川崎市麻生区下麻生に「木賊不動」と呼ばれ、嘉永二年(1849)年に王禅寺の末寺となった真言宗豊山派寺院「明王山麻生不動院」(明王不動院盤若坊)はある。当寺の不動尊は鎌倉二階堂大楽寺開山願行上人鋳造の不動明王で「木賊不動尊」と称されている。これは昔この地が木賊の生い茂る地であり、村人が木賊ガ原で草刈の時に発見した不動像を祀ったともいわれている。更には応永年間(1394〜1427)に足利公方の庇護を受け不動堂を建て、本尊の「不動明王」を安置し祀ったのが興りともいわれる。小田急線柿生駅から王禅寺へ進む途中の「麻生不動入口」右奥に高台に「山門」が構えられている。境内正面に昭和43年(1968)再建の入り母屋造りの「本堂」、その右に「庫裏」がある。不動尊は昔から「火伏せの不動」として火難から人を守る不動として信仰されてきた。毎年1月28日は初不動の縁日で境内から周辺にはダルマ市が立ち並び大勢の参拝者で大賑わいとなる「関東納めのダルマ市」は「ふるさと麻生八景」にも選ばれている。(2008)






