拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

狩人

2007-12-10 14:12:40 | 漫画
10月の第一土曜日からスタートした『HUNTER×HUNTER』10週連続掲載がついに終了してしまった。多くの人が予想した通り、これからまた無期限連載休止期間に入るようだ。10回の連載でストーリー、全然前に進まなかったが、毎回濃い内容だったので満足……いや嘘。もっと物語進めようよ!当然「10週で全てが片付く」なんて思っちゃいないし、冨樫のことだからじらしまくるんだろうなぁとある程度は覚悟してたけれど、ハンターチームが王の宮殿に突入してから数秒しか物語が進まないだなんて、いくらなんでも予想できなかったぞ。ゴンとピトー、結局未だ対面せず…。だけどもだ、け、ど…いいのだ。漫画読んでて、本当に久々にドキドキわくわくできたのだから。夢をありがとう、冨樫。ストーリーが前に進まないのは出てくる奴らが殆ど全員超人だらけで、常人とは桁違いのスピードで行動するため「え、こんだけ動いたのに1秒も経ってないの?」という事態に陥ってたり、各キャラクターの心理描写をかなり細かく丁寧に描いたり(カオスと化したプフの脳内、最高)、効果的かつ非常に興味深い説明シーンが挿入されてたりするのが原因。これらの要素が無ければ物語もガンガン進んだんだろうけど、無ければそれは『HUNTER×HUNTER』じゃないしな。
10週目のラストのコマ。ピトーの居場所が明らかになり、怒り爆発寸前な表情のゴン。このゴン、ページ下に付記された「またしばらく休載します」宣言に対してキレてるような気がしてくる。10週連続掲載が終わってしまったことだし、この10週で主要キャラたちがどんな描かれ方をされたか簡単にまとめておこうと思う。あと感想も。

ゴン→連載開始当初から「凄まじい潜在能力」と「研ぎ澄まされた野生の勘」をフィーチャーされ続けてきたゴン。一旦集中力が高まると天井知らずであることをユピーと対峙した瞬間に証明。しかし肝心のピトーとのバトルには未だ至らなかったり、心理描写が一切無かったりして、この10週ではあまり目立たず。

キルア→「念を知らずに家出したお前が何故ゼノの能力を知ってんだ!?」と一部に騒ぎを巻き起こしたキルア。ミスなのか冨樫なりの脳内設定が存在するのか…まぁ、なんとかこじつけで解消できるだろう。兵隊蟻を瞬殺する「これぞキルア」なシーン、最高であった。結局彼の相手は師団長ウェルフィンになりそうだが、なんか勿体無いような…だってゴンの相手ピトーっすよ?せめてヂートゥやえびボクサーもまとめて抹殺するぐらいの派手なバトルを今後見せて欲しい。

ナックル→ユピーにハコワレをカマしたものの、ユピーの膨大なオーラ量に一瞬たじろぐナックル。「1秒が永遠ぐらいなげぇ…!!」というモノローグ、読者の思いを代弁してくれたってことでいいんでしょうか。

シュート→弱気キャラを返上したシュート。戦闘中に覚醒したようだ。「万一王が子作りしていたら…!?」と指摘された時の「覚悟無しでそんな場面にぶち当たってたらフリーズ確実」に笑いました。

モラウ→応用力有り過ぎの能力が素敵な熱き師匠モラウ。本っっ当に最高のオッサンですな。大好き。

イカルゴ→フラッタの死体に寄生して宮殿に突入し、読解力の無い読者を混乱させたイカルゴ。彼の念能力の名前最高。「死体で遊ぶな子供達」に「リビングデッドドールズ」。ホラー映画とアメリカ産のおもちゃからの引用だけど、なんだか深いよね。

ネフェルピトー→カイト抹殺以降、飄々とした表情で余裕かまし続けてたピトーだが、今回は様々な表情を見せてくれた。禍々しいオーラを放つ最強キャラだったピトーがネテロに奇襲されるシーンは新鮮であった。そして…まさか「歓喜の涙」を流すとは…あのピトーが…。次の連載再開時に彼の必殺技「テレプシコーラ」の全貌が明らかになることを願う。

モントゥトゥユピー→魔獣の血が混じっており、「無我故の強さ」を持つユピー。体は変幻自在、「目の前に出てきた曲者→殺す」という単純の思考力でナックル・シュートと戦闘開始。大階段破壊は結構衝撃的であった。

シャウアプフ→無人の玉座の間を見た時の微笑の理由がこんなに壮絶だったなんて(笑)。開花したな、プフ。本当、彼はツッコミ所満載だ。能力名「スピリチュアルメッセージ(麟粉乃愛泉)」って…(笑)。最強戦士の一人だってこと忘れそうになる。

王→重傷(死んでる?)のコムギを実に丁重に扱い、奇襲に来たネテロ・ゼノを立ち止まらせた王。「頼んだぞ」と言った時のあの凄い表情が何を意味するのか…笑っていいのかだめなのか…。まぁあれですな、モラウが言ってた通り、王は「暴君ではなく誇り持つ為政者」ってことで。

ネテロ→強さの秘密が少しずつ明らかになったネテロ。名前からして凄そうな「百式観音」に期待が高まる。冨樫が連載再開するまで正拳突き続けたら私も強くなれるかな。

ゼノ→ゼノが赤ん坊の頃、既にネテロはジイさんだったという衝撃の事実が発覚した。恐るべしネテロ。そんなネテロと同世代のゼノ祖父・マハが生きてるんだからゾルディック家も凄いのだが。ゼノとピトーの対面シーンはこの10週の中でも一二を争う名場面だったと思う私。
 

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2 コメント

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解散 (yuji)
2007-12-10 21:33:54
終わっちゃいましたね、HUNTER×HUNTER。しばらくジャンプとは疎遠になりそうです。

宮殿突入前は、死亡フラグがあんなに立ってたハンターチームですが、結局誰も死ななかったですね。数秒しか経ってないから当たり前といえば当たり前ですけど。

「またしばらく休載します」にゴンがキレてるように思えたって、笑いました。僕はラストのゴンを見たとき、「あ~これでまたしばらく休載か」としみじみしてしましました。

そういえば、記事のタイトルがずっと2文字ですね。なんか意味あるんですか?
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Unknown (shallow)
2007-12-10 23:42:23
私も疎遠になりそうです。そういう人多いだろうな。

今回の連載では護衛軍3人が奇襲に混乱、って感じでハンターチームの身には特になにも起きなかったですね。でも次はどうなることやら…。

最後のゴンの表情と休載宣言見た時の自分の気持ちが見事にシンクロしてしまいました。冨樫…。

記事タイトル、軽く縛りを決めておくとタイトル決める時楽しいかな、と思って最近2文字縛りで。デスノートみたいな。飽きたらやめますけども。
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