヒーを淹れることの出来る自販機をテスト導入中だそうです。日本でもセブンイレブンでお馴染み、人件費の高い欧州では定番になっているシステム。個人的には、マクドのコーヒーはスタバより安くて美味しいから好きなんだけど、淹れてくれる人によって激甘だったりするし、いちいちホイップクリーム無しで、シロップも少なめで~とかって注文するのも面倒だし、キオスクになってくれたほうが嬉しい…

 元マクド(←私は関西出身)CEOのレンシ氏の発言を紹介する元の記事は、Forbus誌のHPから

 でも、記事を書いた人による、アメリカは豊かな国で、フルタイムで雇用されてて、健康保険も一部カバーされ、時給15ドルも稼げば地球レベルでは上位1%(だから満足してろっていうのかな?)ってのは同意できません。
I’ve made my basic view about this known already. The U.S. is a rich country and yes, poverty is a relative matter in the manner that humans actually live their lives. Clearly we’re going to make sure that the poor of America live better than many people elsewhere simply because America is a rich country.
However, making $15-an-hour and working full-time (and add in the occasional free meal and some healthcare) puts you into the top 1% of all income owners globally. And I am deeply unconvinced that flipping burgers means you should be in that global 1% as of right.(
原文は上記のサイトよりそのまま)

 貧困が比較論の問題であるのは当然ですが、ここで問題視されるのは、国内での格差であり、途上国と収入を比較するのは全く意味を成してないと思うの。アメリカの「貧困層」は、他の国に比べると、随分といい暮らしをしていると思います。一般にアメリカの貧困家庭とやらの生活環境は、貧困層向けアパートでも蛇口ひねればお湯が出るし、日本の平均から見れば広い。そして、バーガーをひっくり返す仕事は、底辺職業の代名詞になっているくらいです。そのくせ、地球的規模で見たら上位1%ってのは納得出来ないという上記の主張には、こーゆー考えが抜けないから、トランプが大統領候補になるし、格差は広がる一方なんだ…と、ため息ついちゃいました。

 でも一方で、マクドの仕事って、高校生のバイト向けじゃないの?とも思うのです。そんな仕事で、一家を養っている従業員の存在。そっちが一番の問題じゃないかと。貧困を緩和するのは、目先の最低賃金持ち上げじゃない。負のスパイラルを絶ち、下を持ち上げるのが必須。かつて、一億総中流を目指した日本は、教員優遇、数学理科教育の徹底、国が支える郵便貯金による富の積み上げ、国民皆健康保険、義務教育制度等によって人的開発を成し遂げ、国を成長させました。日本でも格差問題が叫ばれている今、もう一度、アジアの奇跡と呼ばれた時代を築いたのは何かを見直すべき。アメリカで、バーニー・サンダーズが若者に支持されるのも正にそれで、誰も均等な機会を得るチャンスが有るところが、自分達の将来に不安を感じている若年層を惹きつけているのだと思う。日本もアメリカも、目先のニンジンに食らいつかない我慢が必要な時もあると思うんだ。

 で、最低賃金引き上げには、時をかけてゆっくりと実施すべきであり、派手なデモ等は反発を呼ぶ可能性もあリ、急激な賃上げは、現状においては経済的には良いことよか混乱を招く可能性のほうが高そう。トランスジェンダーのトイレも、最低賃金いきなり2倍も、急がば回れがいいと思うの、というのが私の意見です。

写真がなくて寂しいから関係ないけど入れてみた。
裏庭に咲いてるワイルドフラワーをタコベルのカップに活ける。コスパ最高

エリー、限界への挑戦

2016-05-24 | 犬と猫、たまに人間の息子
 我が家のエリーさんは大柄な猫だ。8kg弱あるが、決して太り過ぎなわけではなく、獣医さん曰く大変よい体型だそうだ。今まで一緒に住んだ、今LAにいるクロちゃんとミケちゃん(「ちゃん」までが名前であると息子に指摘された)は、どちらも雌。こんなに大きくも重くもなかったので、オスは大きくなるんだな、と、普通に思っていたのだけど、エリーさんは普通に大きな猫らしい。獣医さんで体重を量られた後に、17パウンダーの大物が来たぞ~、と、宣言されていた。マクドナルドのクオーターパウンダー68枚分。

