児玉真の徒然

峠にたつとき
すぎ来しみちはなつかしく
ひらけくるみちはたのしい
(真壁仁 峠)

北上市さくらホール dual koto×kotoのコンサート

2011年09月17日 | 各地にて
北上市を中心としたネットワーク型、地域にコーディネーターを育成する意味もある音活連携事業の、第1回目は北上市。箏の2重奏のdual kotokotoの梶ヶ野さんと山野さん。二人のソリストとしてのみちがっているとおもうけれど不思議なコンビネーションで息は合っている。前半の古典、後半の現代的な音楽で魅惑的なコンサートだった。前半にやった五段砧などは古い作品だけれど、とても近代的なソリストのぶつかり合いのような感じもある。そういうおもしろさをきちんと伝えていく努力というのは必要だなと思う。
私にとっては今回の白眉はこの曲。沢井さんの曲二つも面白かったけれど、似たような2台箏の迫力だった。

北九州のアウトリーチ

2011年09月17日 | 各地にて
地元演奏家4名のアウトリーチを2日でやるのは北九州のやり方。まあ長崎も大体おんなじ。一人一人は連続で出来ないので煮詰めていく感じにならないという面もあるけれど、少ない機会に全員の演奏家のアウトリーチを見てコメントできるのが良い。3期目になる昨年と今年は、歌の人が二人いるので、彼らを午後にすると、必然的に器楽の人に午前をお願いすることになる。なんか、毎回のようで申し訳ないが、今回も一日目の15日はクラリネットの吉田さんとソプラノの山科さん、二日目はフルートの西村さんとソプラノの江崎さん。
さて、2年目で現場をみるのは今回で最後。でも過去4回のミーティングの成果はそれなりにある。吉田さんは学校の要望をなかなかうまく料理して見せたし、山科さんも新しいパターンに挑戦した。西村さんはいろいろと考えを巡らせて少しずつ話す自信を持ってきたし、江崎さんは子供との関係作りがうまくなっている。みんなミーティングでお話ししたポイントにそれなりの工夫をしてきている。でも、一回一回の出来不出来よりも、色々と考えたり工夫したりと言う姿勢が一番意味があるのだと思う。強いミッション感覚と常に手段を考える習慣。私にとって今回のうれしさはそのあたりにある。
ただ人間は弱いもので、時々一定の緊張感がないとすぐに惰性に陥ると言うところがある。それをどのように作っていけるかが、継続的に行う事業としての質を担保するポイントであろう。