拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

先生、ルナティックです

2006-02-10 20:01:59 | 漫画
突然ですが岡田あーみんという漫画家をご存知ですか。80年代初頭に「お父さんは心配症」という作品で少女マンガ誌りぼんに華々しく(?)登場したギャグ漫画家です。「お父さんは心配症」は、年頃の娘を持つ父親の度がすぎた心配性ぶりを、当時200万人の少女たちが読んでいたと言われるりぼんにあるまじき、流血も辞さない激しいギャグの応酬を以って描いた伝説の作品です。その作風は、絵柄の荒さも手伝い、はっきり言ってりぼんっ子内でも賛否両論。なにせ「ときめきトゥナイト」と同時代ですから。「強烈すぎてこの世界についていけない…」という読者がいても仕様のないことに思えます。そのぶんこの漫画に魅せられた読者の熱狂振りは自分も含めて、もうすんごいんですけどね。作者岡田あーみんのファンは一部では「あー民」と称されます。この漫画読みたさに、妹や姉のりぼんをこっそり盗み見てた野郎ファンもいたようです。ノリが少年漫画に近いので不思議じゃあない。
そんなあーみんの描いた最後の作品に「ルナティック雑技団」というのがあります。強烈な流血ギャグばかり描いてきた作者が、「いや、本当はキラキラ瞳やお花を描きたいのよ!」と思ったかどうかは知りませんが、まあ多分思っていないでしょうが、とりあえず岡田あーみん作品で唯一少女マンガ風の絵で描かれた作品です。でも結局りぼんの規格から外れたギャグの連発で、今思えば少女マンガの見事なパロディーにしか思えないこの漫画は間違いなくあーみんの最高傑作。「憧れの王子的存在の同級生の家に居候することになった平凡な主人公」というありふれた設定でこんな死ぬほど笑せる漫画ないもん…。ちなみにあーみんはこの漫画の連載終了後、漫画家を引退してしまいました。本人が漫画嫌気がさしてきたのならそれは仕様がないのですが、ただ…数話が単行本に未収録作品として放置されているので、「ぜひ単行本化を!」との声が「復刊ドットコム」で盛り上がっています。刊行リクエストのランキングも一位独走。集英社、本当に頼むよ…。
というわけで、辛いことがあった今日もこれを読んですっきりしようと思うのです。ムリにしめてみました。

先生、ブログはじめました

2006-02-10 00:31:49 | Weblog
初めまして。2度の挫折にもめげず、また新たにブログを開設してみました。
今度こそは負けません!…多分。
2度もブログの更新を放棄してしまい、あっさり閉鎖させてしまった自分がなぜまたブログを始めたか。それはとてもくだらない理由からです。
「頭のなかにふっとブログのタイトルらしきものが浮かんできた」。ただそれだけ。漱石関連の研究本などにもありそうな、特に珍しくも突飛でもないフレーズですが、ちょっと気に入ってしまったので、これを気にまたブログ始めてみようかと思ったのです。
タイトルに漱石の名が入っている理由は述べるまでもないような気もしますが、書きたいので書きます。自分は、ここ数ヶ月の内に一気に漱石を読み漁り、すっかり漱石好きになってしまいました。で、今は手を出し辛かった長編「吾輩は猫である」を読んでいるのですが、主人公の猫のご主人のもとに集う門下生(?)のような人々のキャラが非常に気に入ってしまって。で、なぜか「自分も門下生になりたい」という気持ちをなぜか持ってしまって。そのうち夏目自身のことを「先生」と呼ぶようになり、気づけばこんなブログを開設していたという。ああ、なんてまとまりのない文章なんだ自分…。とにかく、まあ、夢中なのです、漱石文学に。自分って物語にこんなに感情移入するタイプだっけ?と自問してしまうほど、ハマっております。「三四郎」なんてちょっと涙ぐんだり。今読んでいる「猫」では、もう猫の態度にメロメロです。猫に対して「ああ、こういう気持ちを『萌え』っていうのか知らん」と思ってみたり。あの世界にどっぷりつかってます。読み終わるのはまだ先になりそうだけども、読み終わりたくないような、ずっとこの世界に浸っていたいような、渋い気持ちになってます。まあ、私の「猫萌え(?)」はまた後日書きます。
過去二回は始めから「こんな内容に触れたブログを書こう」と意気込んでいたので、結局ネタが尽きて閉鎖という運びになりました。今回はその反省を生かして、初めから内容を決め込まず、のんびり日記でも書いていこうかな、という心持です。今回も、初めは「冒頭はすべて『拝啓、漱石先生』にして、漱石に話しかけるような語調でブログを書く」というルールを考えていたのですが、やめました。もうこれ以上首絞めたらあかんよ…!と思い直しました。

まあ今日はこのくらいにしておきましょう。明日も朝早いし。