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名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

SS4-13 ゴキゲン中飛車(48)

2025-03-04 | 基本定跡の研究

先手の別の指し方としては

ここから82玉68金上72銀96歩94歩16歩51金左26飛62金上

所司先生の解説では24歩同歩35歩同歩同銀・・・と攻めるのですが、最善ではないようです。AIに聞くと66歩54銀35歩同歩同銀

ちょっとゆっくり攻めて、評価値は+45、先手玉の形が悪く、角も使えませんから。

また別の指し方として

65銀に35歩同歩24歩同歩35銀

すぐに攻め合うのも解説があります。56歩33角成同桂56歩同飛で先手やや不利とあるのですが、AIに聞くと46銀と受けて

この図の評価値は+268の先手良しなのです。

後手としては56歩からさばかずに54飛

2筋を受けておくほうが優ります。この図の評価値は+132です。77銀82玉66歩56歩

46銀57歩成同金56銀同金同飛

これくらいのところで、先手が指しやすいといえるかどうか。悪くはないのですが。


SS4-13 ゴキゲン中飛車(47)

2025-03-03 | 基本定跡の研究

昨日の途中図で

65銀には24歩同歩45銀と攻めるのが最善のようでしたが、所司先生の解説では77銀

一度は76銀を受けるものだとしています。ここで後手の56歩同歩同銀は損な手なのですが、68金44歩37桂と対応すると (AIによると) 35歩

35同銀57歩48金45歩

この図の評価値は+176、先手ペースですが77角成同角39銀の筋があるので厄介です。

先手の正しい受け方をAIに聞くと

56歩同歩同銀に57歩65銀37桂

素直に銀を追い返して右桂を使います。32金35歩同歩45桂51角68銀

55歩同銀33桂38飛

45桂35飛33角45飛76銀66銀

この図の評価値は+342、すでに先手有利の範囲です。次に75飛で銀を殺せるので、84歩96歩44角34歩42金77銀引

77同銀成同銀32歩97角51金

あとはどう決めるかなのですが、42角成同金44飛同歩83銀

83同玉は61角~75桂です。61玉に31角53歩72歩・・・まだ寄せきるまでは難しそうですが、後手が好んで飛び込むこともないでしょう。

ということで

後手の56歩は無理、82玉68金上72銀96歩94歩66銀76銀55銀左

所司先生の解説では本筋とされていて、この図の評価値は+112、先手ペースといえるかどうかというところです。この後の指し方もあれこれ書いてあるのですが、評価値としては互角の範囲、一局の将棋です。

 


SS4-13 ゴキゲン中飛車(46)

2025-03-02 | 基本定跡の研究

定跡書は、所司和晴先生の「ゴキゲン中飛車本格急戦」に代わります。今の主流は「超速46銀」なのですが、それ以前の居飛車急戦が書かれています。

初手から76歩34歩26歩54歩25歩52飛48銀33角

「超速」はすぐに36歩~37銀~46銀と進めるのですが、78玉42銀58金右62玉68銀72玉

玉を少し囲ってから動き出すのが従来の指し方でした。36歩53銀37銀54銀46銀

ここで分岐するのですが、44歩は疑問手で、35歩45歩34歩44角37銀

この図の評価値は+504の先手有利です。32飛には24歩、22飛には56歩という調子で、後手は収めることができません。

戻って

65銀が本筋とされています。そこでまた分岐ですが、AIは定跡本にない最善手を示します。いきなり脱線ですが、24歩同歩45銀だと。その前に2筋を突き捨てないで45銀は言及があります。56歩とさばかれて

33角成同桂56銀同銀同歩同飛

この図の評価値は+75の互角です。46銀と受けて難しいようですが、所司先生は先手不利としています。

24歩同歩が入っていれば、45銀56歩33角成同桂56銀同銀同歩

この図の評価値は+341の先手有利です。56飛には24飛とさばき合って飛が成り込めますから。

ということで

AIの勧めるのは、65銀に24歩同歩45銀 (56歩は無理なので) 32金

34銀42角22歩

取れば43銀成なので、33歩45銀22金24飛23歩26飛

76銀35歩65銀96歩94歩37桂

32金36飛82玉66歩74銀56歩

56同歩同銀72銀67銀上

これくらいの進行で、評価値は+212、先手の作戦勝ちです。後手の端攻めは気になるのですが、95歩同歩97歩には77角、95歩同歩96歩は放置して65歩51飛68金上95香98歩、と指すようです。

 


SS4-13 ゴキゲン中飛車(45)

2025-03-01 | 基本定跡の研究

68玉には別の問題もあります。33角と打たれたときに

受け方が悩ましいのです。77桂74歩78銀82銀86歩73銀87銀64銀78金72飛

桂頭をねらわれて先手不満とされていて、評価値は-104です。

AIに聞くと、

77桂74歩78銀82銀58金右72飛66歩

1歩捨てて受けるのだと。66同角67金33角26飛

これで評価値は+17の互角です。でも先手としてはつまりません。

また戻って

ならば角を合わせるのですが、77角には55歩78銀62銀48銀74歩58金右53銀66歩64銀67金75歩

7筋を攻められます。常用の受け方は75同歩72飛86歩75銀87銀76歩

88角42玉78金32玉77歩

これで7筋を受けて銀冠を再構築するのですが、

これくらいで一局とされていて、この図の評価値は-60です。

AIに聞くと、

75同歩72飛36歩75銀37銀

7筋の守りよりも、右銀を繰り出して3筋をねらう方が良いようです。76歩88角74飛46銀73桂56歩同歩58飛

74飛の横利きで守られたら5筋から反撃です。この図の評価値は+81

また

77角には同角成同桂74歩88銀72飛78金33銀

後手が振り飛車にこだわらなければ、こんな指し方もあります。この図の評価値は0付近の互角です。

また戻って

第3の受けは88角で、所司先生は55歩48銀31銀78玉42銀36歩53銀

後手は銀を繰り替えて中央位取りに移行し、先手は不満だと書いているのですが、ここは24歩同歩56歩があります。

56同歩は33角成同桂24飛ですし、44銀55歩同銀37桂

こういうのは先手に都合が良すぎます。

戻って

88角には32金 (42角とかわす準備) 33角成同銀78銀

これくらいが相場のようで、評価値は+128

33角には88角で対抗できるようです。

これで先手から角を交換する形は終わりです。「丸山ワクチン」が一番良さそうですが、ちょっと新しい指し方を覚えておきましょう。1手損するので、先手が指しやすくなるには時間がかかりますが。

後手としては中飛車のままだと32金を強いられて2筋の歩交換を許すのが不満です。向かい飛車に転じるのは53の空間が負担です。全般に先手玉のほうが堅くなりやすいのですが、居飛車穴熊を相手にするよりは気が楽だということはあるでしょう。

 


SS4-13 ゴキゲン中飛車(44)

2025-02-28 | 基本定跡の研究

先手の別の指し方で、角を交換してから68玉を調べます。

62玉78玉72玉48銀33銀68銀82玉66歩72銀67銀

先手は67銀型に構えられるというのが主張でしょうか。ならば「丸山ワクチン」の78銀を先にしてもよい気がしますが。駒組を進めて

この図になったとして、評価値は+144、それほどのことはありません。

AIに聞くと、問題が見つかりました。

ここで22飛には53角があるから

これまでの形では後手は木村美濃にしてから向かい飛車にしていたわけです。でもこの図の評価値は0付近の互角です。24歩同歩同銀36歩64角

64同角成同歩53角65歩

こんなところに欠点がありました。この図の評価値は-90。まだ互角ですが先手は避けるべきです。

 

 


SS4-13 ゴキゲン中飛車(43)

2025-02-27 | 基本定跡の研究

後手の早囲いはうまくいかなかったので

美濃囲いにするのはどうでしょうか。先手は中央をどう構えるかですが、ゆっくりしていて後手に5筋の歩を切らせると、77銀72銀68金55歩46歩56歩同歩同飛

47銀51飛96歩94歩66銀

この図の評価値は+123、先手としてはちょっとつまらないか。所司先生の解説では55歩~56銀という構想ですが、これは評価値がマイナスになってしまいます。AIに聞くと、32金36歩44銀24歩同歩同飛23歩29飛64歩54歩

これはうまく返した例でしょうけれど、評価値は+191、先手が指しやすいです。

先手の普通の指し方は

46歩72銀58金右64歩47銀

でもこれは63銀66歩72金77銀74歩96歩94歩88玉22飛

後手が向かい飛車に転じると、一昨日調べた形と同じになり、難しいです。これが88銀とする形の課題でしょう。この形になるならば先手は46歩~47銀を保留したかったというわけです。

