テッカ(湯田伸一)の中学受験伴走記

私立・国立中学受験生を応援し続けて35年。
中学受験『エデュコ』を主宰するテッカ(湯田伸一)の応援メッセージ。

躊躇なく、個人面談を活用してください

2024-06-02 16:51:32 | 中学受験


 2024年度の学習が開始され、あっという間に4か月が経過しました。各学年とも「新学年における1週間の学習の型」が板についてきたと言えます。6年生は、1回目の「志望校調査票」の提出もあってか、志望校合格を意識し始めました。5年生は、4年生次にはなかった毎週のテスト「エデュコ・ウィークリー」を当たり前のように容認して、達成度を気にかけるようになりました。4年生は毎週の家庭学習の型を身につけ始め、「総合回テスト」の結果も話題にするようになりました。3年生は、しばらくの「ビギナーゆえの緊張期間」を抜け出し、講師に対して意見表明をするようになってきています(笑顔が最高にかわいい)。

 さて、私たち大人(保護者・塾講師)は、このような健気な子どもたちに最大限の支援を与えなければなりません。現在の「1週間学習計画」の質・量は、真に学力を向上させる楽しいものか、学習方法に迷いはないか、見直しの必要はあるか(できる量になっているか)等、検討を重ねながら見守る責任があります(ただ「頑張れ!」でいいはずがありません)。

 このような問いに対応するのが、「個人面談」です。エデュコの「個人面談」は、一般的な「成績の確認・入れる学校探し・激励」ではなく(このレベルの確認ならデータを見ればわかるはず)、本人の達成感・有能感の獲得に拘り、具体的に各教科の学習方法を点検する目的になります。さらに言えば、「子どもをどう導くか」がテーマですから、子どもの同席する性質でないことも言うまでもありません。積極的に活用してください。

 では、具体的に「個人面談」の要領を確認しましょう。主な点検事項とすれば、「受講クラスの適性」「学習教材の分量」「現在の学習方法における理解状況」「改善が求められる点」になります。4年生以上の方は、なるべく下記の様な教材を持参してください。
(1) <算数>
●「予習シリーズ用ノート」…「自調自考」ノートとして試行錯誤の足跡がみられるか、解説を参考にして自己解決を図ろうとする意欲的なノートが望まれます。
●「改善記録ノート」…授業で理解できた解法を同様に再現できているか。ただ、出来なかった問題をもう1回解くのでなく、「望ましい新しい解法の再現」にこだわります。しっかり授業解法を理解してから取り組んでください。
●「授業用ノート」…講師が伝えたい解法の技法を捉えているかが観点になります。
(2)<国語>
●『予習シリーズ国語』…説明的文章であれば素材文中の「重要語句」を追えているか、文学的文章であれば素材文中の「心情表現」とその変化を追えているか、マーキングのコツを確認します。また、選択解答の要領では、選択肢文それぞれについて正誤を判断できる手法の獲得を意識しているか、などを観点として改善の必要性の有無を検討します。
(3)<理科・社会>
●『予習シリーズ』…説明本文の強調文字の再確認、挿絵やグラフとの結び付け方を確認します。
●「チェックシート・総合回テストのドジノート」…プリントの保存方法、誤答の具体的な改善方法(間違えた問題の書き留め方法)について確認します。
(4)<その他>
●各テストの問題用紙…テスト問題に対する具体的な取り組み方を点検する必要がある場合があります。

 今春入試に挑んだ31期生の特徴は、個人面談の多さで、エデュコとご家庭の共通理解度の高さと指摘させていただきました。同様に、躊躇なくお申し出ください。
 お申込みの要領は、「総合案内書」のP.75を参照してください。オフィシャルアワーとしてお示しする時間帯は、担当講師ではなく事務方でご予約を承ります。その時間帯以外をご希望の場合、担当講師へ直接メールでお問い合わせください。可能な限り、ご要望に沿えるよう致します。
 保護者・講師の協働で子どもたちを支援していきましょう。個人面談のお申し出をお待ち申し上げます。
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31期生は、塾友同士の励まし合いで大成功です

