拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

先生、「漏れ」です

2006-02-18 13:22:08 | 日記
満員電車に乗って帰宅中、すぐ近くにいるOL風の女性のヘッドフォンから聞き覚えのある歌声が漏れてきた。凝らして聴いてみると……名曲「虹」だったのだ…ラルクの。自分のipodが充電切れで逝ってしまって使えない状態だったこともあり、漏れ音を思わずじっと拝聴してしまった。かなり大きな音だったので、わかる人には「ラルク聴いてる…」と気付かれてしまっていただろう。自分はラルク大ファンだが、愛聴していることを公共の場で晒すのはごめんだ。いや、ラルクに限ったことじゃなく、とにかく音を漏らすのが嫌。イヤホンの音量は小さめにしているし、デパートのエレベーター等に乗るときはさらに音量を下げている。エレベーター乗車時に他人のイヤホン漏れ音を聞く度に、自分を戒める。イヤホンしてる人は自分の聴いている曲が筒抜けなのをわかっているのだろうか。聴いてる方も恥ずかしいのだが。
しかし、突然のラルク漏れは身も心も癒す結果となった。自分の気がおもいっきり滅入っている時に大好きな音楽が不意に耳に入ってくるというのはかなり感動的なものだ。他の曲だったら「ケッ、恥ずかしい奴」だもの、きっと。
でもまあ、気をつけましょう、「漏れ」には

先生の部屋には合うのでしょうか

2006-02-17 19:25:33 | 日記
最近肩こりが酷い、という会話をしていて、祖母の家にあるマッサージチェアのことを思い出した。自分のなかでマッサージチェアといえば電気屋の体験コーナーに置いてある、ちょっとひやかし程度にためすものぐらいにしか考えていなかったのだが、いざ身近に登場すると、もう、愛用してしまいそうなほど虜仕掛けになっている。よっぽど肩こっていたのだなと実感し、落ち込む。この若さでマッサージチェアの奴隷だもの。考えてみれば、もうオッサンに混じってマッサージ体験に身を委ねることもこれからなくなるのである。目の前のオッサンと視線が交わるときの気まずさ。公共の場で見知らぬ人と目が合う事が気まずいのには例外はないが、体験コーナーでの気まずさはなかなかのものである。リラックスを求めてるのに。ねえ。そんなわけで優れものなチェアだが、どんなにこれを愛していても、自分の部屋にだけは置きたくないものだ。存在感がありすぎる。部屋の調和を叩き潰すのだ。あと、面積も半端じゃなくとる。なんなのよ。祖母の部屋も、素敵な和室なのだけれど、チェア殿のおかげで悲惨なものになっている。どんなに素敵な畳の香りが漂っていても、ほんわり和らいで届く障子越しの日光に心を奪われていても、後ろを振り返ればもっさい存在感を放つチェア殿がふんぞり返っていては台無しである。というかあの存在を難なく受け入れるお部屋ってあるのだろうか。そんな懐の広い部屋、よければお目にかかってみたいものである。



