わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

翻訳者の爆笑 御堂筋でマッスル!マッスル!

2019-03-18 | 英語
大阪市の地下鉄を運行する大阪メトロの公式サイトの外国語ページで、路線名の「堺筋」を「Sakai muscle」(堺 筋肉)と誤って英訳していたことが18日、分かった。自動翻訳ソフトの利用が原因で、利用者からは複数の誤りが指摘されていた。大阪メトロはページを閉鎖して確認を進めている。

 大阪メトロによると、16日に利用者から、堺筋の他に「3両目」を「3 Eyes」、駅名の「天下茶屋」を「World Teahouse」などと誤って表記していると指摘があった。(ソース


 ワ-ルドティーハウス…なんか素敵。3アイズもかっこいいし、今どき流行りの異世界転生みたい。もう、このままにしとこうよ、と、無責任に思ってしまいましたが、この誤訳に対する大阪府民の感想には、「もうミドウスジ・マッスルでええやん」なんて声もあるそうで、やっぱり。考えれば、テンリュージ・テンプルとか、ニジョージョー・キャッスルなんてのも変だよね。いっそ、地名の方を、サカイ・マッスル・ロードにしちゃえば?と、思うのが大阪人的発想なので、ぜーったい、これを商機にする人が出てくると思う。

 この方法で行くと、あたしの名前は、ハイブリッジ・ハーモニーチャイルド。なかなかエエやん、と、思った私の大阪弁力は



であることが判明。とほほ…

前澤友作氏のスピーチに思ったこと

2018-09-20 | 英語
 前澤友作社長が、イーロン・マスクの宇宙ベンチャー「スペースX」と月旅行の契約を結んだ前澤友作氏の、共同記者会見のビデオを見ました。前澤氏の事は全く知らなかったのですが、イーロン・マスク同様、自分の才覚で富を築いた40代の事業家で、アートの振興やアーティストの活動支援に力を入れている人だそうですね。この月旅行にも、自前で各方面のアーティストたちを招待するとか。

 ほぉ、ほぉ、ほぉ~、と、前澤氏関係の記事を探していろいろ読んだのですが、その中に個人的に引っかかった記事がありました。
会見について、2つ残念だった点がある。1つは前澤氏の英語のアクセントだ。あれだけの長い記者発表を英語で行ったことは、とてもすばらしい。ただ、宇宙という壮大なトピックについての世界に向けた記者会見において、アメリカ人や英語ネイティブにとって「なじみのない英語、聞き取りにくい英語」だった。

日本では、外国人がカタコトの日本語でスピーチをしようものなら、日本語習得がんばってと親近感がわくだろう。しかしアメリカでは事情が異なる。英語は話せて当たり前とされているため、一般的になじみのないカタコト英語をアメリカ人は「Bad English」として揶揄する傾向がある(特に移民が少ない内陸に行けば行くほど)。本人にはもちろん直接言わないしメディアもそれについてわざわざ書かないが、「Bad Englishを話す人」と印象づけられるのはもったいない。前澤氏が世界初の月旅行へ。記者発表を
見ながら考えた、アメリカ人とのビジネスで知っておいた方がいいこと
から抜粋

 上は、私のネタ元としては毎度おなじみ、Yahoo!Japanに出ていた、2002年からニューヨークにお住まいのジャーナリストで、編集者、翻訳家でもある安倍かすみさんの記事です。これを読んで、アメリカに来て30年にもなり、しかも一応は日英通訳を生業にしているにも関わらず、日本語訛りな私は「ウヒャー!厳しー!!」と、オノレを恥じたのでした。


 「移民が少ない内陸に行けば行くほど」カタコト、というか、アクセントのある英語が通じにくいのは本当です。私が何年経っても訛りが抜けないのは、ニューヨークやワシントンD.C.、そしてLAと、現地のネイティブ達が外国人の英語に接する機会が多い地域に長く、彼らは少々こっちが訛っていても聞き取ってくれるので甘えていたのも原因だと思います。オハイオの田舎じゃ、ドライブスルーで注文するときや、ウォルマートで何かを探している時に、店員さんに私の英語が通じなくて困ったことが何度もありました。仕方ないから、紙に書いて渡したり、こりゃダメだと諦めたことも。

