かつては官寺で広大な寺域の「萬松山承天寺」

博多区博多駅前=地下鉄祇園駅傍に臨済宗東福寺派寺院「萬松山承天寺」別称「勅賜承天禅寺」はある。仁治2年(1241)大宰少弐・武藤資頼が円爾弁円、聖一国師)を招聘し創建。創建時には謝国明ら宋商人が多く援助したという。寛元元年(1243)太宰府の崇福寺や博多の聖福寺とともに「官寺」に列せられ、室町時代には天下十刹に列し、盛時には塔頭四十三院を擁していた。本尊は釈迦牟尼仏。広大な境内は市道(承天寺通り)で二分され北東側に「本堂」、「方丈」、前に石庭「洗濤庭」、「開山堂」、「墓地」、南西側に「山門」や「仏殿(覚皇殿)」と分かれている。承天寺通りの一角に新博多のシンボルとして木造瓦ぶきの四脚門「博多千年門」が完成した。境内に挟まれた約150mの通りにはマツやモミジ、自然石が配置され、庭園のような趣となっている。当寺は謝国明の寺としてまた「うどん」、「蕎麦」の発祥地として知られる。「饅頭製法伝来の地」の碑もある。また博多中対馬小路出身で新派劇の祖とされ妻の貞奴とともに国内外で活躍した「川上音二郎」、宋で織物技術を学び博多織を始めた「満田弥三右衛門」の墓がある。(1809)

太宰府和食処「水月庵」の「山家鍋」に舌鼓！！

福岡県太宰府市宰府、「大宰府天満宮」参拝後、昼食場所に選んだのは天満宮の第二鳥居の右側、「光明禅寺」の真向かいにいかにも静かそうな和食処「水月庵」とした。美しい樹木に囲まれた閑静な一軒家。入口の木々は少し紅葉し始めた、前庭には石灯籠が置かれ白萩が咲いており風情がある。和室に通された窓からは美しい見事な庭園が眺められる。この時季は旬の野菜が入る「山家鍋」がおすすめということでお任せした。湯豆腐とお吸い物、お刺身、煮物、揚げ物、デザートがついたセットである。都会の喧騒を離れ佇まいも庭園も素晴らしい静かな和食処での昼食に舌鼓、満足のいくものであった。(1809)