2024-02-07 15:43:45 | 中学受験


 エデュコ31期生の中学受験も、2月9日の都立中高一貫校の合格発表を待つだけとなりました。2月1日から5日迄、毎日励まし合い三位一体で挑み続け、確かな自己確認を果たしたと評価できます。コロナ禍以降、かつて恒例だった1月31日の100名をも超える卒業生による「激励会」は休止状態ですが、子どもたちは明るい笑顔で前に進んでいきました。

 ある保護者の方からの報告によれば、1月31日のエデュコ最終授業を終え、ビルを出た後、路上で男の子たちが自然発生的に円陣を組んで励まし合い、それぞれの帰路についていったといいます(歩行者にはご迷惑だったかも…)。
 それもそのはず、私から見て特に31期生の男の子たちは、部活仲間のように自分をさらけ出し、励まし合っていました。ほぼ全員が塾友の受験校を把握し、「みんなで頑張ろう!」という意識が満ちていました。塾友こそ自分の最大の理解者であり、信頼できる仲間であることを実感していたと言えます。

 今、「合格者一覧」の作成に備えて、各ご家庭からの「氏名公表承諾書」の提出を待っているところですが、メールの添え書きには「わが子ながら、尊敬の念すら抱かせられた」「力強く挑んだ我が子を、誇りに思う」など、「親業」としての手ごたえに満ちた思いが綴られています。
 繰り言ですが、中学受験に失敗はありません(失うものはありません)。みんな成長してくれます(エデュコ族の価値観を擁していらっしゃる方には、ご理解いただけるでしょう)。すべての子が「どれ位頑張れるか」「どれ位変われるか」を実感できています。この経験は、今後の様々なライフステージにおいても、糧になるに違いありません。

 改めて、31期生の保護者の皆様、「中学受験」という営為を終えました。大成功と総括出来ます。皆様の「親業」に心より敬意を表しますとともに、エデュコイズムへの賛同・ご協力に感謝申し上げます。
 今後も、エデュコを子どもたちの第二のホームとして位置づけていただければ幸いです。

 ちなみに、31期生のみならず、全会員の方々も合格状況が気になることと思います。詳細(合格者名一覧)は、2月15日以降を予定しています。とりあえず複数名合格の学校名を挙げれば、武蔵中学3名、海城中学4名、桐朋中学3名、城北中学18名(男子42名、女子30名中)などとなります。
 31期生の皆さんは、「受験体験記」に取り掛かるころですね。自分史の一つとして誇らしく書いてください(繰上を待っている方、あわてなくていいですよ)。2月25日には駅看板用の撮影会への参加もお待ちしています。
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エデュコ31期生の受験体制は万全、堂々と臆することなく前へ進みましょう

2024-01-31 19:06:48 | 中学受験


 エデュコ31期生の埼玉入試も終了し、さらに、昨日(1月30日)・本日(1月31日)の時事問題特訓で授業終講となり、いよいよ2月受験へと向かいます。
 ちなみに、今年の埼玉入試(詳細は保護者会にて)では、開智所沢開校という刺激もあり、エデュコ31期生たちは西へ東へと積極的に行動し、確かな自己確認を果たし続けました。特に特待生入試へのチャレンジが多いものの、特待身分の確保ではなく、蓄えてきた実力確認という意義で果敢に挑戦したと評価できます。直向きに自分の頑張り・成長の確認を図ろうとする姿には、頼もしさを感じさせられました。

 31期生の実力は着実な右上がりの様相を呈してきたと言えます。もとより、偏差値に縛られる学習ではなく、「確かな学習スタイル」・「確かな自己肯定感」を獲得することを狙いとするエデュコ流ですが、9月以降の実践的な「受験校過去問への取り組み」が始まってからは、得点力もどんどん上昇してきました。
 ほとんどの子にとって、第1志望校問題の得点率は30%台から始まったものの、今となれば合格基準点を上回る力量をつけています。「自分の学習ペースで、自分をごまかさず、解るにこだわり、出来るを実感する」にこだわってきたエデュコ族は、この1月の受験を通してさらなる自信を増幅させました。

