拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

PINK CROWD ASSEMBLY

2006-11-13 22:32:01 | 音楽
今日は久しぶりにmay99さんと共通テーマを決めて記事を書く。テーマは「くも」。「雲」でも「蜘蛛」でもどちらでもOK。でもhide好きの私が思い浮かべる「くも」はやっぱり、「蜘蛛」の方だ。「ピンクスパイダー」の主人公の蜘蛛。この前気づいたのだが、私のipod nanoでの「ピンクスパイダー」の再生回数が200回を超えていて衝撃を受けた。私、そんなにこの曲ばっかり聴いてるのか…!確かに、曲が鳴っている間中ずっと、全神経を耳に集中させてしまう心地よい支配力と吸引力に溢れた名曲ではあるが、…聴きすぎ?私が今使っているipod nanoは8月に買ったものだから、3ヶ月ほどで200回以上聴いていることになるなぁ。でも大好きだもの。サビの「♪壊れた蝶の命乞い聞かず~」の辺りから急にグワっとせり上がって来るような迫力満点のストリングスを聴くと物凄い快感を得られるもん。音楽好きで良かった~とさえ思う。そこまで思わせてくれるような曲に出会えて幸せ。それにしても、この音が今から8年も前の1998年に鳴っていたというのは何度考えてみても凄いことだと思う。こんな緻密で繊細で、それなのにタフで力強い音が。この曲のドラムは、二人のドラマーが叩いたもの、そして打ち込みのドラムの三つをコンピュータで合成し、編集したものだという。また、ドラマーが叩いた音は、あたかも打ち込みで作った音のように正確なテンポで編集し、逆に打ち込みのドラムは人間が叩いたような雰囲気を醸し出すためにゆらゆらと揺らし、不安定にさせた。この妙に複雑な造りをした音が98年当時の音楽チャートにねじ込まれていたのは奇跡である。技術の進歩で今では簡単にもっと凄い音が作り出せるはずなのに、逆に今の音楽からこういった緻密なものが出てこないのが寂しい。ストレートで歪みの無い音楽が求められてるってことなのかなぁ…。
なんて思ってたら、ギターの神様charの息子が率いるバンドRIZEの新曲は、なんと「ピンクスパイダー」のカバー。インタビューなどを読んでいると、彼らはhideファンの反応をかなり意識しているようである。そりゃ、hide史上一二を争う名曲をいじるわけだから意識するのは当たり前だし、実際hideファンから「カバーされるなんて嫌だ」などと既に言われているようだが、私は大歓迎。とりあえずあの名曲が今ここに蘇ることが喜ばしいではないか。しかもRIZEは「カッコイイ曲だから」という最も原始的な発想でこの曲をカバーしようとしたという。RIZEは決して演奏の下手なバンドじゃないし、むしろ若い頃から異常に上手かった。そんな彼らによって新たに生み出された「ピンクスパイダー」。…つーかトリビュートでも追悼記念でもないタイミングであの「ピンクスパイダー」をカバーしようとする度胸にまず拍手だよ。狂信的なファンの多いhideの曲をだよ(言いたいことはなんとなく伝わるだろうか…)?上手いこと宣伝して売れて欲しいなぁ。ついでにhideのオリジナル版も再発されるからそっちも売れて欲しいなー。再発と言えばhideが残した3枚のアルバム(たった3枚…)が来年の1月に廉価で再発されるみたい。現在タワレコ(名古屋の)に行っても買えないというふざけた状況になってるhideのアルバムだが、もうすぐ買えるようになるぞー。
「ピンクスパイダー」の最後のフレーズ、「桃色のくもが空を流れる」。これはどういう意味なんでしょう。自分の巣から解き放たれ、高い空に辿りつき流れる蜘蛛?自由な空を望んだにも関わらず結局、流れる雲と一緒にただ流される運命になっちゃった蜘蛛?