大和市上草柳の引地川の水源地である「泉の森公園」の一画(相模大塚寄り)に竹垣で囲まれた「大和市郷土民家園」がある。約3900㎡の園内には「旧小川家主屋」、「旧北島家主屋」の市域を代表する二つの民家が移築復元されている。「旧北島家主屋」は江戸時代末期(19世紀後半)に建てられた代表的な養蚕民家で大和市指定重要有形文化財である。建築様式は入母屋造りで茅葺。建坪は小川家より少し大きく41坪である。妻側の軒を高く切り上げてあり、屋内は手前の板の間はイロリのある方が「ザシキ」、座りナガシのある方が「オカッテ」、 畳敷きの2部屋は左側は「オク」、右側が「ナンド」と呼ばれる4室からなる間取りである。北島家では建築技術の発達により「大黒柱」と「差鴨居」が可能となり柱の立つ間隔が広く取れるようになった。また屋根裏は養蚕業に対応して二層に設計され、妻側には風通遮採光のための窓がつけられている独特の造りである。(2205)
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