 保護者・受験生・エデュコスタッフ三位一体の共通理解も万全です。例えば、私の担当する40名の受験生は、この1年間で延べ160回余りの個別面談を行いました。
 受験直前となった今、「身の丈を超えた学習の連続だったけど、よく楽しそうに通塾したものだ」とか、「親は見ているしかできなかったのに、コツコツ学習する学習スタイルに変わり嬉しい限り」、また「わが子ながら、尊敬できるくらいの集中力で学習に向かう姿は頼もしい」など、直向きな我が子に感心する保護者も少なくありません。

 繰り言ですが、受験に失敗はありません。何も行動を起こさなければ何も起きないし、行動した時にだけご褒美が舞い降りてきます。受験活動は嬉しくあって然るべきでしょう。「受験は怖くない!」、エデュコ族みんなで前に進んでいきましょう。
 そして、大人の私たち(保護者・エデュコスタッフ)は、どんな展開になっても「子どもを守る」という強い意志を擁して、最後の受験まで支援していきましょう。
 時事問題特訓を終えた31期生たちは、頼もしい顔つきでエデュコを出ていきました(頼もしい巣立ちです)。さあ、堂々と臆することなく、自分らしく、楽しくチャレンジしましょう。

追伸
 31期生の合格報告は、学校による招集日を終えた2月15日ごろを予定しています。
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中学受験(挑戦)に失うものはありません。合格を楽しみに前進しましょう

2023-12-26 09:23:14 | 中学受験


 エデュコ31期生の2024年入試に向けた段取りも整いつつあります。私たちの立場からすれば、①「志望校調査票」の提出をいただき、②一人ひとりの受験計画を確認し、③個々に求められる準備学習を確認する、12月でした。全員の受験プランも出来上がり、あとは子どもたちに真っすぐ進んでもらえる雰囲気をつくるばかりです。

 今後の慌ただしい1か月余りの行程を確認すれば、①12月26日~1月7日…冬期講習、②1月10日~1月18日…埼玉受験、③1月18日以降…埼玉受験の結果を受け止めたうえでの2月入試プランの最終確認、④1月30日・31日…時事問題特訓、⑤2月1日以降…東京・神奈川入試となります。

 冬期講習の授業は、受験学習分野の網羅的復習で、基礎的な知識・解法原理を再点検するものとなります(公表された埼玉校の2024年出題方針に照らした重点確認含む)。曖昧な理解に止まっていたり、考え違いに陥っている知識・原理理解を改善するもので、小さくない得点力のアップが期待できます。
 「1コマ(120分)で1点アップ」「計44コマで44点のアップ」を合言葉に、全員で立ち向かっていくこととしましょう。「頑張るときには頑張る(和やかなエデュコでもメリハリが大切)」を旨に、家庭学習まで含めて、手ごたえのある学習期間としましょう。

 冬期講習後の2日間は、埼玉校の過去問題を確認します。合格点の確保を目的としますから、過度な改善学習は不要です。1月10日からの具体的な受験日激励に関しては、会員用広報メールで、毎日お知らせいたします。埼玉受験を終えて、2月の受験プランに迷いが生じた場合、躊躇なく、担当講師にもお声がけください。

 中学受験は、ほとんどの子どもたちにとって初めての「挑戦」です。「挑戦」に失うものはありません。進学する学校は、皆1校です。不合格を恐れず、合格を楽しみにして、明るい気持ちで、どんどん前進しましょう。
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4・5年生は、強固な計算力と作図力を身につけましょう

2023-09-23 12:39:27 | 中学受験


 9月以降は、いずれの学年においても、学習内容のレベルが上がることを指摘できます。6年生においては「過去問学習」の本格化、5年生においては「比」を用いた解法の本格化、4年生においては「割合」の導入と「図形」問題の複雑化と言えるでしょうか。