 一方で先日、LAでレンタカーを借りる時には、受付のお兄ちゃんと「ここにいたら、色んな訛りを聞き取らなくなんないから大変だね」なんて言ってたばかり。この兄ちゃん自身ヒスパニック系だから多分、スペイン語とのバイリンガル(微かにメキシカンのアクセントが聞き取れました)、その彼に無駄口叩いてるお客の私は日本語訛り、隣の窓口はフランス語訛りの二人組、大声なので聞こえてくるのは中国語訛りの英語、ってな具合なので、LA等の大都市だと、多少訛っても問題なしに通じちゃう。

 でも、ビジネスにおいて、英語が訛ってるから、相手をばかにするような田舎者アメリカ人は、国際取引をするに値しないと、私は思う。ここはアメリカ、移民じゃなくても、世界中から人が集まっています。だいたい、大統領夫人からして英語訛ってるし、アメリカ人である元ファーストレディーのローラ・ブッシュさんは、南部訛りが強く、かなり聞き取りにくかった。日本国内でだって、「西郷どん」で字幕が出たのくらいじゃないですか。

 私は、カタカナ英語でも、堂々と英語でスピーチした前澤さんはすごいと思う。そんなふうに卑下するから、日本人は英語が苦手になっちゃうんじゃないかな?息子にいつも「母ちゃん、訛ってるよ」とバカにされてるレベルの日本語訛りの私が、インド訛りの電話顧客サービスと意思疎通するのが難しい(お互いに相手が聞き取れないwww)。メキシコ支局とのテレビ会議で、メキシコ訛りの英語が聞き取れなくてお手上げになっちゃったこともあるし、昔、国際機関にいたときには日本人発表者のカタカナ英語が聞き取りにくくて、通訳さんの英語音声に切り替えちゃったこともあった。

 でも、前澤さんの英語、ゆっくり丁寧に一語一語を、はっきり発音してて、聞き取りにくいとは思わなかった。不満は、「My English is poor」だから聞きにくかったらゴメンね、ってビデオに移るのは戦略的ではあるけど、それ言わなくって良かったんじゃない?って思っただけ。一方、イーロンだって南アフリカ出身で、「完全な」アメリカン・イングリッシュのアクセントじゃないよ。私は
日本人はビジネスシーンでも卑下せず、カタカナ英語で堂々と意見を言おう!って、声を大にして言いたい。大事なことなので、字を大きくして太字で色も変えました。

 相手が聞き取れなかったら、それは相手が悪い。少しでも聞き慣れていなアクセントだったり、見た目がアメリカンじゃない(つまり東洋人。たとえ4世代目の中国系アメリカ人でも)と、偏見で相手の英語がわからないってことは、実は多々ある。日本で育ったカメルーン生まれの星野ルネさんのまんが「アフリカ少年が日本で育った結果」でよくある、先入観でルネさんが日本語喋ってんのに、ミー・ノー・イングリッシュとか言い出す人と同じ?

 無論、発音教室に行ったりして訛りを無くす努力は素晴らしいし、ネイティブ並みの発音で喋れる人は羨ましいです。でも、大多数の場面で、言いたいことが伝わりゃ、それでいいってのが、アメリカ生活30年で開き直った日本人おばさん、私の本音です。英語は国際語だから、いろんな母国語の人が喋るし、「ネイティブ」だって、イギリス、インド、アメリカ、オーストラリア、カナダやアフリカ諸国で、「標準語」は違う。自分の英語が通じなかったら、かつては落ち込んだものですが、立派なオバタリアンに成長した今じゃ「これだからイナカモンはぁ~」なんて、オノレのことは棚に上げてカカカと笑っとりますわいw

日本人じゃなかったら日本語なんて習えなかった

2018-01-11 | 英語
って、本当に思うんですよ。日本語、難しすぎ。ひらがな、カタカナに加えて、漢字も数千語読めなきゃ、新聞も読めないし、その漢字ときたら読み方が数種類あるし、敬語やら謙譲語やらあるし… 自分を指す言葉だって、英語だったら「I」一つですよ、一つ!これが日本語ときたら、私やら、わたくしら、アタシやら、アタイやら、俺、僕、おいら、このもと…延々とあって、しかも、この言い方で身分やら性格やらを判断せねばならなかったりして、もう超能力者言語ですよ?日本語を勉強して、使えるようになってる、他の言語を母国語とする人達、まじ尊敬する。

