テッカ(湯田伸一)の中学受験伴走記

私立・国立中学受験生を応援し続けて37年。
中学受験『エデュコ』を主宰するテッカ(湯田伸一)の応援メッセージ。

豊島岡女子学園の紅白バックコーラスに思うこと

2012-01-04 09:51:06 | 中学受験


 NHK紅白歌合戦で、“flumpool”が歌う「証」のバックコーラスを、豊島岡女子学園中学校コーラス部が、町田市立鶴川第二中学校合唱部とともにつとめました。エデュコ近隣の学校であり、同校のコーラス部にはエデュコ卒業生もよく在籍(但し、今年は高校生しか在籍していません)することから、強い感情移入を持って視聴しました。
 豊島岡生の誇りが伝わってくるような、すばらしい姿だったと思います。「証」は「第78回NHK全国学校音楽コンクール・中学校の部」の課題曲となり話題を呼びましたが、この際、同校は銀賞に輝き、次いで行われた第64回全日本合唱コンクール全国大会「中学校部門 同声合唱の部」では、「金賞」・「文部科学大臣賞」を受賞しています。

 同校コーラス部は、毎年、中学・高校とも全国レベルの活動成果を示し続けていますが、コーラス部に限らず、全校を挙げて合唱が盛んです。例えば、中学部では、毎年2月、池袋の芸術劇場大ホール(高校生は本校講堂)で全18クラスが参加する、クラス対抗合唱コンクールを開催しています。
 各クラスで、合唱する曲目・指揮者・伴奏者を決め、音楽の時間を中心にしながら、朝・昼・休み時間、クラスで練習するようです。中には、2-3か月かけて取り組むクラスもあると聞きます。保護者の多くの皆さんが、鑑賞に駆けつけますが、特に、中学1年生の保護者からは、中学生になったわが子の成長を確認できてうれしいという感想が伝えられてきます。

 毎朝5分間行われる運針はもとより、物事に必死に打ち込む姿勢を子どもたちに涵養する豊島岡女子学園の方針は、固有の『学校観』と評価してよいでしょう。

 受験校決定の際、「合格難易度」「知名度」「大学進学実績」を無視できないのは確かです。ただ、それは、客観的指標として取り出される部分であり、入学後、わが子の学校生活に関わる「学校の施し」は、主観的に評価しなければなりません。
 中学・高校(中等教育機関)は、社会に出るための専門知識を学ぶ機関ではありません。大胆に言い換えれば、学歴にもならないでしょう。中学・高校は、各人固有の人格形成を図る場と理解できます。各中学・高校の『学校観』をかぎ取り、どの学校を選べば、我が子が「より成長するか」という自己判断基準が求められます。
 さらに言えば、そのような判断の手伝いができてこそ、「中学受験の伴走者たりうる」と、肝に銘じます。

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