テッカ(湯田伸一)の中学受験伴走記

私立・国立中学受験生を応援し続けて35年。
中学受験『エデュコ』を主宰するテッカ(湯田伸一)の応援メッセージ。

対面授業の「間」を楽しみ、「手を使う」勉強上手になろう

2021-05-15 16:06:24 | 中学受験


 2021年度のエデュコ夏期講習の時間割も確定し、皆さんのお手元に「時間割表」「学習内容表」「お勧め表」「申込書」が郵送で届くころです。このコロナ禍の中、「対面授業」の人数規模をどのようにするか等の思案を繰り返しましたが、通常授業と同様の規模と方法で行うことといたしました。

 コロナ危機が始まるやいなや、改めて学習方法ごとの「効果」を考えさせられる日が続きました。昨年の休講期間中に選択した方法は、同時双方向の「Zoom」ではなく、まず、「YouTube」で授業動画を配信し、その後「Zoom」で個別のノート作業確認をするというものでした。
 エデュコの授業運営の目的は「知識や技法を伝える」ことに止まらず、「知識を活用し、望ましい技法を再現するノート演習」ですから、1人1人のこどもの、ノートの状況把握は個別でしかできなかったものです。

 子どもの「ノート作業力」の向上は、対面でのやり取りで促されます。「さあ、できるかな。やってみよう!」という働きかけに対して、「できた!」「できない!」というような、いわゆる「間」があって成り立つと思われます。
 この「間」は、「励まし」「承認」「達成感」「圧力」「競争」など、いろいろな性質を含むものです。対面授業という空間でこそ得られる刺激は、やはり貴重です。
 コロナ対応は常に強く意識しながら、対面授業を成立させたいと考えています。

 ところで、「脳トレ」の監修者としても知られる、東北大学・川島隆太氏の意見を目にしました(毎日新聞2021/3/1朝刊 やる気レシピ)。
 川島氏は、「(オンライン授業の効果について)私は否定的に考えています。脳はWEBでのやり取りをコミュニケーションとして捉えていないからです。学生がオンラインで議論した場合と、対面の場合とで脳の反応を比べてみると、オンラインでは対面のコミュニケ―ションで起きる反応が見られないのです」と述べています。
 私のような、いわば実践から汲み取る経験則とは異なる、研究者の意見ですから貴重です。

 さらに、同紙面で「(記憶力のアップに効果的な勉強方法について)脳は『面倒で厄介な方法』の方がよく働きます。具体的に言えば、教科書や参考書を読みノートに書く、という方法です」と述べています。
 個人的には首肯を繰り返すばかり、まるで川島氏からエデュコ学習に対する「承認」を頂いたような気分になりました。
 さあ、塾友・エデュコ講師一体となって対面授業の「間」を楽しみ、「手を使う」勉強上手になりましょう。もちろん、コロナに対する意識はさらに強く持っていかなければなりません。
 
 なお、本稿では対面授業の有用性だけを述べましたが、夏期講習の受講については、各々の課題・スケジュール・学習スタイル、さらには防疫意識等も含めてご判断ください。
 2021年の保護者受験体験記にもあるように、「わからない所があれば一時停止して、時間をかけて考えることができる動画受講は、コツコツ型の我が子には非常にプラスに働きました」という指摘もあります。

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