後手が22飛としないで、中飛車のまま51飛ならば、78金32金56銀73桂36歩84歩16歩14歩

所司先生の解説では67銀とすると44銀24歩同歩同飛85桂86銀55銀

33角~66銀を見られて先手不満とされています。でもこの図の評価値は+226の先手良しです。34飛33桂56歩44銀75歩同歩65歩

玉頭の戦いに持ち込めば評価値は+262と上がっていきます。

戻って

所司先生の解説では37桂が本手です。44銀24歩同歩同飛85桂86銀55銀

後手にカウンターで攻められて難しくなっています。55同銀同歩67金右

ここまでは進むとして、56歩同歩65歩55角

これは先手良しに見えます。73銀11角成33桂21馬66歩同金23歩32馬24歩33馬

これで難解とされているのですが、この図の評価値は+1175の先手優勢です。飛と金桂香の3枚替え、攻め駒は5枚、玉の堅さは馬の守りまで見れば先手玉が固いです。

戻って

AIに聞くと、ここで後手の最善手は58角です。その先の手順は難しいのですが、28飛36角成85銀

85同歩は84桂62金53銀という派手な手が利きます。37馬は84銀28馬73銀打同金62角の筋。よって後手は73銀と埋めて、45桂27歩38飛46馬48飛37馬24角

81飛94銀48馬53桂成94香95歩

思いもよらない手順で先手有利となります。この図の評価値は+331

後手が中飛車のままならば、先手は十分に対応できるのですが、向かい飛車から手待ちされると難しいです。

 

 


SS4-13 ゴキゲン中飛車(42)

2025-02-26 | 基本定跡の研究

これまでの88銀型は指し方が難しいので、AIに聞きながら別の指し方を模索します。

77銀22飛96歩94歩58金右

2筋がおろそかになっているようですが、24歩同歩同銀には56角

(後手が端を受けずに) 49金の形ならば45角のほうが良いようです。34歩は守れないので、33銀ならば22飛成同銀95歩

この図の評価値は+353の先手有利。後手は端歩を取れないのです。つまり95同歩は92歩同香91飛82玉83角成

61金が浮いています。

戻って

33銀がだめならば、32金34角33金22歩 (52飛には24飛同金43角成なので) 42飛45角

この図の評価値は+234、先手良しです。後手は54歩を突いている負担もあり、筋違い角がカウンターで決まるのです。

戻って

2筋の逆襲がなければ、64歩66歩74歩88玉63銀78金82玉59銀

先手は46歩と36歩を保留して玉を固めることができます。後は以前にも見ましたが、72金68銀上73桂86銀84歩

先手は7筋の歩を交換しに行きます。(以前は67銀型で右銀を86に持ってきたので、75歩同歩86銀の手順でした。) 77桂52金67銀62金左75歩同歩同銀

22飛にひもが付いているので64銀同銀31角の筋は無理ですが、84歩のほうを取れます。後手の最善は83金86銀74歩ですが、56銀42銀89玉52金65歩

6筋で桂歩を交換して打開します。この図の評価値は+325、先手有利の範囲で、かなり指しやすいです。46歩と36歩を省略できているので、後手に47角を打たれることもありませんし、先手から46角を打つ余地もあります。

 


SS4-13 ゴキゲン中飛車(41)

