テッカ(湯田伸一)の中学受験伴走記

私立・国立中学受験生を応援し続けて35年。
中学受験『エデュコ』を主宰するテッカ(湯田伸一)の応援メッセージ。

「ドジ問題ノート」の作成目的は、新たな解法の再現力を確認することです 

2016-09-20 20:13:44 | 中学受験


 9月に入り、会員の皆さんから提出された夏休み家庭学習の「労作」を頼もしく感じながら、確認させていただきました。「読書レポート」の返却にはもう少し時間を要する状況ですが、なるべく早くお返しできるようにいたします。
 さて、今回も「ドジ問題」の処理方法に個人間でかなりの差異が見られましたので、画一的な方法を押し付けるつもりはないのですが、その目的と具体的な実践例を述べさせていただきます。

 「ドジ問題」を手がける目的は、「何に気づかず失敗したのか」「どのような解法スキルが求められていたのか」をじっくり考えて理解したうえで、確かな改善を図ることといえます。
 ですから、ただ、「間違えた問題は、もう1回やろうね」というものではなく、解説を参考に、じっくり問題と向き合い、問題条件と解法を正確に理解し、「要は、こういうことか!」などと、自分の既有知識と結びつけて結論付けることにこだわりましょう。

 そして、「要は、こういうことか!」に至ったら、早速、解きなおします。はたして、「その解法を再現できるか」を問うわけです。鉛筆で一から解きなおしましょう。解法の再現をしっかりできて、「ドジ問題」の処理を行ったと言えます。
 「何問解き直した」ではなく、「どれほどの再現力がついたか」にこだわることは、将来の学習・研究の姿勢へとつながることでしょう。

 このように、「ドジ問題」を手掛ける理由は、問題条件を理解して問題の仕組みを知り、解法ロジックを組み立て、実際に解き伏す力をつけることにあります。だとすれば、唯々諾々と間違い問題に取り組むのでなく、望ましい解答の手法を再現する力量がついたかどうかにこだわり、「ドジ問題ノート」=「再現ノート」として、1問1問丁寧に扱っていきましょう。
 仮に、1週間につき「2つの解法モデル」に気付き、再現力をつけられるとすれば、大変な力がつくことになります。「量より質」にこだわることは言うまでもありません。

 後期学習が始まり、また「ドジ問題ノート」の作成が始まりました。見開きの左側のページで処理し(プリント問題であれば、貼り付けてください)、右側ページを冬休み期間での再確認ページとしておけば、効率よく学習できます。
 「ドジ問題ノート」は、できなかった問題を集めることを意図しているものではありません。「1ページに1問」のやりかたで、「わかる」「再現出来る」に変えた問題を増やすことを楽しみましょう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする