相模太夫の旅録=Tabi Log

☆ 旅は一枚の写真から始まる!!
☆ 旅先での四季彩々一期一会の被写体を瞬撮!!

「植物」と「お寺」の深い関係について考察!!

2020-09-07 15:41:10 | 寺院
お寺は「仏教の宗教施設」であり全国に78,000社もある。ちなみに神社は81000社でほぼ同じくらい存在する。寺院(或は神社)には様々な植物・花が植栽されている。それは何故なのか?仏教では様々な「教義」が植物に喩えて説かれているからである。それは極楽浄土の世界を表現するために積極的に寺域・境内にはさま様な花の咲く木を取り入れている。それだけ植物と仏教には深い関わりがある証である。仏教寺院では日々、仏さまに香を焚き、灯明をともし、そして花を供える。また宗派や宗旨の隔てなく「仏様」の教えを基に、この物質社会の現代に生きる人々が、心に「花」を咲かせて欲しいという願いもある。究極的には植物の一生が人間一生とよく似ていることも関わっている。種から芽を出し、無心に茎を伸ばし、無心に花を咲かせて、実を結ぶ植物の生き方を、仏教は一つの理想としてきた。植物が咲かせる花は、悟りの境地に達したことに例えられる。やがて花は静かに散り、枯れていく。こうした植物の一生は仏教の「無常観」「生と死」を表すもので、落とした種から再び芽吹くさまがまさに「輪廻転生」なのである。よく寺院を訪拝すると「東国花の百ヶ寺」の表示を見かける。関東1都6県には103ヶ寺の寺院が加盟している。花の特色から寺院の代名詞となっているほどである。よく「アジサイ寺」、「蓮寺」とか「萩寺」、「シャクナゲ寺」、「シャクヤク寺」、「ボタン寺」、「ツツジ寺」と呼ばれる寺院の多さに驚かされる。左記以外にも「シキミ」、「椿」、「イチョウ」、「松」、「竹」、「桜」、「梅」、「モミジ」、「藤」、「彼岸花」と数十種類にも及ぶ。「シキミ」は常緑樹で昔から強い力を持つことから「死者を悪霊から守る」。「ツバキ」は花がポトリと落ちることから、首が落ちることを連想させて縁起が悪いとされる一方、冬の間も緑を保つツバキは神聖な植物として扱われ、武士の間でも花ごと落ちるツバキは「潔し」と好まれた。「沙羅双樹」は釈迦が入滅時、四方にあったとされる花である。一日花で美しく清楚な花が1日で落ちてしまうことから仏教の無常観のシンボルとされた。「ハス」は古くから神聖な存在とされ、仏像は蓮華座に座られ仏教と深いかかわりがあり、「牡丹」は仏教でよく用いらる文様のひとつで天井画や欄間、染織品、建築、仏具などの装飾に象徴的に使われ僧侶の袈裟など法衣によく織り込まれている。「アジサイ」は古来より「厄除けの花」、「霊力を秘めている花」と言われ、七色に変化する特性・特徴があることから「七難即滅」とか「七福即生」の花とされ「お寺」に適した花木で、「シャクナゲ」は昔より供養花とされている。また曼珠沙華は秋の彼岸の頃に咲く花「彼岸花」である。サンスクリット語で「天界に咲く花」。「桜」は古くから万人に親しまれている花で寺院ごとに花見の名所としてその美しさを競っているほどである。こうして植物とお寺の関係を見て見ると人間は親をはじめ、数え切れない多くの人々の恩恵を受け生きており因と縁によって生かされている。。一人では決して生きていけない。「咲いた花みて喜ぶならば 咲かせた根元の恩を知れ」。自然の恵みに感謝し植物・花を愛で寺院の成り立ち教えを学ばなければならない。(2009)
シキミと沙羅双樹の花

高蔵寺シャクナゲ

明月院のアジサイ

彼岸花

長谷寺の桜

等覚院のつつじ

延命寺の梅とボタン

要法寺の蓮











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