菊池のぶひろの議会だより

日本共産党 桜川市議会議員 菊池のぶひろの活動報告です

「黒人差別のカラクリ」(北丸雄二)から学ぶ

2020年06月27日 09時00分24秒 | 日々の雑感
 昨日の東京新聞・本音のコラム欄は、ジャーナリスト・北丸雄二氏が「黒人差別のカラクリ」と題して、短いが手際よくまとめて書いている。私自身も、「ただ、人種差別」と考えていたが、そこには奥深い資本主義経済発展の仕組みがあったことを学ばされた。紹介しておく。

 黒人差別のカラクリ
 北丸雄二

 アフリカ大陸から黒人たちが奴隷としてアメリカに連れてこられたのは1619年が最初だとされています。1863年、南北戦争でリンカーンが奴隷解放を宣言し、その2年後の65年に合衆国憲法修正第13条で奴隷の禁止が謳われて奴隷制度は終わります。米国の奴隷制度はほぼ江戸時代(1603~1867)と重なります。

 ところで黒人が解放され、400万人もの「奴隷労働力」を失った米国は経済が混乱します。新たな労働力を求める白人社会は、黒人たちを別の形の労働力として搾取し始めます。「囚人労働力」です。黒人たちは徘徊や放浪などの微罪でどんどん摘発し、刑務所に送り込んで道路や鉄道など近代アメリカのインフラ構築に利用したのです。

 白人警官による黒人摘発はこのころから常態化します。「黒人は劣等」という根深い優越意識。黒人を公共施設などで差別する人種隔離法。「奴隷→犯罪者」の流れは黒人たちを危険な野獣のイメージで覆います。それを払拭すべく1964年に差別禁止の公民権法もできますが、麻薬戦争でも白人が使う高価なコカインより黒人の使う安価なクラックが多く摘発されるなど、今や米社会に組み込まれた巨大ビジネスとして刑務所産業複合体が黒人「犯罪者」をあふれさせるのです。
 これが社会システムとしての黒人差別の正体です。
(ジャーナリスト)

注)「刑務所産業複合体」という言葉は、始めて耳にしました。

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