 6年生の場合、毎週「過去問実践記録」「教科ごとの過去問ノート」を持参し、担当講師とともに「合格点」までの道程を直線的にイメージして、課題克服を着実に行っていく学習スタイルができつつあるように感じられます。
 5年生の場合、ここまで「比の導入」「相似利用」「辺の比と面積比」と歩みを進めてきましたが、子どもたちには失礼ながら「存外、スムーズに受け入れられた」と感じられます。こちらが強要しているわけではないのに、「よーくわかった」と表明する子も目立ちます。 
 4年生の場合、「計算力」の危うさと「図形」を描く力を軽んじる雰囲気に不安を覚えます。例えば、今週の後期第3回「円と正多角形」では、自分で問題図を描きだすことなく、角度の計算式だけ書いてきた子も見られました。

 このような様子を踏まえて、4・5年年生に強く提案したいことがあります。

 一つ目は、「計算力」は学習指導要領に準拠するのではなく、できれば5年生前半頃までに、遅くとも5年生終了までに、小数分数混合の掛け算・割り算まで(小学校課程)をできるようにしておきたいというものです。
 例えば、4年生の夏期講習「重要単元予習」内で、「割合」の導入を図ったのですが、「割合(倍数)」の概念は何とか理解できても、「分数の掛け算割り算」技能がなく、答えを導きだせない子の様子が印象的でした。
 無理もありません。学習指導要領第4学年に沿えば、「小数の意味や表し方を知る:1/10の位までの加法及び減法」「分数の意味や表し方を知る:簡単な分数の加法及び減法」に止まります。中学受験学習と学校学習の大きな溝はこの点だけでも顕著です。
 計算教室に通っている場合、計算技能の養成はそちらに委ねるとして、そうでない場合、保護者会でお勧めしている教材を使った家庭内練習を強くお勧めします。念のために付言すれば、中学受験に必要な計算力は、数学領域に踏み込むものではありません。小数分数混合の掛算・割算までの技能をしっかり身につけましょう。

 二つ目は、(テスト時を除き)図形問題は自分で作図して考察するスタイルを身につけたいというものです。この目的は、「図形の特質」を理解するということに他なりません。
 「図形問題が苦手」という場合、そもそも「図形を描けていない」ことが多く、それは「図形の特質理解」には程遠いものと言えます。
 例えば、正方形であれば、正しい正方形を描かない限り、「対角線が直角に交わる」特質など意識することもないでしょう。ちなみに、円と正方形の複合問題のほとんどは、この直交する特質を利用するものです。
 また、台形であれば、作図習慣により「向かい合う一組の辺は平行」という強いこだわりが生まれて、底辺・高さの等しい三角形の等積変形・等積移動、相似な図形を見出すことができます。
 さらに、立体図形に及び、切り分けの問題などになると「切り口となる平面図形の特質」から始まり、複数回切り分けの「複数平面の交わり方」まで、自らの作図力によって解決する他ないのです。
 エデュコが、図形問題のノート作図にこだわるのは、以上のような理由によるものです。
 
 最後に、以上の作業に対し、共通して求められる意識とすれば、決して解き急ぐことなく、「原理理解」にこだわるということです。スピーディに解き上げるコツは、正確な理解と意識を土台に、無駄なくスマートに解けるようになることと言っていいでしょう。
「ゆっくり、速く解く=上手な解き方にこだわる」、「出来る、出来ないではない」、「頭がいい、悪いではない」、「下手のままか、上手になるかだ!」、「勉強上手になろう!」、そして、上手になる自分を好きになりましょう。
 
 追伸
 エデュコ31期生(現6年生)の皆さん、志望校が視界に入ってきましたよ(「あと何点」が、見えてきました)。真っすぐに見据えて、自信を持って、着実に近づいていきましょう。合格を楽しみにしましょう。
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