 何故こんな事を急に言いだしたかといいますと、米外務省の外国語研究機関による、英語ネイティブにとって、日本語は最も習得困難な言語の1つ、って調査結果の記事を読んだからなのです。英語を母語とする人にとっての、言語の難しさを4段階に分けると、習得に一番時間がかかるはカテゴリーIVは:
・アラビア語
・中国語(広東語もしくは北京語)
・日本語
・韓国語
 なんだって。この4言語は、習熟するのに、2200時間の講習が必要だそうです

 この中で、アラビア語のことは全く分かりませんが、日本語ネイティブの私がよく聞くのは、中国語は、日本語に比べると、まだ学びやすい。どちらも、主語(S)・動詞(V)・補語(C)だし、漢字が何通りにも読めるってこともないし。

 一方で、日本語の文法は、言葉の並びが逆なので、同時通訳してると最後で意味がひっくり返って、あちゃー!なることも。

「この問題は、早急に対応が必要だとは思いません」
→「This problem requires an imeddiate action... NOT!! 」
と、焦る。長い発言中で、こんなのが繰り返されると、もう、何言ってるのか、訳しながら、頭のしまくってる時があるですよ。表向きは表情を変えず、口に出す文章は上手くまとまって聞こえても、心の中では密かに「あれ?なんか違わね?」とか思ってたり。そういう時は、無理矢理に内容を元に合わせて辻褄合わせ、「ま、伝わる内容的には合ってるし」と自分を慰めつつ、英語堪能な日本人上司からは眼を逸らす

 私の働いている会社には、中国人の方が結構多いのですが、そのほぼ全員が、読み書き少々と日常会話程度から、「中国語ができるんだね!」「私、中国人だからw」レベルの人まで、ある程度、日本語ができます。もちろん、日系の会社なので、そういう人が雇われ易いのでしょうが、やっぱり、漢字を共有するから、中国人の方には日本語はとっつきやすいのかな?

 逆に、日本人で中国語も出来るのは数人だけ。中国語の堪能な上司に、中国語の何が難しいかを尋ねると、発音(ピン音)だと言われました。英語を母国語にする人が、中国語が難しいというのも、そのあたりも関係するのかな?

どっかで見つけて保存してた画像

誤訳?

2017-12-08 | 英語
気のせいか、誤訳に関するニュースが目に付く今日この頃、今度はロシア語の日本語訳に問題発生。毎日新聞の12/8(金) 19:04配信 記事によりますと
 国際スケート連盟(ISU)は8日、フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルで7日に行われた男子ショートプログラム(SP)後の記者会見でミハイル・コリャダの発言内容の翻訳に誤りがあったとして、訳を修正すると発表した。

 コリャダは、国際オリンピック委員会(IOC)が組織的なドーピングがあったロシア選手団を平昌五輪から除外したが個人資格での出場を認めたことについて問われ、ロシア語で発言。通訳により日本語で「ロシアが犯したことを考えれば当然の処置。自分はロシア代表として出ることはない」と訳された。

 ISUは、この訳に誤りがあり、改めて確認したところコリャダは「(個人資格ではあるが)ロシア選手が出場できるのは正しい決断だった。ロシアが参加しない五輪は想像できない」と話していたと修正した。

 大会関係者は異例の修正について「見過ごせない誤りがあったため」と説明している。【田原和宏】


 左の御本人も、うーん、コリャダメダ…って表情ですが(すみません)、訳者の思い込みによるものなのか、マスコミの情報操作の企てだったのか、なんでそうなった?は判りませんが、ずいぶんと違った意味になっています。ISUに指摘されるとは赤っ恥であるだけではなく、政治要素が絡むだけに、いろいろと詮索したくなってしまう…

通訳者の悪夢、またです

2017-10-19 | 英語
 Yahoo!Japanに「パリ人肉事件」の佐川一政を負ったドキュメントが完成したとの記事が載っていました。なんとも悪趣味なことだと思いましたが、この記事に関するコメントの中に、彼が精神鑑定で無罪になり、今では年金生活を送っているのは、「フランス警察が「腹膜炎」を「脳膜炎」と誤訳しちゃったから」とありました。