 エリーは、エリオットさん家のガレージで、元野良猫(今はエリオットさん家に居着いているそうな)が産んだ4匹の子猫のうちの一匹。エリオットさん家から来たメス猫だからエリーちゃん…と、思ったら、実はオスだった(今週のエリーさん、5週目を参照)。ところで、彼の兄弟猫のうち、屋内猫のエリオットくんは、エリーそっくりで大きさも同じくらいだけど、独立独歩で外猫の立場を貫いているサムソンくんは、一回り大きいらしい。一体、どんだけ…

 そして、エリーさんはまだ二歳になったばかりの若者なので、チャレンジ精神も旺盛である。子猫の頃はしょっちゅうネズミを捕まえては、床に放置するので、よく朝から「ぎゃー!」だったが、流石にネズミも学習したか、家からいなくなってしまった。暫く安心してたら、ある日会社から返ってきたら勝手口前にもぐらが死んでいた。ネズミより、ずっと大きいので泣きそうになった。その後、もぐらが転がっていることはなかったので、気を許していたら、今度は凄いドヤ顔で、シャーシャー言ってる蛇を持ってきてくれた。裏庭に返したら、生きているのがダメだったのかなぁ、とでも思ったのか、翌日には死んだ蛇を持ってきてくれた。勘弁して…

 そして、彼は、屋内においても、日夜、チャレンジ精神を発揮している。彼は大きな猫なので、猫トイレにできるお饅頭も、クロちゃんやミケちゃんのそれよりずっと大きい。うん◯も、どこにこんなに…と、思うほどに大きく臭くモリモリである。そして、彼は常に限界に挑んでいる。どれだけトイレの端に出来るのかを… 囲い付きのおトイレに変えても、出入り口で飽くなき限界への挑戦を続けている。多くの場合、それは失敗に終わり、こぼれてしまうのだが、彼は今日も挑戦を止めない。しかし
そんなチャレンジはしなくていい!!!
 猫トイレ前に落ちてる臭いのんを片付けなきゃなんないのは私なんだから~!

漢は常にチャレンジャーなのみゃ!(キリッ)

 
 

日常が急に崩れ落ちても

2016-05-22 | 田舎暮らし
 本当にいいお天気の午後、いつもなら、犬を連れてメトロパークへ繰り出すところですが、あまりに気持ちいいので、汗かいて歩くより、家でのんびりしようと決めました。午前中に作ったUVレジンの小物をお日様に当てている間に裏庭で作っている野菜の世話をしたり、雑草を引っこ抜いたりしていると、芝刈りの音がしたので出てみれば、お隣さんが自分ちの芝を刈ったついでに、うちの前の庭も刈ってくれていました。本当にありがたい。

 お隣さんと立ち話などしていると、急に消防車やら救急車やらが家の前に止まりました。何だ、何だと見ていると、お向かいのご主人が眠っている間に心肺停止状態になられたと。わけも分からず、蘇生できるといいなと思っていたのですが、救急隊員が到着して確認した時には、もう息を引き取っておられたと…

 お向かいの奥様と数回立ち話した程度しかありませんが、まだ若かったし、フィットな感じで健康そうだったのに。よくハーレーでお出かけする姿をお見かけしたのに。帰りはサイレンも鳴らさず、静かに消防車や救急車が去った後は、まるで何事もなかったような日常の光景。夕方に、家の前にバイクが何台か、庭の東屋で何人かの人達が集っているのが見えました。きっと、ご主人のバイク仲間でしょう。

 ホンの数時間前の出来事を知らなければ、手入れの行き届いたお家の、花が咲き乱れるお庭で、静かに気持ちいい午後を楽しむ人達にしか見えない。いつもの田舎町の光景。でも、お向いさんにとっての今朝までの日常は崩壊してしまった。「いつも通り」の大切さが、「何ら代わり映えしない日常」の脆さが、心に痛い午後でした。

合掌…

 

トランスジェンダー

2016-05-16 | 時の話題
トランスジェンダー、Wiki先生によりますと
トランスジェンダー(英語 Transgender、ラテン語で「乗り越える」や「逆側に行く」を意味する「トランス」と、英語で「性」を意味する「ジェンダー」の合成語)とは、一般に (常にではない) 生まれたときからもっているとされる、伝統的に社会で認識されている役割と同様の規範的な性役割に収まらない傾向を含む、あらゆる個人および行動、グループに当てられる一般用語である。近年の国際的な人権に関する文書においては世界的に承認された普遍的定義はもたないものの、[1] 性自認が身体的性別と対応しない状態を意味する言葉として用いられる。
だ、そうです。

 先週、グリーンカード更新のために行ったシンシナティで、お昼のサンドイッチ屋さんで順番を待っている間、スポーツ・チャンネルで、トランスジェンダーな人が、どちらのトイレや更衣室を使うべきかを巡って、ノースカロライナ州と連邦政府がお互いを訴えあったことに対して、カミングアウトしているプロのアメフト選手が意見を述べているところが流れていました。「生誕時の性別に合わせるべき」という州法を3月に制定したノースカロライナ州に対し、連邦は「それは差別であり、公民憲法に反する」と5月に反論。結果、互いを提訴しあうこととなったのが、私が先の番組を見た9日でした。なんだか変な時代になったもんだ…などと、古い人間の私は思ったものですが。

 連邦側のノースカロライナ州法に対する争点は「州法はトランスジェンダーの人を差別して社会的な孤立や疎外を進め、平等でないという考え方を広める」というもの。一方で州側は「トランスジェンダーではない人の人権やプライバシー保護のためだ」と反論。この州法の制定以来、複数の企業が進出を止めたり、ブルース・スプリングスティーンが州内での公演を中止したりと、Politically Correct的には、トランスジェンダー側に支持が集まっています。

 ところで、性不同一障害とトランスジェンダーの違いが気になったので、またWiki先生にきいたみたら、トランスジェンダーのほうが幅広い表現なのだそうです。で、今時は性不同一障害(Gender Identity Disorder,)じゃなくって、性別違和(せいべついわ、英:gender dysphoria)って言い方に変わりつつあるそうです。『障害』ではないということですか。


この方の場合は、どっちなんでしょうか?


 20年ほど前、同性愛者の権利を巡っての運動が盛り上がりつつある頃、私は議会から直ぐ近所に住んでおり、何度か首都でのデモ行動も目撃しましたが、あの頃は彼らの言い分が「同性愛者だから特別扱いしろ!」的な主張に聞こえて違和感あった。今回のトランスジェンダーへの権利に関しても、特別扱いを求めているような気がして完全に同意できない部分があります。

 でも、同性愛者の権利を求める動きも成熟し、特別扱いや優遇ではなく、異性間カップルと同じ扱いをして欲しい、同じ権利を与えて欲しいという動きに変わってきた。異性夫婦でも、子供を作らない選択をするカップルが沢山いる中で、最早、繁殖を理由に同性カップルを差別化する意味は全く無いと思う。聖書?私、キリスト教徒じゃないし、2000年も前に死んだ人が言った(とされる)結婚は異性間でなくちゃねっ、に同意する気、全く無いし。他に何か、同性婚が良くないって理由ありましたっけ?

