テッカ(湯田伸一)の中学受験伴走記

私立・国立中学受験生を応援し続けて35年。
中学受験『エデュコ』を主宰するテッカ(湯田伸一)の応援メッセージ。

3・4・5・6年生 エデュコ流「手を使う学習」を徹底しよう

2015-10-13 19:29:39 | 中学受験


 9月17日の読売新聞オンライン等で、「学校で生徒1人あたりのパソコン設置台数を増やした国ほど、成績が下落傾向にあることが、15日に発表された経済協力開発機構(OECD)の調査でわかった」という報道がされました。
 念のために、本指摘の元と見られる報告書“Studennt,Computers and Learninng Making the Connection"をかじり読みしてみました。
 なるほど、例えば、本報告の序文に、OECD教育技能局長アンドレアス・シュライヒャー(Andreas Schleicher)氏による次のような印象的な指摘がありました。

And even where computers are used in the classroom, their impact on student performance is mixed at best. Students who use computers moderately at school tend to have somewhat better learning outcomes than students who use computers rarely. But students who use computers very frequently at school do a lot worse in most learning outcomes, even after accounting for social background and student demographics.

 私の拙い英語力で訳せば、「教室におけるコンピューター使用において、生徒たちの成績に与えるその影響は、良し悪し様々としか言えない。学校で適度にコンピューターを利用している生徒たちの成績は、ほとんど利用しない生徒たちより、やや良い傾向にある。しかしながら、学校で頻繁にコンピューターを使う生徒たちの成績は、社会的背景や生徒の人口統計学的属性を考慮してみても、ほとんどの学習結果において、かなり悪いものである」とあるようです。
 
 この指摘に関して勝手な意見を言えば、「むべなるかな」です。実践者の端くれとして、日常思うことは、「わかるとできるは違う」ということであり、一つ一つの問題解決は、学習者自身が、自覚的に行わなければ、確かな知識・スキルの獲得につながるものではないと考えています。
 エデュコの信条と言える「手を使った学習」・「ノートを作業の道具とする学習」を再確認させられるものです。けっして、楽な学習方法などあるわけがありません。自分の納得ペースで、しっかり、「わかる」はもとより「できる」を増やしていきましょう。
 また、受験直前の6年生の中には、いわゆる「あんちょこ」で乗りきろうとする気持ちが沸き起こる頃です。しっかりとした自分のペースで、文脈のある理解を得て、確かな受験準備になるよう心がけましょう。エデュコ流「手を使う学習」を徹底してください。

 念のために言えば、前出のアンドレアス・シュライヒャー氏の指摘は、パソコンの利用を全否定するものではなく、その利用は今日の子どもたちの学習に不可欠としても、ソフトウェアに頼る以前に、教育学的見地での改善を十分なものにする必要があるというもののようです。
 次の印象的な件は、子どもの学習支援にかかわるすべての大人が自覚すべきかもしれません。
“Technology can amplify great teaching but great technology cannot replace poor teaching”
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 6・5・4・3年生 「学校説明... | トップ | エデュコ・ご家庭間の「相互... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

中学受験」カテゴリの最新記事