ホントに?!?と、思ってネットで検索したら、いくつかのサイトが引っかかりましたが、「Wiki先生から借用すると、取調べにおける「昔、腹膜炎をやった」という発言を通訳が「脳膜炎」と誤訳したことから[5]、精神鑑定の結果、心身喪失状態での犯行と判断され、不起訴処分a>(鈴木邦男『続・夕刻のコペルニクス』扶桑社、1998年、p.171より)」んだって。折角なんて調べてみると、脳膜炎はMéningite、腹膜炎はPéritoniteっていうんだって。そんな似てない気がするんけど…

 フランス側の自尊心が許さなくて、資料等を出してもらえなかったって言うけど、後からでも間違いが判ったんだし、写真等の証拠はソロ店だから、日本で新たに起訴することはできなかったの?って、素人としては思うんだけど、一時は時代の寵児扱いされて、印税も稼いだらしいけど、今は生活保護で暮してるのだとか。

 そこは、誤訳とは少し話が離れるけど、その通訳者の人って、この事を知ってるのか、って、気に掛かります。自殺とかしてないかしら?なんか、もー、いたたまれないだろうな、って思うの…

通訳者の悪夢、またまた

2017-09-21 | 英語
AFP=時事によりますと、
ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が国連総会(UN General Assembly)で行った初演説をめぐり、イランを痛烈に非難した箇所をイランの国営放送の通訳者が角の立たないように恣意(しい)的に訳し変え、ソーシャルメディア上で批判を浴びている。この通訳者は20日、「国営テレビで自国に敵対的なことは言うべきでない」などと自らの判断を正当化した(原典:ヤフーの記事)そうです。以下、同記事からのオリジナルと訳の差:

トランプ氏:「(イランは)暴力、殺りく、混沌(こんとん)を主な輸出品とする劣化したならず者国家だ」
通訳後:「イランはイスラエルを破壊すると言っている」
(わにツッコミ:イスラエルって、どこから出てきたの?)
トランプ氏:「米国の巨大な軍事力以外で……イランの首脳が最も恐れているのはイランの国民だ」
通訳後:「米陸軍は非常に強力な軍隊で、イランは非常に強力な国家だ」(わにツッコミ:いや、これ、普通に誤訳でしょ)
(わにツッコミ:いや、これ、普通に誤訳でしょ)
トランプ氏:「だからイランの政権はインターネットへのアクセスを制限し、衛星放送アンテナを壊し、武器を持たない学生デモ隊を撃ち、政治を改革しようとする人々を投獄している」
通訳後:「イランで起きている多くのことはわれわれにとって受け入れられない」
(わにツッコミ:まとめちゃったんですね)

 国営イラン放送(IRIB)の通訳者ニマ・チートサーズさんに対する非難が、SSN上で飛び交っているそうですが、私も通訳の端切れとして、これは難しい問題だなぁと思います。上の例は確かに、内容変えすぎだろ!ってツッコミ入れたくなりますが、過激な発言を、一般聴衆に対して、どれだけオブラートに包んで伝えるか。2つの国のコミュニケーションの橋渡し役として、ニマさんも「こんなの、そのまま訳出来ねー!」と、思ったのかも。

同時通訳の場合、言語の差で、うまく当てはまる言葉が無くて説明しなきゃならなかったり、全てを限られた数秒間に漏らさずに伝えるのは非常に困難、正直、ちょっと端折ってまとめちゃうこともあります。短い発言が、長い訳になっちゃうこともありますし、逆に延々続く発言が、ころっと短い言葉で表現できちゃうこともある。正直、色々な言い回しで表現されても「ごめん、それ日本語(英語)にしたら、一言で終わるんやわ」とか、「さっきと同じにしか訳出来まへん」ってことは、実はよくある。

 ニマさんには、SNSを通して非難だけではなく、脅しもあるそうだけど、アンタ、それはあかんやろ、と思うと同時に、同情もします。ドラえもんの翻訳こんにゃくや、グレッグ・イーガンの小説に出てくる鼻腔内に挿入したら、ナノ粒子が脳を刺激して言語能力が上昇して、どんな言語も習得できるって技術が実現すればいいのに!あ、でも、その前にバベルの塔が崩壊する?