2025-02-25 | 基本定跡の研究

先手が角を交換して88銀とする形の続きです。

後手が急戦をあきらめて、64歩から木村美濃に移行した場合

所司先生は先手が4枚銀矢倉にする形を解説しています。

44銀75歩同歩86銀47角

前にもちょっと出てきたように、先手は7筋の歩を交換するのがねらいになります。後手は角を打ち来んで、75銀74歩84銀36角成

83歩73銀成同金左の筋は手番が移るので大したことはないようです。24歩同歩23歩52飛22角

46馬48飛19馬11角成51飛

この辺りは互角の戦いですが、少し後手が指しやすいか。44馬同歩同飛は先手の勝負手ですが33角と返されて

43飛成42歩32竜65歩は先手十分とされていますが、評価値は後手有利(-425)です。42銀44角51銀不成

これは先手有利とされているのですが、評価値は-126、後手ペースです。52金41飛48飛~65歩をねらわれます。

別の駒組としては、先手が銀冠を選ぶこともできて

一局だとされています。(向かい飛車対策で36歩が先のはずですが。) AIに聞くと、ここから36歩73桂68金右84歩56銀62金左45歩

こう進んだとして、33銀には16歩14歩66歩42銀37桂52金46角

65歩をねらってまあまあ、評価値は+186です。

戻って

53銀には66角

33角同角成同桂66角42銀44歩同歩同角

こんなところで、評価値は+165、先手ペースで進みます。

また戻って

55銀には同銀同歩44歩同歩43角

52角同角成同金61銀

この図の評価値は+244。

どれも先手が指しやすいようですが、必ずこう進むわけでもありませんし、力量次第というところでしょう。

 


SS4-13 ゴキゲン中飛車(40)

2025-02-24 | 基本定跡の研究

「丸山ワクチン」ではなくなりますが、先手から角を交換して88銀とする形は無難です。

24歩同歩同飛とできるので、後手は33銀とする一手。68玉62玉78玉72玉48銀62銀

後手が早囲いを選ぶと、向かい飛車のねらいがあります。先手はのんびり58金右とはしないほうが良いのですが、22飛36歩64角

46角と合わせても、53角56歩44銀でちょっと損をします。AIに聞くと37銀44銀46銀35歩26飛36歩

この歩を取り返すかどうかですが、36同飛は24歩37桂25歩77銀

26歩には23歩同飛32角があるのですが、25歩のままだと23歩には32飛があるので難しいです。この図の評価値は+86

戻って

77銀と待つと、32飛27飛37歩成

37同銀同角成同飛同飛成同桂36歩34角

難しい戦いです。32銀45桂37歩成65角55飛33歩

65飛32歩成同金46歩

これが最善だというのですが、評価値は+207の先手良し。

一応は後手の向かい飛車に対応できるのですが、先手が58金右としなければ難しいことにはなりません。

戻って

58金右とはせずに、46歩22飛47銀

所司先生はこちらを勧めるのですが、24歩同歩同銀36歩25銀38金

26銀27歩同銀成同飛同飛成同金26歩・・・後手が銀を捨てて攻めるのでは無理でしょう。AIに聞くと35歩同歩26銀が正しく、

27歩35銀36歩44銀

この図の評価値は+38、互角ながら後手に2歩持たれたのでは面白くないです。

戻って

正しい駒組は46歩22飛36歩

24歩同歩同銀に38金

これならば25銀37桂26銀27歩

後手に3筋の歩を交換されることがありません。15銀16歩24銀26歩

この図の評価値は+237の先手良しです。

後手の向かい飛車の攻めには対応できるのですが、正しく受けないと先手が損をします。


SS4-13 ゴキゲン中飛車(39)

2025-02-23 | 基本定跡の研究

「丸山ワクチン」で96歩94歩を入れてから78銀とすると

「新丸山ワクチン」と呼ばれます。これは所司先生の本には書かれてないのですが、深浦康市先生の「最前線物語2」で少し解説されています。意味は62玉48銀55歩、後手は5筋の歩を交換しに来た時に65角

32金83角成88角97香

この図の評価値は+240の先手良しです。97香は取られず、95歩同歩92歩のねらいが残ります。

後手の対抗策として72銀

48銀55歩に65角はありません。66歩88角77角同角成同銀55歩

これで5筋の歩を交換できます。58金右56歩同歩同飛68金上62玉82角93香69玉

これくらいで評価値は+121、何とも言えません。

AIに聞くと、

66歩33銀68玉22飛

向かい飛車にするのもあるようです。(62玉~22飛のほうが面倒がないと思いますが) 48銀62玉79玉24歩同歩同銀

67角33銀23歩52飛

この図の評価値は+171、後手が得をしたわけでもないのですが、先手の陣形が持久戦向きではありませんし。

後手の工夫としては

72金とするのもあるようで、あとで木村美濃に囲うならば同じことか。銀冠もあり得るか。66歩55歩68玉56歩同歩同飛67銀52飛48銀

この図の評価値は+185、後手が5筋の歩を交換したとしても、戦果はないのです。手損のほうが大きいのでしょう。

ということでこの「新丸山ワクチン」は考えられるけれど、先手に必要もないでしょう。だって端を突き合わないで後手が5筋の歩を交換した形で

こういう図を前に調べましたが、評価値は+175でしたから。