テッカ(湯田伸一)の中学受験伴走記

私立・国立中学受験生を応援し続けて35年。
中学受験『エデュコ』を主宰するテッカ(湯田伸一)の応援メッセージ。

6・5・4・3年生 「夏休み納得プラン案」を送ります。

2013-06-24 19:50:48 | 中学受験


 次回のエデュコ通信に同封予定の、個別にご提案する「夏休み納得プラン案」を作成中です。
 この「夏休み納得プラン案」は、エデュコの夏期講習とは別に、エデュコ生全員の共通作業とは異なる、個別の家庭学習として御提案するものですが、夏休みは、毎週の課題に追われる通常期と異なり、各自の時間配分とペースで、「納得すること」を目的とした学習に取り組める絶好の機会です。
 その意味では、夏期講習への参加よりも大事なものと言えるわけで、「何を、どれくらい手掛けるか」真剣に考えて取り組みたいものです。

 学年、会員個々により、少しずつ異なる提案になりますが、全員に共通する項目になっているのが、【ドジ問題の解き直し】です。ただただ、総花的な復習を実践するのではない効率的な学習として、エデュコでは定着しています。
 【ドジ問題】はこれまでの学習過程で、正解にできなかった問題を指すエデュコ内用語ですが、4~7月期における【ドジノート】にある問題にもう1回取り組む作業が、【ドジ問題の解き直し】というわけです。
 
 ところで、一言で【ドジ問】といっても多数の問題が見当たるわけですが、敢えて優先順位をつけると、「授業白板問題」のドジ問が最優先問題と言えます。
 繰り返しになりますが、その理由は「エデュコ講師が提供する問題が最も質が高い」というのではなく、「会員個々の理解度が最も高まっている問題」と言えるからです。
 一般に、どんなに良くできた「解説書」でも、紙幅の都合が優先され、すべての子どもがしんなりと理解できるまでの説明が記述されているわけではなく、場合によっては、誤解ともいえる納得を得ている場合すらあります。
 この点において、「授業」で手掛けた問題は、解説の説明でも子どもの理解レベルに合わせたものになっていますし、説明時の風景まで記憶されているわけで、優先順位の高い問題と言えるわけです。

 また、ドジ問題の処理は、1ページ1題を心がけましょう。ただただ、ノートに書き込むという意識ではなく、「この種の問題には自信が持てるようになった。要は、…に注意することだな」というような自信を積み上げることが目的です。1ページ1題は、視覚的にもすっきりします。

追伸
 「夏休み納得プラン案」に限らず、季節休暇時の家庭学習のお勧めを作成する際、お預かりしている「1週間学習計画表」を参照しながら、手がける教材を考えるのですが、中には、正確な教材名が分かりにくい場合があります。
 例えば、「演習問題集」と「応用演習問題集」のどちらか、計算ドリルは何を使用しているのか、などの判別がつかないようなことです。学習計画表には、なるべく正確な書き込みをお願い致します。
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6・5・4・3年生 算数の「ケアレス・ミス」は「実力不足」ととらえましょう

2013-06-17 22:41:40 | 中学受験


 個別面談で保護者からよく、「算数のケアレス・ミスが多くて…」「どうすれば減りますか?」と聞かれます。「あの問題、この問題を取り逃がしていなければ、もっといい点数が取れるのに…」というわけです。

 この問に対する私の答えは、「ケアレス・ミスではなく、実力不足です」ということになります。
 例えば、「隣の子は100点だった。我が子も100点取る力があるのに、ミスをして80点に止まった」とします。確かに、家で落ち着いてやれば100点が取れることは多いでしょう。
 では、100点を取った子は、何が違っているのでしょう。100点を取る子は、100点を取る力の子ではなく、120点、130点を取る力のある子です。言い換えると、「ああすれば間違う、あれに気づかないと解けない…」というような、問題を俯瞰できる「実力」を持つ子どもといえます。もちろん、その実力は、失敗から学んだ経験知がしっかり織り込まれているものです。
 つまり、100点のつもりが80点に止まる理由は、「ケアレス・ミス」ではなく、まだまだ余裕を持てない「実力不足」が原因であると言えます。間違いの要因を「ケアレス」という精神的なものに単純化することは、これからの発展可能性を摘んでしまうことになるでしょう。