彼らはなぜ、F**k tha policeと叫んだか

2016-07-07 | 英語
 昨日は、車で二時間半先の公園への往復で、今日も隣町のデイトンからリッチモンドへの道程で、NPAを聴いていました。TVは見ないので、殆どの情報はインターネットから得ていますが、運転中はもっぱらNPR。昨日のニュースやトークショーは、アメリカ国内に箇所で起きた、白人警官による黒人射殺、そして今日は昨夜の、テキサス州ダラスで起きた抗議デモ中の白人警官を狙った銃撃に集中していました。

 だから、観よう、観ようと思いつつ、3時間弱と長いので見逃していた「STRAIGHT OUTTA COMPTON(わしら、コンプトンから来たもんや!って感じ?)」を、こんな日だから見ようと思いつきました。ギャングスタ・ラップに興味のない私ですが、とても評判が良かったのと、私の愛犬、モカがコンプトンを含むLAのサウス・セントラル地区出身なので、見たいとは思っていたのです。我が愛娘は、A Girl-n-the-Hoodだったの。

 日本版の公式サイト中の予告フィルム曰く、アメリカで最も治安の悪い危険地域、コンプトン出身のヒップホップ・グループ、N.W.A.(ニガ・ウィズ・アティテュード:態度でかいクロ)が、の始まりから、悪な環境の実情を歌うことで人気を得て社会現象となるほどの人気を極めながらも、お金を巡って仲間割れして分裂、そして仲直りしようかなって矢先の主要メンバーであるEasy・Eの死によって、二度と再結成が果たせなくなるまでの軌跡を丁寧に辿っていきます。全編、音楽が流れ続けるノリの良い映画を期待していた私には、正直なとこ、ドラマ部分が長かった。


 この映画の中では、度々、主人公である黒人青年たちへの警察による差別が描かれます。5人が建物の前でたむろってるだけで警官が集まり、彼らを尋問して「トーランスから出て行け」と言うシーンがありますが、短期間だけだったけど、トーランスの住民だったから、この言葉が凄く痛い。私自身、トーランスのお隣、ガーデナに住んでいる時、普通に平日の昼間、犬の散歩をしていたら、自転車に乗って通りがかった黒人の若者が訳もなく警官に止められ、身体検査をされる場面に出くわしたことがあります。

 昨今、警官による無意味な黒人射殺が、スマートフォン等で撮影されたことで注目を集めていますが、この映画の中でも1992年の、複数形家による黒人トラック運転手のロドニー・キングへの暴行に端を発したロサンゼルス暴動に触れられていますが、この問題は今に始まったわけではない。誰もが簡単に撮影して世界中に発信できるようになったから目に触れやすくなっているだけで、たまたま撮影された事件の影に一体どれだけの犠牲者がいるのか?だいたい、アフリカから人間を掻っ攫ってきて、奴隷にしてた時代から、ずーっと差別してきてて、未だ、進化してないやん。

 アメリカでは毎日、3人が警官によって射殺されているそうです。全く、異常だとしか言いようがありません。日本で警官が容疑者を売ったら、どれだけの騒ぎになるでしょうか?今、アメリカでは、Black Lives Matter」が叫ばれていますが、黒人も、警官も、そしてイスラム教徒の人権の尊重両立し得ます。簡単なことではありませんか。でも、アメリカ人は、根本的な病巣から目を背け続けている。その病巣とは銃規制です。一般人が車のコンパートメントやポケットにインスタント殺戮兵器を持ってるから、警官も条件反射的に相手を殺してしまう。一般人が容易に家にライフルやら何やらを置いてるから、イカれた野郎が、ふとテロを起こしてしまう。今一度、言いますよ。
ばか!ばか、ばか、ばーか!!

 

コンマ?コンマなし?それとも、ゆとり??

2014-06-08 | 英語

 先月はずっと夏休みが始まって正規の先生が日本に帰ってしまった日本人補習校で代行教師をしていましたが、私は昨日が最後のクラスでした。終業式は来週なのですが、来週末は上息子の高校の卒業式なので、木曜から日曜日までLAに返るのです。補習校では、高校1年生の「なんちゃって」英語指導員もしたのですが、いまどきの教科書で物凄~くっ!気になったことが一つありました。  現地アメリカの高校生でもあるバイリンガルな生徒さんに指摘されて気がついたのですが、この頃の英語教科書では、文中の区切りとしてのコンマや、省略を表すピリオドが使われていないのです。「Mr」は「Mister」の略語であるからして、Mr.と、ピリオドを付けるべきである、と、私の世代は教わったし、アメリカ生活に馴染んでいる高校生が「気になって仕方がない」というほど、未だアメリカでは略語の後ろにはピリオドを付けるべしというルールが根強いと思うのですが…

付いてる

 会社の名前の後ろの「Co., Ltd.(Limited Liability Company:有限会社)」、そして「Inc.(incorporated:株式会社)」なんかも、今どきは日本ではピリオドを省く傾向にあるのかしら?