 上息子の仲の良い友達が同性愛者で、上息子も「一緒にいて危機感じない?」なんて言われたこともあるそう。上息子の答えは「全然。オレ、あいつの好みから全く外れてっからwww」だって。ヘテロな男の子があらゆる全ての女の子に気があるわけじゃないように、ホモだから男性全てに興味あったり、惹かれたりするわけじゃない。

 そんな同性愛者にも公平な権利を求める方向に流れつつある事を鑑みても、今のアメリカの全体的な流れからしても、ノースカロライナに勝ち目はなさそうですし、私も頭の中では、トランスジェンダーの人達だって、自由に生きたいよね、とは思う。とは言っても、実際に市民プールの更衣室で、隣の女性が脱いだら実は男性だったら、かなりギョッとするだろうなぁ…とも、思っちゃう。しかし、それをいちいち政府が介入して、トイレの使い方を法律にしちゃおうって張り切るところがアメリカだねぇwというのが、実はあたしが最初にこのニュースを聞いた時の感想。

 でも先日、NPRを聞いていると、身体は男だけど心は女な小学生が、そのためにホームスクーリング(学校に行かず家庭内で学習すること。日本では認められていないけど、アメリカではよくあります)しているけれど、「これで私も普通の学校に行けるのね」と大喜びしたという母親のコメントを聞いて、そういった子供達も受け入れるべきなんだよな、と、思ったり、日本のトランスジェンダーの子供達って、きっと苦労してるんだろうなと思ったり…

 だけど、こういった事が公に話される事自体が大きな変化だと思います。原題になって、そういった人々の存在が認められ始めたけど、以前はひた隠しにされていたし、先日見た映画の「リリーのすべて」のリリーさん同様、人類史の長きに渡って、「なんか違う」と感じつつも、一生、自分を抑制し、悩みながら生まれた性のままで生きていかねばならなかった人々がおられたはず。トランスジェンダーの人々にとっては、随分と生き易い時代なのかなぁ…

週末は犬と散歩

2016-05-15 | 犬と猫、たまに人間の息子
 先週は迷った末にエンゲルウッドの公園に行ったので、今日はジャーマンタウン・メトロパークへ。今朝は気温が10℃以下と少し肌寒かったのですが、比較的、登り下りの多いジャーマンタウン公園のトレイルを、わっさわっさと、たまにぬかるみに足を取られながら歩くには丁度いい気温でした。5マイル弱歩いた後、もう一箇所、化石が採れる他のトレイルにも行く予定だったのですが、駐車場手前で泥に足を突っ込んでしまい、靴も靴下も泥だらけになったので帰ってきたw

 

  

  


  

  

  

毎度、似た様な写真ばかりですが、私にとっては一期一会の花達との出会いの記録です。来週末もお天気になると良いなv

グリーンカード更新

2016-05-09 | 日記
 アメリカ永住者にとって、10年に1度の一大事業、グリーンカード(Permanent Resident Card)の更新に行って参りました。かつての移民局は、とにかく時間がかかることで知られく、私が永住権を取った20数年前には、オフィスが開く数時間前から並んで順番をとっても、その日のうちに手続きが終わればラッキーなんて状況でした、それに加えて、なぜか凄く威圧的な職員でも悪評高かったものです。
 映画「ズートピア」で、運輸局の職員が全員ナマケモノで、対応のスローさがネタになっていますが、少なくとも彼らは人がいい(ナマケモノがいい?)のでマシ。かつての移民局の窓口は、何かを勘違いした高飛車さでも知られていました。これが全米、どこのオフィスでも同じ状態だったのです。

 それがインターネットの普及で、多くの処理や手続きがネット上で済むようになり、オフィスで延々待たされることもなくなりました。また、職員の態度に対する批判もあって、大幅に改善されました。10年前、コロラドの住んでいる時は、ネット上で全て手続きできて、わざわざ移民局オフィスに出向かなくとも更新できたような覚えがあるのですが、今回はシンシナティにある政府の建物内にある管轄オフィスまで出頭せよとのお達しが。過去のトラウマで、嫌だなぁと思いながら、会社早退して行って参りました。

 私の予約時間がお昼休憩直後の1時だったせいか、先ずは入り口の検査で並ぶのですが、前には3人くらいしかいなかったので余裕かと思ったら、直前の人が3週間前に撃たれて弾が入ったままなので金属探知機が反応するというので少し待つ。凄いなぁ、さすがはアメリカだなぁ… で、その人と、検査官との会話がまた、
いつ撃たれたんだ?
3週間前です。
お前は逃げ足が遅いんだな、ワハハ
と、どう反応していいかわからない。私の後ろの人も笑ってたけど、笑っていいのか、これ?