先生、会議室で事件が起こってます

2006-02-14 23:05:58 | テレビ
CSの音楽チャンネルスペースシャワーTVに、「BLOCKS」というヒップホップ系のアーティストを紹介する番組があります。自分はヒップホップに殆ど興味ないのですが、ふとしたキッカケでこの番組を見てとてつもなく面白い1コーナーを発見して以来、ほぼ毎週チェック、いやチェケラーするようになりました。
ソロラッパーK DUB SHINEと、3人組ヒップホップグループRHYMESTERの宇多丸(早稲田大卒)が狭い会議室で時事放談をする6分程のコーナー「第三会議室」。はっきり言って毎週事件起きてます。ラッパー界の最強漫才コンビ誕生!と拍手で迎えたくなるほど、面白おかしく軽快に、世界情勢からワイドショーネタまでバッサバッサと斬っていくこのコーナー。そのテンポの良さはさすがラッパー(?)。もうとにかくK DUB SHINEのキャラの可愛さに尽きる。いわゆる売れ線のラッパーたちを批判する、とことんハードコアな曲をリリースし続けた彼に自分はなんとなく悪いイメージを持っていた。「ほぼ名指しで悪口の曲ってちょっと…」みたいな(でもアメリカではそれがごく普通に行われてるけど)。なんか排他的なイヤな感じの人なのかな、と思っていた。しかしどうやら彼の事を一方向しか見てなかったみたいだ。まさかこんなにチャーミングで天然な人だったとは。ラッパー特有の、語尾が間延びした「○○でさぁ~、●●なんだよねぇ~」という口調で時事ネタに対して天然発言するんですよ。「おいおい」と突っ込みたくなるような。でもたまに的確なことも言う。それらの発言にインテリラッパーの宇多丸さんがビシバシ突っ込む。まさにナイスコンビ。知らなかった人は名前覚えてください。K DUB SHINEですよ。なんでこんな芸名をつけたかと聞かれ、「若気の至り」とサラっとこたえてました。スポーツジムに頻繁に通い体を鍛えるかたわら、同じジムに通う芸能人たち(さまぁ~ず、平井賢、他)に話しかけ、交流を深めているようです。ちなみに、K DUB SHINEはアニメオタク、宇多丸さんはアイドルオタクのようで、二人とも共通して特撮がお好きなようです。すごいラッパーだな。
実はスペシャに入ってなくてもネット配信でこのコーナーだけ見れます。大量のバックナンバーが見放題。ここに書ききれなかった二人の魅力をぜひ体感してみてください。二人とも爆弾発言が多いので「ピー」が多いです。でも容易に想像が付くものが多い。さすがCS!

先生、レントゲンを診てください

2006-02-13 18:28:50 | 音楽
L'Arc-en-Cielのボーカリスト、hydeの1stソロアルバム『ROENTGEN』を狂ったように聴いています。4年前の3月に発売されたこのアルバム、購入以来定期的にこのような、狂い聴きの時期が訪れます。とにかくまあすばらしいんです。心が安らいでいる状態で聴くと、さらに安らぎが深まります。そのまま素敵な夢が見れそうな、心地よい睡眠に落ちていけるような気分になるんです。でも、気分的になんとなく落ち着かないときに聴くとどんどん心を揺さぶられる。高揚してくるというか。聴いている間中鼓動が激しくなるというか。意味もなく部屋をウロウロしたくなってしまう(『こころ』の先生みたい!)。
『ROENTGEN』は、聴く者に、現実にはありえない夢のような風景を見せてくれる。聴く者の感情を大きく大きく揺さぶる。聴いている人間に対してここまで異化をもたらす音楽ってなかなか無いんじゃないでしょうか。特にヒットチャートに入るようなものの中には。偏見無しでこの音楽に向き合ってくれる人が少しでも増えればいいのにな、とこのアルバム、そしてL'Arc-en-Cielを聴くたびに思うのです。この世界にハマれた人って本当に幸せだと思いますもの。ソロ1stシングルだった、とことん切ない3曲目「EVERGREEN」は病みつきになって何百回と聴いたな、当時。一日中そればかり聴いてた。とりあえず、サビに狂気じみた覚醒を促す力を秘めている(ような気がする)「A DROP OF COLOUR」「NEW DAYS DAWN」、夢にまつわる恐怖と暖気を感じさせる、ブリッジの部分が鳥肌ものの「SHALLOW SLEEP」を聴いて欲しいぞ。
そういえばこのアルバムが出た2002年3月、「ロッキングオンジャパン」に、今まで謎に包まれていたhydeが自ら半生を振り返ったインタビューが掲載された。それまでずっとシークレットで通してきた生年月日や出身地までサラっと告白してたのが印象的だった。ロッキングオンには色々と思うことがあるけど、あの時は心から「すばらしい記事をありがとう!」と伝えたかった、編集部に。編集部というか、当時編集長だった、実は大のラルクファンの鹿野氏に。

先生、Yonda?