やっぱり付いてる

 授業中に謎を解くべく、ネットで少し調べてみたけど、ピリオドを省く根拠となるべき情報は何も出てこない。家に帰ってからじっくり調べても、やっぱり何も助けになるような情報を得ることはできませんでした。ジャパニーズ・イングリッシュ?  更に気になるのは「,」カンマの存在。文章をつなげる時は「and」の前にカンマ、分詞構文が文頭に来る時は、文章をカンマで区切る、そして文章の後ろに副詞がくっつく時は、その前にカンマ… じゃないの!?日本語の文章を書きながら、ここに句点を入れるべきかどうか、と、結構いつも迷うのですが、日本語における句読点と同じで、文章をわかりやすくするために、英語の句点であるカンマも重要だと思うのですが、文末の副詞の前につくカンマは厳密には文法的にどういう立場なのでしょうか?副詞節が後ろに来る場合には、接続詞の前にカンマは不要と私たちは習いました。

When I was a middle school student, we learned a period should be added after "Mr."
We learned a period should be added after "Mr" when I was a middle school student.

ってな感じですね。で、オマケな単語が文の後ろにくっつき時もカンマが要るって教わったのね。

I went to middle school in the 70s.
I was a middle school student in the 70s, too.

みたいな。そういや、~年代の「s」の前にも、「70's」ってアポストロフィーsを付けましょう、って習ったような?言葉は生き物、変わっていくので、ルールも年代とともにどんどん変化していく例の一つでしょう。今の時代は、ラップみたいに言葉がどんどん繋がって、どこが区切りか解らない文章の歌詞にもb馴染んでしまって、カンマの規則なんて過去の産物になりつつあるのかもしれません(でも、ラップ音楽の歌詞って、ちゃんと韻を踏んでるんだよね)。一度、気になってしまうと、目につくもので、新聞やネットのニュース記事でもカンマの存在が気になるのですが、確かにカンマ使用は減ったような気がする。  でもなー、やっぱり、略語の後ろのピリオド省略は変だと思うの。勝手な日本ルールって気がするの。日本の教科書編成委員会の皆様のご意見を拝聴したいもんです。


発音記号とアクセント

2014-05-17 | 英語
 地元の日本人補習校、先週は幼稚園担当でしたが、今週からは中学の社会と高校の英語を教えます。「教える」なんて行っても、所詮、私は全くの素人なので、一緒にお勉強、って感じなのですが。社会は教科書と指導書にそって授業をしますが、工夫が必要なのは高校英語です。何しろ、生徒さん達はもう何年も、現地校に通っているバイリンガル。読み物だけのページは口頭で訳してもらうけど、会話の練習のページは流すだけ。日本での受験に備えた文法が主な授業内容になります。だから、ぶっちゃけて言えば、日本風のテスト問題に正解でき、点数を上げるのが主な目的。

 うちのこ達は日本の学校に通ったことはないので、大学生の頃に塾の先生をした時以来、何十年ぶり高校の英語の教科書を見たのですが、ゆとり教育を経て、ずいぶんと内容が優しくなっているというのが第一印象でした。私達が中学の頃に習った某胴体と受動態、助動詞、現在完了形なんかを高校で習うようになっているし、単語もレベルが下がってると思う。私達の頃にはなかった、会話のページがあるのは、昨今の事情を反映してでしょう。でも、一番驚いたのは、未だに発音記号なんかが載ってること!

