20150517今日の一手
Hさんとの対局で終盤です。形勢判断と次の一手を考えてください。
昨日の一手の回答
私は穴熊が不得意なもので、普通のツノ銀中飛車には棒銀が有力だと思っています。35歩同歩26銀と仕掛けたら55歩同歩45歩と反撃されました。
形勢判断をします。駒の損得はなし。玉は先手が堅いですね。駒の働きは同等なので、後手の攻め駒を区別しにくいですが攻撃力も同等としておきます。ですから先手がリードできる局面です。手は広いのでいろいろ考えてみましょう。
まずは素直に45同歩とすると、55飛です。
飛車で行くほうが手筋で、離れ駒があるとはいえ、55同角同角はやりづらいです。先手玉が危険になります。後手からは56歩や45飛がありますから、46銀と駒が離れていくことになりそうで、56飛とされてもいやですね。うまくさばかれました。
となれば棒銀をさばく35銀が自然です。遊び駒を作らなければ玉の堅さが生きてきます。実戦もこれを選択し、55飛34歩22角56歩と進めました。
51飛22角成同金と金を遊ばせて好調ですが、さらに88角と打てば優勢でした。
金取りが受けにくいですね。これを逃して45歩27角から馬を作られ、悪くはないものの長い中盤が続きました。
他にも候補はあり、56銀と中央を抑える手。しかし54歩のあわせで抑えきれず、35銀55歩45銀56歩
こういう2枚銀は上に行き過ぎでいい形ではありません。46の歩が44歩ならいいのですが。44銀右とぶつけられるのでそんなに悪いわけではありませんが、56の歩が不気味でやられそうです。守備の銀が前線に出たので守備力が低下しました。
どこかで24歩とするのは同歩でもわかりませんし、手抜きも考えなくてはいけないので、難しい手です。
あとは47金と中央を厚く指すのは、55角同角同飛
軽く角をさばかれて、抑え込みになりません。
35飛は34歩38飛55飛で
これもさばかれています。後で44角と打つのが26の銀取りになりますから、問題図よりダメですね。
34歩と打って、同銀35銀を狙うというのはありそうですが、取らずに55角同角同飛で
歩切れですから56歩と飛車を追えません。
ということで、こういう変化の中で先手の金銀が連結して守りについていること、棒銀が活用できていることを条件に比較検討します。実際には55同歩か35銀が自然な手として浮かんで、34歩22角から角交換すれば22金で後手の金が離れていくなあ、より有利になりそう、と35銀を選択できればいいのです。
形勢がよい時には自然な手が好手になりやすく、あまり奇抜な手を考える必要はありません。
形勢が悪ければ慎重に、自分の主張する要素が残るような手を(相手より玉が堅ければ堅さを、攻撃力があるなら攻め合いになる手を、駒の働きが悪ければ長期戦で改善を)考えます。形勢互角なときもこれに準じます。
問題図の前に、55歩からさばこうとした後手の指し方が悪かったのです。72銀か金の形であれば守備力があるので、後手がさばきを狙うのは当然です。棒銀で狙われる33角を手駒に加えることができそうですから。なので先手も間合いを計って63銀を見て35歩同歩26銀と動いたのです。
後手は55歩ではなく75歩同歩72飛(あるいは単に72飛)
として玉頭戦に持ち込むのが定跡です。この指し方は振り飛車が難しいだろうと思うので中飛車には棒銀を採用するのです。この棒銀は後手番でも構わないので使いやすいです。
Hさんとの対局で終盤です。形勢判断と次の一手を考えてください。
昨日の一手の回答
私は穴熊が不得意なもので、普通のツノ銀中飛車には棒銀が有力だと思っています。35歩同歩26銀と仕掛けたら55歩同歩45歩と反撃されました。
形勢判断をします。駒の損得はなし。玉は先手が堅いですね。駒の働きは同等なので、後手の攻め駒を区別しにくいですが攻撃力も同等としておきます。ですから先手がリードできる局面です。手は広いのでいろいろ考えてみましょう。
まずは素直に45同歩とすると、55飛です。
飛車で行くほうが手筋で、離れ駒があるとはいえ、55同角同角はやりづらいです。先手玉が危険になります。後手からは56歩や45飛がありますから、46銀と駒が離れていくことになりそうで、56飛とされてもいやですね。うまくさばかれました。
となれば棒銀をさばく35銀が自然です。遊び駒を作らなければ玉の堅さが生きてきます。実戦もこれを選択し、55飛34歩22角56歩と進めました。
51飛22角成同金と金を遊ばせて好調ですが、さらに88角と打てば優勢でした。
金取りが受けにくいですね。これを逃して45歩27角から馬を作られ、悪くはないものの長い中盤が続きました。
他にも候補はあり、56銀と中央を抑える手。しかし54歩のあわせで抑えきれず、35銀55歩45銀56歩
こういう2枚銀は上に行き過ぎでいい形ではありません。46の歩が44歩ならいいのですが。44銀右とぶつけられるのでそんなに悪いわけではありませんが、56の歩が不気味でやられそうです。守備の銀が前線に出たので守備力が低下しました。
どこかで24歩とするのは同歩でもわかりませんし、手抜きも考えなくてはいけないので、難しい手です。
あとは47金と中央を厚く指すのは、55角同角同飛
軽く角をさばかれて、抑え込みになりません。
35飛は34歩38飛55飛で
これもさばかれています。後で44角と打つのが26の銀取りになりますから、問題図よりダメですね。
34歩と打って、同銀35銀を狙うというのはありそうですが、取らずに55角同角同飛で
歩切れですから56歩と飛車を追えません。
ということで、こういう変化の中で先手の金銀が連結して守りについていること、棒銀が活用できていることを条件に比較検討します。実際には55同歩か35銀が自然な手として浮かんで、34歩22角から角交換すれば22金で後手の金が離れていくなあ、より有利になりそう、と35銀を選択できればいいのです。
形勢がよい時には自然な手が好手になりやすく、あまり奇抜な手を考える必要はありません。
形勢が悪ければ慎重に、自分の主張する要素が残るような手を(相手より玉が堅ければ堅さを、攻撃力があるなら攻め合いになる手を、駒の働きが悪ければ長期戦で改善を)考えます。形勢互角なときもこれに準じます。
問題図の前に、55歩からさばこうとした後手の指し方が悪かったのです。72銀か金の形であれば守備力があるので、後手がさばきを狙うのは当然です。棒銀で狙われる33角を手駒に加えることができそうですから。なので先手も間合いを計って63銀を見て35歩同歩26銀と動いたのです。
後手は55歩ではなく75歩同歩72飛(あるいは単に72飛)
として玉頭戦に持ち込むのが定跡です。この指し方は振り飛車が難しいだろうと思うので中飛車には棒銀を採用するのです。この棒銀は後手番でも構わないので使いやすいです。
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