2006-02-12 00:23:34 | 日記
新潮文庫のカバーに付いているマークをコレクションしております。友人にも声を掛けて着々をあつまりつつあります。勿論、Yonda?clubの景品を手に入れるためです。しかし集まりそうでなかなか集まらない。新潮文庫って意外に買わないもんなのかも知れん。いろいろある景品の中でどれを貰おうか、というのはまだ決めかねていますが、一番気になるのはやっぱり…30枚集めるともらえる文豪リストウォッチ…でしょう(笑)。太宰、川端、そして先生の写真が文字盤にそれぞれプリントされた渋すぎるリストウォッチ。高級感で選ぶなら、50枚コースのパンダの時計なんだけども、やはり門下生としては(笑)、手首に夏目漱石先生を巻きつけておかなければ、ね…。これ、仮に電車やバスなどで文豪ウォッチ付けてる人見かけたら凝視してしまいますよね。「お、お前……!」みたいな。身につけるのに勇気入りますよ。でも気になるんだよなぁ。まだ先生にはまるずっとずっと昔から気になってました、この時計。
それにしても文豪のチョイスは何が基準だったんだろう。選出に文句があるわけではないけど気になります。写真の素敵さ?それなら、自分だったら先生とともに、森鴎外や芥川を選ぶけども。まあどうでもいいですけども。
とにかくまあ、今マーク集めてるぞ、と。何をもらうのか決めてないのでとりあえず沢山集めようと思っている、でも心の奥底ではやはり先生のリストウォッチ狙い。ただそれだけのことです。

先生、他人のi pod拝見は非常に面白い

2006-02-11 01:06:39 | 音楽
面白いですよね、人のipodを見せてもらうのって。その人の音楽の趣味が隅々までわかりますから。他人のライブラリを垣間見どころかゴロっとあがりこんで探索ができる。ipodの存在を便利だなと感じる瞬間です。
ちょっと人には知られたくないような恥ずかしいアーティスト、誰のipodにも一組は入ってるもんです。自分も影山ヒロノブさん(ドラゴンボールZの主題歌を歌ってた方です。熱い歌声がテレビの前のすべての少年の心をつかみました)の曲が入ってるのなんて人に知られたくないですもん。でも実際たまに「cha-la-head-cha-la」を聴くと気合入るので恥ずかしくても消せません。突っ込みたきゃ突っ込みやがれ!ってなもんですわ。何百、何千と曲が入るプレーヤーを持っている以上、「オマエ、こんなん聴いてるのか(笑)!」「ラルクまるごと全曲入ってんじゃん(笑)」と突っ込まれるのもまた一興。というか醍醐味なんですよ。人に見られることを想定して、恥ずかしい曲とかをipodに転送しないようにしてる人にはやっぱ共感できません。ipodユーザーなら他人を楽しませる意外な曲を入れておかなきゃ邪道です。そのほうがシャッフル時にも楽しめますしねぇ。
せっかくipodのことを書いたので、ちょいとここらで自分の再生回数上位曲でも晒してみましょうか。節操なさすぎのランキングです

1Bullet With Butterfly Wings/Smashing Pumpkins
2perfect/Smashing Pumpkins
3叙情詩/L'Arc-en-Ciel
4cha-la-head-chala/影山ヒロノブ
5風待ち/GRAPEVINE

スマパンがワンツーフィニッシュでほほえましい。上位10曲書こうとしたんですが、あまりにもスマパン多くてね…(笑)家で聴くより外出先で聴いたほうがぐっとくるんです、スマパン。「tonight tonight」を夜、帰りの電車の中で聴いてると泣きそうになるんです。