 現地校に通う日本人の生徒さん達が「一番苦手!」と顔をしかめるのは、意外にも、この発音記号とアクセントの質問なのです。以下の中で発音が違うのはどれでしょう?なんて選択問題を、声に出してみてもいいよ、と、言って答えてもらったのですが、互いに顔を見合わせて、言葉を発音してみて、これ!なんて回答してもらったら、いくつかはハズレという結果に。生徒さんたちのアクセントは、普通のアメリカ人並みで鉛も少ないにもかかわらず、です。日本人の苦手な「L」と「R」の違いなんかは完璧に聞き取れても、曖昧な母音なんかは特に相当に混乱するみたい。発音記号の横にある、口内断面図を見ながら、「舌を歯の裏に当てて、シュ…って、あれっ?何かヘン?」なんて困惑しています。

 発音だけではなく、単語のどこにアクセントがあるでしょう、というのも、苦戦する問題。普通にペラペラと英語で喋れる子たちが、インディペンデント?インディペンデント?はたまた、インディペンデント??うわー、混乱してきたー!と七転八倒している。これらの母音の発音の違いやアクセントの位置の問題、完全にネイティブで、しかも東海岸から南部、西部へと移り住み、母親が英語ネイティブではないので外国語訛りも聞き慣れた、うちの息子達がどこまで答えられるか試してみたいwww

 息子達が、確か小学校の頃に、発音記号というものが有りますと、その存在を教わっていた覚えはありますが、実際にどの発音記号はどんな音なんてことは勉強していません。こちらの英英辞書にも、古いものには発音記号を見かけることがありますが、コンピューターやAV機器でいくらでも正しい発音を耳から覚えることの出来るご時世ですから、実際に英語圏であるアメリカでは発音記号は過去の産物。これぞ当に、日本人が英会話ができない理由じゃないでしょうか?

 妙に、単語一つ一つの「正しい発音」や「正しいアクセント」にこだわるあまりに、スムーズに会話ができない。単語ごとに聞き分けようとするから、リスニングも苦手。文法を基礎からしっかり学ぶことは、日本の英語教育の素晴らしい点だと思うのですが、CDやコンピューターを通して、いくらでも「正しい」発音約セントに触れることの出来る現代において、発音記号を覚えて、それを基に英語の単語を発音する意味は本当にあるのでしょうか?

 本当に、日本人の英語力を伸ばしたいと思っているのなら、今まで通りに文法やスペルをしっかりと教えてくと同時に、会話や発音に関する教育法は抜本的に買えなければならないと思います。教科書に会話練習のページアがあるのはいいけど、発音記号をまる覚えして、それを基に発音してたんじゃ、実践的な会話力とやらは、身につかないと思う。

口の中の舌の位置を気に留めて発音すると、通じる英語が喋れる?ない、ない!

 アメリカやイギリスの子供は、耳で覚えて英語をしゃべる。日本の子供達も、日本語を耳で覚えて、日本語をしゃべる。会話力も、美しい英語(または日本語でも同じだけけど)を話すには、理論ではなく、実際に聴いて、真似して言ってみるのがいいんじゃないかな、と、思う、在米20年以上、未だに「L」と「R」が聞き分けられない私なのでありました。コレクト?集めんの?直すの??(collectとcorrect、ね)

シェークスピアは造語名人

2014-01-13 | 英語
 よく見ている面白ニュースサイトに興味深い記事が出ていました。キュウリみたいに冷静とか、釘のように正直とか、唐突だけど分かるような気がする比喩でも有名なあの人。もうここ400年近く死んでいるにもかかわらず、未だ世界一のコピーライターとして君臨するウィリアム・シェイクスピアさん。実は現在、普通に使われている多くの言葉も、元々はウィリーさん(勝手にニックネーム付けるな)が、でっち上げた造語だったそうです。以下は、The Huffington Postで紹介されていた、実はシェイクスピアが作って、今ではすっかり普通に使われてる言葉の一部です:

Gloomy: なーんかダルいわ~、鬱だわ~って時や、グズグズお天気に使う形容詞。シェークスピア随一の残酷劇、タイタス・アンドロニカスのタイタスが可愛そうな娘に掛ける言葉、「情けもなく広き陰鬱な森の中へと強いられたと?(Forced in the ruthless, vast, and gloomy woods?」ってのが原典だって。ところで、アンソニー・ホプキンスの出てた映画「タイタス」は、ひどい自己満足作品だったね。

Hurry: 急げ、って意味で、こちらも日常的に使います。私なんか毎朝、息子たちに「ハリー・アップ!!」って叫んでるよ。元は「Harry」らしいから、実はスペルミスだったりして?原典初出は、ヘンリー6世の「命、誉れ、土地、みな直ぐに失われる(Lives, honors, lands, and all hurry to loss.)」

