テッカ(湯田伸一)の中学受験伴走記

私立・国立中学受験生を応援し続けて35年。
中学受験『エデュコ』を主宰するテッカ(湯田伸一)の応援メッセージ。

ゴールデンウィーク期間学習の一案です

2019-04-22 21:51:23 | 中学受験


 平成の終わりと令和の訪れの話題でにぎやかですが、今年は、とりわけ大型の10連休の話題でも盛り上がっているようです。
 子どもたちにとっても、ゴールデンウィーク中、エデュコ学習のカリキュラムも一時停止となり、ここまで毎週のように降り注いできたかのような課題学習から猶予されると考えれば、とてもほっとさせられる時期かもしれません。

 とはいえ、特に受験学年となったエデュコ6年生の多くは、勉強から思い切り逃れる気にはならないでしょう。「お休み」ではなく、個々の「課題克服を図る貴重な期間」と捉えて、どのような予定を立てるか考えているようです。

 では、「この期間ならでは」という拘りでどの様な学習が有益か、学年ごとに学習の一例を考えてみましょう。

<6年生>
1:「歴史年表ノート」の作成
 忘れかけてきた歴史の学習に関して、年表を作ってみるのもいいでしょう。年表とは言っても、巻物のように書き貼り付けるわけではなく、時代ごとに切り分けて章立て風にして整理すると易しくできることでしょう。具体的には、予習シリーズ5下の巻末を参考にしてください。
 単純な書き写しにとどまっても、自身で記した表はわかりやすく、度々の読み直しをすれば、記した際の考察が「エピソード記憶」として蘇り、定着するはずです。

2:「地理白地図作業」の実践
 白地図を用意し、7地域ごとに「国土と自然(山地・山脈・盆地・平野・川・湾・半島など)」「工業分布と地域」「工芸品と地域」「農林生産物と地域」「水産業分布と地域・漁港」「港(空港含む)」の項目を立てて、複数のシートを仕上げてみましょう。単純にいえば、7地域×それぞれの項目ですから、数十枚になりますね。わかるところに保存して、必要に応じて見直すことが肝要です。

3:その他
 具体的な問合せもいただいています。6年生にもなると現時点で、さらに前に行く学習、もう一度振り返る学習…、人それぞれです。躊躇いがある場合には、お問い合わせください。

<4・5年生>
 春休み学習の要領と同様、予習シリーズの問題でやり残している部分があれば、頑張ってやりきりましょう。達成感を持てます。演習問題集でやり残しがあっても同様です。算数ドジ問の復習をもう1回行ってみてもいいでしょう。国語の漢字テストや理科・社会のチェックシートで、間違えた問題の考え直しを予習シリーズなどの教材を利用して、考え直しましょう。夏休み学習の軽減が見込めますね。

<3年生>
 ゆっくり読書が出来れば十分でしょう。エデュコ推薦図書を参照してください。

 もちろん、以上は例示にすぎませんから、それぞれの目論見を立てた計画が望まれます。ゴールデンウィーク中にしっかり手掛けたといえるものを、何か一つ残せれば達成感が湧くことでしょう。
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「わかる」「できる」学習方法を問い続けるのは、保護者とエデュコスタッフです 

2019-04-13 16:33:05 | 中学受験


 4月13日を以て、2019年度の第1回保護者会が全学年で終了し、それぞれの学年における学習内容を確認したところです。子どもたちの1週間の学習時間を勘案すれば、エデュコ内授業はその一部分にすぎず、家庭学習の時間が学習時間の大半を占めるものです。ですから、家庭学習において「どこまでの内容を、どの順番で、どのように手がけることが効率的か」しっかり検討しなければなりません。

 具体的な学習内容を確認する資料となるのが「1週間学習計画表」です。ちなみにこの「1週間学習計画表」は、作成後エデュコスタッフとも共有し、学習の質・量の改善を試みる手がかりとして不可欠なもので、私たちから見れば各会員のカルテのようなもので、卒業するまで「改善記録簿」として保管することとしています。

 「1週間学習計画表」の内容は、どの教科の『予習シリーズ』のどの部分を何曜日に、どの教科の『演習問題集』を何曜日に、『授業ドジ問題』を手がける時間をどれ位設けて、『漢字とことば』の練習はどのような段取りで・・・など、なるべく具体的で且つ「できる計画」でなければなりません。
 さらに、「エデュコ授業」へ参加の曜日もあれば、スポーツを含むその他の習い事へ参加する曜日もあります。「エデュコの部分」に限定せず、子ども・保護者・エデュコスタッフの三位一体で、本当に実行できる「1週間学習計画」を考えましょう。

 「できる計画」とは、しっかり「わかる」を獲得できることを目的とする計画です。決して「やる」=「わかる」ではありませんし、「やればできる」とも限りません。私たち講師の側から見れば、「わからないまま、保護者から一定量の問題演習を課せられている子ども」も少なくありません。 そのような状態はスポーツの練習に喩えると、到底振り切ることのできない950gのバットで素振り練習を繰り返し、合理的なフォームやヒッティングポイントなどを自覚することなく、時間だけを費やすだけの「上達とは程遠い練習」に近いともいえるでしょう。

 そのような事態に陥らないためには、「保護者による観察」が不可欠と言えます。この「保護者による観察」とは、「ホームティチャー」「徹底的なアシストや管理」を指すものではありません。
 例えば算数で言えば、合理的な解法図が描けているか、計算式やひっ算は示されているか、「解説」と同じ式を書いて済ませていないか、つまり、真に文脈に乗せて解ききっているか否か等を観点として、子どものノートを観察してみることです。仮に、そのような状況を嗅ぎ取れる場合、「わかるの獲得」が重要であることを諭して、手がける量や手がけ方を改善していきましょう。
 簡単に言えば、子ども学習力の上達には、子ども自身の「わかった!」という自覚の積み重ねが必要であり、それが「やる気」に繋がるに違いありません。
 「(ホームティチャーから)わからせられる子ども」「(徹底管理から)点数を糾弾される子ども」は、勉強を楽しく感じられるはずもないでしょう。

 念のために言えば、私たち講師の側がそれらの問題点を把握していても、保護者の認識とすれ違いがある限り、子どもの学習方法の改善は進められないということです。無論、学習方法に限らずいろいろな決断を下すのは親権者である保護者によると言えますが、保護者や私たち先達には、子どもたちのために、少しでも上手な勉強方法を考える責務があるはずです。
 「1週間学習計画表」を航海用海図のように位置づけて、「わかる」「できる」学習方法を常に問い直していきましょう。子どもの学習方法の認識と改善は保護者・エデュコスタッフが協働で行うべきでしょう。子ども本人だけの責任として押し付けるのは、身勝手な大人かもしれません。

追記
 去る3月30日、エデュコ18期生の「二十歳の集い」が開かれました。所在の明確な卒業生69名のうち55名の方々から近況報告を頂き、活躍の様子が確認出来ました。
 国公立大学では、東京大学6名、一橋大学3名、東工大3名、他には東北大学、北海道大学、お茶の水女子大学、横浜国立大学、首都大学東京など、私立大学では、慶應義塾大学4名、早稲田大学3名、上智大学3名、東京理科大学3名、他にICU、GMARCH、さらに医学部医学科、薬学部、海外の大学など多様な学問機関で様々な分野の学問にチャレンジしていることが窺えます。また、公務員として就業されている方もいらっしゃいました。
 毎年のことながら、楽しみでなりません。みんな確実に前に進んでいます。
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