先生、ルナティックです

2006-02-10 20:01:59 | 漫画
突然ですが岡田あーみんという漫画家をご存知ですか。80年代初頭に「お父さんは心配症」という作品で少女マンガ誌りぼんに華々しく(?)登場したギャグ漫画家です。「お父さんは心配症」は、年頃の娘を持つ父親の度がすぎた心配性ぶりを、当時200万人の少女たちが読んでいたと言われるりぼんにあるまじき、流血も辞さない激しいギャグの応酬を以って描いた伝説の作品です。その作風は、絵柄の荒さも手伝い、はっきり言ってりぼんっ子内でも賛否両論。なにせ「ときめきトゥナイト」と同時代ですから。「強烈すぎてこの世界についていけない…」という読者がいても仕様のないことに思えます。そのぶんこの漫画に魅せられた読者の熱狂振りは自分も含めて、もうすんごいんですけどね。作者岡田あーみんのファンは一部では「あー民」と称されます。この漫画読みたさに、妹や姉のりぼんをこっそり盗み見てた野郎ファンもいたようです。ノリが少年漫画に近いので不思議じゃあない。
そんなあーみんの描いた最後の作品に「ルナティック雑技団」というのがあります。強烈な流血ギャグばかり描いてきた作者が、「いや、本当はキラキラ瞳やお花を描きたいのよ!」と思ったかどうかは知りませんが、まあ多分思っていないでしょうが、とりあえず岡田あーみん作品で唯一少女マンガ風の絵で描かれた作品です。でも結局りぼんの規格から外れたギャグの連発で、今思えば少女マンガの見事なパロディーにしか思えないこの漫画は間違いなくあーみんの最高傑作。「憧れの王子的存在の同級生の家に居候することになった平凡な主人公」というありふれた設定でこんな死ぬほど笑せる漫画ないもん…。ちなみにあーみんはこの漫画の連載終了後、漫画家を引退してしまいました。本人が漫画嫌気がさしてきたのならそれは仕様がないのですが、ただ…数話が単行本に未収録作品として放置されているので、「ぜひ単行本化を!」との声が「復刊ドットコム」で盛り上がっています。刊行リクエストのランキングも一位独走。集英社、本当に頼むよ…。
というわけで、辛いことがあった今日もこれを読んですっきりしようと思うのです。ムリにしめてみました。

先生、ブログはじめました

2006-02-10 00:31:49 | Weblog
初めまして。2度の挫折にもめげず、また新たにブログを開設してみました。
今度こそは負けません!…多分。
2度もブログの更新を放棄してしまい、あっさり閉鎖させてしまった自分がなぜまたブログを始めたか。それはとてもくだらない理由からです。
「頭のなかにふっとブログのタイトルらしきものが浮かんできた」。ただそれだけ。漱石関連の研究本などにもありそうな、特に珍しくも突飛でもないフレーズですが、ちょっと気に入ってしまったので、これを気にまたブログ始めてみようかと思ったのです。
タイトルに漱石の名が入っている理由は述べるまでもないような気もしますが、書きたいので書きます。自分は、ここ数ヶ月の内に一気に漱石を読み漁り、すっかり漱石好きになってしまいました。で、今は手を出し辛かった長編「吾輩は猫である」を読んでいるのですが、主人公の猫のご主人のもとに集う門下生(?)のような人々のキャラが非常に気に入ってしまって。で、なぜか「自分も門下生になりたい」という気持ちをなぜか持ってしまって。そのうち夏目自身のことを「先生」と呼ぶようになり、気づけばこんなブログを開設していたという。ああ、なんてまとまりのない文章なんだ自分…。とにかく、まあ、夢中なのです、漱石文学に。自分って物語にこんなに感情移入するタイプだっけ?と自問してしまうほど、ハマっております。「三四郎」なんてちょっと涙ぐんだり。今読んでいる「猫」では、もう猫の態度にメロメロです。猫に対して「ああ、こういう気持ちを『萌え』っていうのか知らん」と思ってみたり。あの世界にどっぷりつかってます。読み終わるのはまだ先になりそうだけども、読み終わりたくないような、ずっとこの世界に浸っていたいような、渋い気持ちになってます。まあ、私の「猫萌え(?)」はまた後日書きます。
過去二回は始めから「こんな内容に触れたブログを書こう」と意気込んでいたので、結局ネタが尽きて閉鎖という運びになりました。今回はその反省を生かして、初めから内容を決め込まず、のんびり日記でも書いていこうかな、という心持です。今回も、初めは「冒頭はすべて『拝啓、漱石先生』にして、漱石に話しかけるような語調でブログを書く」というルールを考えていたのですが、やめました。もうこれ以上首絞めたらあかんよ…!と思い直しました。

まあ今日はこのくらいにしておきましょう。明日も朝早いし。