 移民局のオフィスは1階。受付は小さなデスクで、椅子が2列に並び、4人が待っていました。広い部屋にずらりと何列も椅子が並び、それでも座れない人がいた昔のオフィスとは大違い。順番札をもらい、10分も待たないうちに、仕切りの裏に呼ばれました。インタビューなどは何もなく、いきなり指紋を取りますが、画面に映る自分の指紋をなんとはなしに見ていたら、指紋を採取しているおばさんに、あっち向いてろと怒られた。何故かは解らないけど、見てはいけないものらしいです。押さえるな、力入れるなと言われても、なかなか加減が難しい。彼女がなにか言ったので、自分に話しかけたかと振り返ったら、「あっち向いてろって言ったでしょ!あなたの助けはいらないわよ!(I don't need your help!)」と、また怒られた。何だかよく判らないけど、一応謝っておきましたが、昔の、自分は「アメリカ人様」で、移民局に来るのは「アメリカ人様になりたい」の下級種族だとでも思っているような態度は、何十年たっても抜けないのかぁ…と、思ったのでした。

 新しいグリーンカード発行には時間がかかるので、取り敢えず、カードの後ろに来年2月末まで有効のシールを貼ってもらいました(右上写真)。いくら時間がかかるとはいえ、10ヶ月も掛かるとは思いたくないけど… 今回の手続きは、待ち時間含めて、30分強で終わってしまいました。隔世の感ありです。ところで、掛かった費用は、更新手数料が$495。これに、シンシナティまでのガソリン代、駐車場代に、半日、会社を休んだ分も入れると結構な出費です(><)

 取り敢えず、10年一度の仕事を終えて、トランプさんに追い出されずに済みそう(?)次の更新、10年後には、手続きは進化しているでしょうか?それより、私はまた、更新が必要になるのでしょうか…??

 

 


春も終わりの遊歩道

2016-05-08 | 犬と猫、たまに人間の息子
 私が今住んでいるアメリカ中西部では、長く厳しい冬が終わると、あっという間に、暑くなってしまいます。一週間のうちに0℃近くから27℃に上下したりと、三寒四温がやけに激しく、また雨も多いので、ワイルドフラワーの咲き乱れる春は、気を抜いているとタイミングを逃してしまう。秋には美しく紅葉するものの、これも1週間ほどが勝負。貴重な短い春と秋を楽しむべく、雨の予報がない週末は、取るものも取らずに家を飛び出す心構えで備えてます。

 空模様は怪しげだけど、夕方までは降らないという予報の今日は、大好きなエングルウッド・メトロパークへ。春の花は盛りを過ぎていましたが、新緑が美しく、これから夏に向けた作花の蕾も見られました。今日の散歩は5マイル強(8キロちょっと)。3マイルだと物足りないし、8マイルだと時間か掛り過ぎるので、私はこのくらいが丁度いいみたい。

  
犬、幸せ(笑ってるw)


  
風景を撮ろうとすると、犬が映り込むww


 出かける前には、少しだけ近いジャーマンタウン・メトロパークか、こちらのエングルウッドで少し迷ったのですが、ここは近くにGoodwillのスリフト・ショップがあって、久しぶりに覗いてみようと、車で30分ほどのこちらへ。でも、母の日前日の昨日にかなり混み合って色々と売れてしまったそうで、めぼしい物は見つけられませんでした。でもさー、母の日のプレゼントをリサイクル店で調達って、スリフト大好きな私でもちょっと考えるものがある…orz

 ところでに、息子たちからの母の日プレゼントは、カリフォルニアを思い出させる鮮やかなピンクのブーゲンビリアの鉢。LAの家の庭の壁一面に勝手にワラワラ茂って、スズメたちの良い棲家になっていましたが、冬の気温が低く、雪も降るオハイオじゃ屋外では育たなそう… 家の中でもワラワラ育つかな?