鎌倉市山ノ内、北鎌倉駅から建長寺の方へと向かう途中の亀ヶ谷切通しへ向かう角に足利尊氏ゆかりの臨済宗建長寺派寺院「宝亀山長寿寺」はある。足利尊氏が南北朝時代初期(1336年伝)に創建。本尊は釈迦如来。以前は非公開で北鎌倉の花と紅葉の隠れスポットであったが、牡丹やシャガ、あじさいの春季(4・5・6月)、紅葉の秋季(10・11月)の週末のみという「季節限定で公開」されるようになった。「山門 」を抜けると境内右手に「観音堂」、正面に「玄関」、左に本尊を祀る「本堂」、右に「書院」と「小方丈」という七堂伽藍の堂宇が整然と建ち並ぶ。堂宇を囲むように造られた庭園はこの時季ならではの美しい七色の紅葉に染めら上げられ、境内はまさしく紅葉ベールを纏ったようなという言葉が相応しい幻想的な美しさである。特に「小方丈」、「書院」から眺める庭園の紅葉は自然が造り描いた絵葉書のようである。また「観音堂」裏手小丘には「足利尊氏墓」があり、そこから本堂側を見下ろすと赤い天幕を張ったように紅葉が木洩れ日が射す神秘的な美しさで輝いていた。(1912)
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