Generous: 寛容な、とか太っ腹な、という意味ですが、元になったのは「高貴な生まれの」という意味のラテン語、「generosus」だそうです。確かに貴族社会では、生まれがよくて、お金が無いと、太っ腹にもなれないでしょう。今どきは、たっぷりの量を、という意味で「generous amount」とか言うので、高貴なお生まれとは全く関係なくなってますが。初出は、かの有名なハムレットの「どうか、その寛大な心をして、私を自由にして欲しい(Free me so far in your most generous thoughts)」というハムレットのレアティーズに対する台詞。アンタ、父ちゃん殺して、妹も殺したも同然の相手に、そこんとこ無罪放免でヨロシク~!ってのは甘すぎないか?と、思う一言ですね。

Critical: クリティカル・ヒットとか言いますね。致命的、とか必殺!って感じですが、クリティックスとなると批評家の意味。酷評や、非難することもクリティカル。色々な意味で使える便利な言葉ですが、ラテン語の「criticus」が元だそうです。オセロの「アタシの唯一イイトコは、何にでもいちゃもんつけるとこよ(For I am nothing if not critical.)」ってイアーゴーの台詞が原典。いるよね、そんなヤツ。ところで、オカマなイアーゴーって、ちょっと見てみたい。

Majestic:すっごくおっきくて、超すんばらしー!って意味で、「Majesty」って言葉をウィリーさんが勝手に形容詞にした模様。Majestic Theaterって劇場もあるよね。LA郊外のマジェスティック・シアターは歴史的建造物だそうです。行ってみたい。因みに、原典は「テンペスト」の「これってサイコーに壮大なビジョンじゃん(This is a most majestic vision.)」だって…って訳すると、いきなりテンペストがバブル時代の行け行けドンドン的な話に思えてくる。

Laughable: 笑っちゃよなー、って意味。「laugh(笑う)」に「able(出来る)」をくっつけた、お手軽造語で「トラブる」とか「ググる」ってのと同じようなノリ。私も一つ作ってみた:Googlable(ググったら出てくる)。ぐぐっても出ないから無駄(Ungooglable)なのが、シェークスピア戯曲の日本語訳。原典は「ベニスの商人」の「ネストルじーさんだって、シャレにもならんわー、もー笑うしか無いわーって言い切ってんのに~(Though Nestor swear the jest be laughable.)」です。

Lonely: オンリー・ザ・ロンリー♪って歌もありますが、寂しいという意味で日常的に使われている、この言葉もウィリーさん作でした。原典は、ウィリーさんの最後の悲劇「コリオレイナス」が追放されてローマを去る時の台詞、「沼地に潜む孤独な竜のように(Like to a lonely dragon that his fen.)」です。沼の下は金銀パールが入ってる♪(←それ、違う話)

Radiance: 私、化粧品会社の翻訳することが多いのですが、しょっちゅう出てくるのが、この「Radiance」でして、輝くお肌とかって訳してます。コピー風にって注文ついてる時には「真珠の輝きを秘めたお肌」とか。くすんだお肌の私は、報酬は現物支給でお願いしたい、って思ってます。これは、ラテン語の輝く(radiantem)からの造語で、「リア王」の「太陽の神聖なる輝きに誓って(For by the sacred radiance of the sun)」が元。お日様相手だけに、ラテン語で神々しい感じを演出してみたんでしょうか?

Undress: そのまんま。脱ぐこと。「じゃじゃ馬ならし」の「奥様、お洋服をお脱ぎになって、今すぐベッドへいらしてください(Madam, undress you and come now to bed.)」から。「じゃじゃうまならし」の舞台って、私は見たことがないし、戯曲を読んだこともない。あらすじ程度しか知らなかったんだけど、はよ脱いで、こっちゃ来い、って、実はエロい劇だったの!?ちょっと、それ見たい。

 以上、シェークスピアの引用の日本語訳は、なんとなく感じが掴んでいただけるように私(経済学部出身)がでっち上げたものなので、決して信用してはいけません。シェークスピアの台詞くらい、検索すりゃ出てきそうなものなのに、出ないんだな、これが!イギリスの推理小説では、シェークスピアの引用って、よく出てくるよね。日本のシェークスピア学者の皆様、ちょっと使えるシェークスピアのコジャレたセリフ集とか作ってください。