エデュコ26期生(6年生)の答案練習会(本番形式で終了後速やかに結果を示すテスト)も15回を終え、子どもたちの表情も引き締まってきました。9月から始まった本練習会ですが、当初の子どもたちの様子はといえば、「自分事」というより一連の塾通いのひとつとして捉え、配布される結果表を見ながらワイワイ、そして賑やかに帰路に着くというものでした。
それに対してこの頃の様子はといえば、結果表を配布されたと同時に、固唾をのむように見入り、それぞれが黙したまま総括するような雰囲気に変わってきました。結果一覧表が配布されると同時に、一人一人が自分の得点と各校の合格基準点を比較し、沈黙の時間ができる状況です。こちらが、「さあ、1日1点のアップだ!次頑張ろう!終了」と声をかけて、退席が始まるという様子です。
まさに、「自分事」として受け止め、真剣に取り組むようになってきたと言えます。
一方、保護者からは、「不安」を口にする問い合わせが多くなっています。単純に言えば、「大丈夫だろうか」「あと何をすればいいのだろうか」というような質問ですが、受験者の平均得点率を50%、合格基準点を60%と見込んで作成される入学試験問題では、「問題との巡り合わせ」も大きく影響し、合格・不合格は予断を許しません。
私たちの業界では「同じメンバーで、翌日に異なる試験を実施すれば、三分の一近くは合格者が入れ替わる」という見方が共通認識になっています。
では、どのような心持で受験活動を進めていけばいいのでしょうか。「落ちたらどうしよう」という「不安」を、「どの学校に進学することになるのだろうか」という「楽しみ」に変えることでしょう。「入学できればうれしい学校」を1校に限定せず積極思考で2~3校に広げ、子どもとともに「楽しみ」として共有しましょう。
上記のとおり、子どもたちはとてもシリアスに「自分事」として受け止め、立ち向かっています。この時期、私は子どもたちに「絶対合格ということはないかもしれないしれないね。だけど、横綱が連敗しないように、実力をつければ間違いなく意中の学校には進学できるよ。だから、楽しみにして頑張ろう」と声をかけることにしています。
同様に、保護者もしっかり学校価値を確認したうえで、本音で「A校もいいけどB校もいいね」というような対話を繰り返し、受験生本人にかかる負荷の軽減を図りながら、推進力を持つ受験活動になるようにしていただくことを願っています。