 算数の実力をつけるために、特に意識したい重要項目を改めてあげてみます。

 第一に、「ドジノート」を丹念に作成しましょう。ただ、間違えた問題をもう一度手掛けるというのではなく、「何に気づかなかったか」「どんな間違いを犯したか」をしっかり意識するために、本人が問題文(図)から書き起こし、反芻してください。

 第二に、常に、問題(文・図)の理解を正確にすることを心がけましょう。「どのような条件が与えられ、何を答えとして求められているのか」を意識しましょう。そのためには、条件となっている数値をマークしたり、「つまり、…ということか」というような、「自分の型」に持ち込んだ解釈を持つことが不可欠です。この「自分の型」は、授業で得た「経験知」の集合に他なりません。
 保護者が誘導尋問すれば正解にたどり着くものの、一人で取り組むと正解できない場合と言うのは、「ケアレス・ミス」ではなく、この「自分で問題条件をしっかりとらえ、自分の型に持ち込む実力」を付けていないということになります。

 第三に、いよいよ解答という時、自分の考え方・解法に拘る習慣を持ちましょう。要領よく、真似をしていくだけの学習では、問題を俯瞰する実力は付きません。自分の解法にこだわることは、物まねと異なり、自己分析が可能です。まさに、「自分に足りないもの」を実感できる学習となり、その失敗から学んだ実力が、傍からは「応用力のある子ども」と評価されることになります。

 その他、「ケアレス・ミスを防ぐ」ではなく「実力をつける」方策を具体的にあげれば、計算力(合理的な計算方法)の習得をはじめ、尽きるところがありません。これらは、担任講師とよくすり合わせを行ってください。
 
 結局、「自分の手を通して考える学習」=「じっくりノートで考える学習」を貫き通すことが重要と言えます。
 子どものノート作業に発展は見られるでしょうか。今一度確認してください。もちろん、エデュコ講師は、一々指摘しています。エデュコと保護者の協働的な働きかけを更に強めていきましょう。
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6年生 もうすぐ頂上です。保護者会にご参加ください。

2013-06-02 13:25:17 | 中学受験


 毎年、5・6月頃になるとエデュコ6年生保護者からも、「算数が難しい!」「もはやここまででは?」というような、不安の声が聞こえてくることがあります。これまで、毎週の新出単元の履修に追われ、ほとんど反芻する時間もとれず、ただ前を向いてやってきたというのが、多くの受験生に共通する状況といえるかもしれません。

 でも、大丈夫です。残すところ、4週分の単元履修です。「始めに入試問題ありき」の学習分野を分節化し、5年生(正確には4年生3学期)からコツコツと学習してきました。
 現在取り組んでいる領域は、入試問題群の中でもかなり難易度の高い領域であり、最難関校の場合を除けば、絶対にできなければならないレベルのものではありません。言い換えると、すでに6年生の皆さんは、私立中学合格の要件となる実力は身に着けている状況と言って過言ではありません。
 山登りに例えると、ほぼ頂上に到達しようとする状況といえます。ここまで、よく頑張ったと総括できるでしょう。

 繰り返しになりますが、夏休みになると、復習学習に転換し、秋からはさらなる復習学習になります。つまり、夏休み以降の学習では、自分のペースで自分の課題克服に向けた学習できるようになります。
 完全主義に陥らず、あくまでも、残り4週、プラスアルファの実力をつける学習に取り組むつもりで頑張りましょう。

 夏休み(秋学習も含む)の学習方法については、6月15日(土)の保護者会で詳しく確認いたします。可能な限りのご参加をお願いいたします。
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