この地図は、国土地理院の2万5千分1地形図を複製・加工したものである。
横見は屋代島の南西部に位置する。北は頂海山と馬の背の分水嶺で区切られ、南は海に
面している。
日見(ひみ)は北東に頂海山があり、北及び東はその支脈で区切られている。(歩行約6km)
小松港バス停から防長バス橘病院行き約23分、横見バス停で下車する。
バス停前から見る横見の海岸線。
これといった史跡はないが、周防大島町の他地域と同様に海側と山手に集落を形成して
いる。(右手の建物は沖浦小学校)
浜と郷とされる間に耕作地。
地内には海岸部から山に向かって数本の車道がのびている。
みかん畑と室津半島にそびえる皇座山、海の浮かぶのが彦島。
ほとんどの家屋は更新されている。
小松から地家室間に沖浦往還道が設けられ、この地に一里塚があったとある。
神社名の記載がないので詳細不明だが、横見神社だとすれば、1870(明治3)年新宮大
明神を改称したとされる。
旧道分岐から日見バス停までは約950m。
県道沿いに日見大仏の入口を示す案内がある。
日見も横見と同じ地形をなしており、浜側と郷側に分かれ、中心部に耕作地がある。こ
ちらは圃場整備されて農地として活用されている。
山手側には瓦を漆喰で塗り固めた家が点々と見られる。
西長寺への道筋に五穀豊穣の神・大歳神社がある。由緒書きがないので創建年などはわ
からないが、1955(昭和30)年に社殿が再建されている。
御神木のムクノキには注連縄が7周半巻かれているが、祝詞の7折半に由来するとのこ
と。
大歳神社から坂を上がって行くと、真言宗御室派の西長(さいちょう)寺。
もと西向寺と称していたが、1870(明治3)年村内にあった長楽寺と合併し、各1字を
とって現寺号を称するようになった。
松雲橋を渡ると周防大島八十八ヶ所第19番札所の本尊は延命地蔵菩薩。
境内の護摩堂にある阿弥陀如来座像(2.84m)は、「日見の大仏」と知られ、平安末期
の作と推定されている。風土注進案によれば、昔海中に夜々光を放ち、ある時、漁人の夢
に「吾ヲ引上ヨ」との告があって、この本尊を引き上げたという。平安前の807(大同2)
年に伽藍を建立したのに始まるという。ご開帳は土・日・祝のみで平日はガラス越しでの
拝観となる。
境内から見る日見の家並み。
山裾に並ぶ家々。
小松への道。
日見の漁港と海岸線。
県道と海の間に集落道がある。
集落の中央を粕田川が流れる。
狭い路地の家々は空家が多い。
県道に戻ると日見バス停からJR大畠駅に戻ることができる。