★ Serena ★

カナダ暮らしのエスペランチスト、自然愛好家。
エスペラントやカナダの野草、ネーチャークラブの活動など思いつくままに。

日本人の贅沢

2008-11-11 18:52:09 | 雑  記

先月亡くなったお母さんの住処の後始末に日本へ行っていた友人が帰ってきた。
カナダへ持って来てもどうしようもない物も沢山あるし、殆どの物を捨てなければならなかったのだが、捨てる事さへ生易しいことではなかったらしい。
郵便でカナダへ送れるものは送ったそうだが、それだって最近の日本の郵便局は細かく煩いので、頭の痛い話だったとか。
電気製品(冷蔵庫など):誰も貰い手が無い。近くの大学寮の関係者に声を掛けてみたら、答えは
「近頃の学生は入寮の際新しい物を持ってくる、出て行くときは捨てて行く、他人の使ったものなど使わない」と言われたそうである。
そういう物を受け入れる業者を見つけて問い合わせたら、三年以内の新しい物のみ、と言われ、ボツ。
友人にお皿など、貰ってくれない?と聞いたら、箱に入った状態の真新しいものなら頂くけど、一度でも使ったものは要らない、と言う返事。
掛け軸などの入った箱を見つけたけれど、中味を見る暇もなく時間切れで、業者に取りに来てもらったそうだが、お皿などはボンボン放り込んで割りながら詰め込むので胸が痛くなったと言っていた。割った方が隙間無く詰められるからでしょう、と彼女は言うが胸の痛みに変わりは無い。
着物類だけは、何とか言う盲人のための組織で、パッチワークなどの手芸品を作っている所が取りに来てくれて、無駄にせずに済んだけれど、とのことだった。
最近の経済不況で事情が変わってくると、日本人の考え方も変わってくるかも知れないと私は言ったのだけれど、そうだろうか。未だに捨てることは美徳と言う精神が息づいているような気がしてならない。

どうりで、フリー・サイクルとかグッドウィルヴァリューヴィレッジ救世軍のような事業が通用しない訳だとも思う。どんなに空き缶や古新聞のリサイクルに精を出しても片手落ちという気がする。

カナダでは自分が新しい物を買って、古いがまだ使えるものを始末するのにそれを必要とする人に譲るのは常識である。譲り方は知友に、或いはガラージュセールで、又は上記のような慈善事業団体に寄付すると言う方法がある。
そうする値打ちもなくなった冷蔵庫とかストーヴなどは道路脇に出しておくと業者が拾って行ってくれる。彼女はゴミの業者に何万円とか払わなければならなかった。
カナダではこのような店を利用する人も結構沢山居るもので、それなりに経営が成り立っているようだ。が、日本では無理なのだろうか。


エスペラントの父ザメンホフ
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