テッカ(湯田伸一)の中学受験伴走記

私立・国立中学受験生を応援し続けて35年。
中学受験『エデュコ』を主宰するテッカ(湯田伸一)の応援メッセージ。

出願間近、わが子の成長に最適と思える学校をしっかり検討しましょう 

2017-11-24 20:36:33 | 中学受験


 エデュコ25期生(6年生)の、3回目の「志望校調査票」が集まりました。「十年一昔」と言われますが、10年前の受験戦略に比べ、インターネットによる「出願」「合格者の即日発表」が主流となりつつある現在、受験戦略も複線的になり、移り変わりの激しさを実感させられます。
 極端なケースでいえば、試験実施日の「即日発表」を受けて、翌日の「出願」をする事例も多くなってきました。このように、多様な事例を想定したうえで、どのような受験戦略を立てるか、抜かりのない検討が求められます。

 「インターネット出願」は、多くの場合、出願サイトで必要事項を登録し、受験料の支払いをクレジットカードやペイジー、コンビニ等で行い、受験番号が与えられたのちプリントアウトし、写真を貼付し受験票として当日持参するという要領です(写真は事前に必要事項とともにアップロードする学校もあります)。
 また、余裕を持って出願体制を整えられるよう、出願開始日前に出願サイトで事前に必要事項を登録し、公式の出願開始日から受験番号を与える学校が多いとも言えます。ちなみに、この事前登録は、エデュコ近隣の淑徳与野中学の場合、11月4日から始まっていますし、城北中学の場合、11月23日から開始されたようです(これらの行程は、学校により異なりますのでご注意ください)。

 ところで、中学受験活動の核心とも言える学校選びについて、いよいよ決定する時期が来ました。どの中学を受験するかに係る要件とすれば、特に次の3点を重要な要件として挙げることができるでしょう。

 第一に、家族にとって本当に魅力的な学校か否かと言うことです。学力達成度だけで住み分ける(偏差値で切り分ける)ような公立高校受験と異なり、個々の人格形成に係る機能を持つ私学選びという目的があるのですから、入学したら誇りと帰属意識の持てる学校でなければなりません。極端な言い方をすれば、「入学してうれしくない学校なら、受験する必要はない」ということになります。

 第二に、とはいえ、学校という相手のあることですから、何事もそうであるように、片思いだけで事を成就できるはずもありません。学校が示す入学条件といえる入試問題との相性を検討する必要があります。
 たとえば、算数で言えば、「解法過程を全て示す独立問題4題の深掘り型」の学校もあれば、「小問集合も含めた、答えだけの浅く広く型」の学校もあります。同様に、国語なら、「長文読解1題を全問記述解答、漢字1題解答」の学校から、「長文読解2題、語句知識1題~2題を主として選択解答、漢字1題解答」という学校まで、多様な問題形式が見られます。
 解答要領に限って言えば、自分の得意とする解答の型に近い出題形式の学校こそ、相性のいい学校ということにほかなりません。比喩で言えば、「衣類に体をあわせるのではなく、自分の体にフィットする衣類を選ぼう」ということです。仮に、そのような学校であれば、入学後、学校が勧める学習のスタイルも、受け入れやすいことでしょう。

 第三には、入学後の学校生活の展望です。例えば、学習面においても、学習カリキュラムの編成が前倒しになっている学校、ほぼ学習指導要領の行程に沿っている学校、教科によっては前倒しになっている学校というように、学習の展開も一様ではありません。仮に、まだ幼さが色濃く、語彙力や理解と解答の速さに不安があれば、前倒しカリキュラムの学校ではなく、じっくり深掘り型の授業展開を行っている学校がふさわしいかもしれません。
 また、学校生活面においても、意見表明の苦手な子であれば、学校内の大人の目が少しでも行き届くことを期待して、小規模の学校を、逆に、自己顕示欲が強く、これまでに友人間で軋轢を引き起こしやすかったと思えれば、いろいろな友人と付き合える大規模校を選ぶということなども、よく見受けられます。

 無論、これらの他にも、学校選びの要件は部活や学校行事等にも関るもので、個々によって様々でしょう。
 ただ、上記の第二、第三の件に関して言えば、エデュコの担任講師は、一人ひとりに関する見解を持っています。最終決定は保護者様(親権者)がなさることですが、お迷いの場合は、どんどん個人面談を申し付けてください。
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2018年度時間割の狙いを申し上げます 

2017-11-01 15:36:50 | 中学受験


 2018年度エデュコ時間割を発表致しました。変更の主な狙いは、志木駅前校・ときわ台駅前校とも、第一に、時系列的にも「算数>国語>理科>社会」という優先順位のある明確な学習の流れを作ること、第二に、担当講師の校舎間移動を少なくし、専従の度合いを高めて、子どもたちと講師の親和性をより高めること、第三に、授業による学習内容の質を明確にすることにあります。

 第一の件に関していえば、ときわ台駅前校の4年生講座で例外があるものの、概ね、その狙いに合致したと思われます。月曜日の「算数予習シリーズ解説クラス」を除けば、同一講座は校舎間で異なる曜日に設定してありますので、個々の理由による「校舎間の振替受講」も積極的に利用してください。
 
 第二の件に関しては、ときわ台駅前校の場合、これまでの教科担当者がときわ台専従になるもので、子どもたちからは歓迎されることと思われます。志木駅前校では、新しい担当者を1名、私どもの旧知の間柄にある者を抜擢致しました。「ホスピタリティ・マインド」を持っていることが、エデュコスタッフの要件ですが、皆様のご期待に応えられるはずです。

 第三の、授業による学習内容については、主に算数において「基本・標準・応用」を網羅するこれまでと同様の「算数完成クラス」、「基本・標準」に主眼を置く「算数名門クラス」、「標準・応用」を手がける「算数御三家クラス」という枠組みを設けました。在籍生徒数実態に照らし、分割授業よりも合同授業が適切と判断される場合には、これまで通り「算数完成クラス」で運営し、分割授業が適切と判断される場合には、「算数名門クラス」と「算数御三家クラス」とする発想です。
 
 なお、算数各クラスの受験適用イメージとすれば、「算数御三家クラス」は、男子の場合「開成・武蔵・麻布・渋谷教育渋谷・早稲田・海城」中学等を、女子の場合「桜蔭・豊島岡・渋谷教育渋谷」中学等を希望される方々の参加を想定しています。
 同様に、「算数名門クラス」は、男子の場合「城北・本郷・桐朋」中学等を、女子の場合「女子学院・雙葉・吉祥女子・浦和明の星・富士見・大妻」中学等を希望される方々の参加を想定するものです。

 また、国語・理科・社会の入試問題における難易度は、国語や社会にみられる一部の「自由記述解答型」を除けば、概ね普遍的で、大きな学校間格差は見当たらないと言っていいでしょう。ですから、国語・理科・社会の「完成」「名門」「御三家」というクラスの括りは、算数に焦点を置いた場合に、1週間の学習の流れを異にする、グループごとのクラス編成であり、大きな難易度格差を想定しているものではありません。
 ただ、理科の一部分(計算問題等)では、算数に起因する差異は生じることになります。

 新年度の受講クラスの決定につきましては、「1月度エデュコ通信」にたたき台となる「お勧め」を同封いたします。客観テストによる現状の学力到達度、授業での様子、本人の意志、保護者の考える学習スタイルなど、複数の要件を検討して決めることになります。
 もとより、エデュコ授業への参加に関わる最終決定は、保護者によってなされています。「お勧め」を勧告的に受け止める必要はありません。お迷いの際には、遠慮なくお申し付けください。
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