名南将棋大会ブログ 名古屋

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20150617今日の一手<その57>

2015-06-17 | 今日の一手
20150617今日の一手

30日の名南将棋大会からNさんとAさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。













昨日の一手の回答

☆形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは後手が圧倒的に上です。相穴熊という戦型では、堅さが形勢を左右します。
先手の攻め駒は36金と38飛、といいたいところですが、36の金が23銀と交換になっても仕方ありません。先手の守備力が低下してしまいます。
後手の攻め駒は55角と82飛。53銀は攻めに使ってもいいのですが、33に移動して守りを固めるのが理想です。後は81桂を使って攻めれば理想。相穴熊に限っては攻め駒3枚でも攻めが切れにくいです。
総合すれば後手が優勢です。

先手はほかの形と勘違いしています。38飛から35歩と交換するのは、舟囲いなら好手、左美濃くらいなら有効ですが、銀冠、居飛車穴熊と相手が堅くなるほど効果が薄れます。36金は35から引いたのですが、出ていっても駄目だと判断したのでしょう。
45歩と突いてあるのも、後で後手から44歩と交換されるかもしれず、突かないほうがいいところです。

気の早いプロなら投了もあり得るくらいの差です。悔やんでも仕方ないので考えますが、形勢が悪い時はいい手はありません。


×実戦は56歩73角65歩94歩66銀95角と進みました。

角交換で手を作られては全くいいところがありません。47でも67でも角を打たれてしまいます。

66銀では96歩と受けなくてはいけませんが、84角66銀62飛です。

戦いが起きれば、玉の堅さがもろにでます。争点を作ってはいけません。


△問題図では争点を作らないように低姿勢でいうことを聞き、どうにか先手の穴熊を固めないとどうしようもありません。
その時16歩を突いておきたいと思うのです。

相穴熊で端歩を突きこされては、この場合後手だけが端攻めの権利があります。ほかのところを低姿勢で耐えるのですから、これくらいは保たなくてはいけません。

そのあとは36の金を引いて使います。

こんな感じですが、後手に4枚穴熊にされるとまだまだ苦しいので、67銀をどうにか右に持ってけないかと祈ります。
これくらいにできたら喜びましょう。まだ悪いのですが。



相穴熊は駒組みで差がついてそのまま終わることも多い気がします。気を使うのはどちらが堅い状態で駒がぶつかるかです。互角の時には歩をもってと金を作ったほうが勝ちとか、いろいろあるのでしょうけれど、私には全く指せる気がしません。相穴熊を避けると、自分から穴熊に組むこともやりにくく、居飛車穴熊を採用できなくて、さらに別の問題が生じるのですが、まあ嫌なことはやらない、と割り切って楽しんでいます。
コメント
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