後手番大山先生の手を考えます。
第1問
これで後手十分の形です。
A 55歩 B 44角 C 35歩
第2問
平凡でよければ一番です。
A 49銀 B 46歩 C 46銀
第3問
これは簡単ですね。
後手番大山先生の手を考えます。
第1問
これで後手十分の形です。
A 55歩 B 44角 C 35歩
第2問
平凡でよければ一番です。
A 49銀 B 46歩 C 46銀
第3問
これは簡単ですね。
今日の棋譜20211209
昭和37年12月、塚田正夫先生と第1期棋聖戦です。
大山先生の四間飛車です。
塚田先生は棒銀を選びます。
大山先生は45歩を突く対策、しかまだ見ていないです。塚田先生は角交換して4筋の歩を交換して・・・で互角なのですが、
66銀から引き角にしました。これは68銀~77銀で引き角棒銀にした場合に比べて(66銀が追われたら)2手損です。
64歩に24歩同歩同角とやりたくなるかもしれませんが、35歩同歩同角のほうが良いでしょう。
22飛に25歩を打つというのがつまらないです。大山先生は44角とかわすのが常用の手筋ですが(この時代にあったのか)68角に26歩を取られるからやめたのでしょうか(33桂24歩25歩はある)。
65歩77銀23歩、ちょっともったいない感じがします。
塚田先生は角を交換せずに引いてしまいました。このやり取りは1手損でいいのかな。それから銀を出るのですが、
54歩35歩32飛
38飛44角という図は、手損しているせいかうまくいっていません。自然な34歩の取り込みでは銀を取られるのです。こういう時は36飛~37桂とするものなのでしょうが、うまくいく自信はないです。
46歩同歩37銀というのは手筋ではあるのですが、後手から47歩成も気になりますし、
35歩46銀というのも1歩損です。
34銀45歩62角、これで歩切れになったので、1歩損は大きく響きます。
28飛51角38飛62角28飛と千日手模様があってから、大山先生は22飛と打開します。
38飛に42飛で45銀ねらい。48飛には33桂でしょうか。4筋は守り切れないので
塚田先生は35銀同銀同角で決戦を選びます。
32飛に42銀とはつらいです。一応33歩を打つねらいはあるのですが。
大山先生は49銀の割打ちで金を剥がします。
58同金に38歩同飛を入れて
44角同歩48銀、割打ちの2回目です。飛が縦に動くわけにはいかないので
塚田先生は43歩成としましたが35飛。
35同飛58銀不成で敗勢です。先手玉は薄くて修復もできず、
52と は形つくり。大山先生は平凡に69角から追いかけて
銀を剥がして端を突けば詰めろ。
61と に97銀まで。
棒銀に対して振り飛車から角交換を要求するのは形によっては有効なのですが、単なる角交換振り飛車になってしまうと(43歩ではなくて45歩の形なので)つまらない指し方です。
塚田先生の引き角はうまくいきませんでした。引き角棒銀としてみると、あまりうまくいく作戦はありません。矢倉や左美濃と組み合わせるのは互角くらい、千日手模様になりやすいです。いわゆる飯島流引き角は(それより前に平美濃奇襲戦法として出版されているのでこの呼称がおかしいのですが)角の移動に手数をかけているから左美濃として中途半端です。鳥刺しならば玉は薄いけれど工夫できるので有力かと思います。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1962/12/06
手合割:平手
先手:塚田正夫9段
後手:大山名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 2五歩(26)
6 3三角(22)
7 4八銀(39)
8 3二銀(31)
9 6八玉(59)
10 4二飛(82)
11 7八玉(68)
12 6二玉(51)
13 5八金(49)
14 7二玉(62)
15 3六歩(37)
16 8二玉(72)
17 5六歩(57)
18 7二銀(71)
19 9六歩(97)
20 9四歩(93)
21 6八銀(79)
22 5二金(41)
23 3七銀(48)
24 1四歩(13)
25 5七銀(68)
26 4五歩(44)
27 6六銀(57)
28 4三銀(32)
29 7九角(88)
30 6四歩(63)
31 2四歩(25)
32 同 歩(23)
33 同 角(79)
34 2二飛(42)
35 2五歩打
36 6五歩(64)
37 7七銀(66)
38 2三歩打
39 6八角(24)
40 6三金(52)
41 2六銀(37)
42 5四歩(53)
43 3五歩(36)
44 3二飛(22)
45 3八飛(28)
46 4四角(33)
47 4六歩(47)
48 同 歩(45)
49 3七銀(26)
50 3五歩(34)
51 4六銀(37)
52 3四銀(43)
53 4五歩打
54 6二角(44)
55 2八飛(38)
56 5一角(62)
57 3八飛(28)
58 6二角(51)
59 2八飛(38)
60 2二飛(32)
61 3八飛(28)
62 4二飛(22)
63 3五銀(46)
64 同 銀(34)
65 同 角(68)
66 3二飛(42)
67 4四銀打
68 4九銀打
69 3九飛(38)
70 5八銀(49)
71 同 金(69)
72 3八歩打
73 同 飛(39)
74 4四角(62)
75 同 歩(45)
76 4九銀打
77 4三歩成(44)
78 3五飛(32)
79 同 飛(38)
80 5八銀(49)
81 5二と(43)
82 6九角打
83 8八玉(78)
84 7八金打
85 9八玉(88)
86 7七金(78)
87 同 桂(89)
88 9五歩(94)
89 6一と(52)
90 9七銀打
91 投了
まで90手で後手の勝ち
先手番大山先生の手を考えます。
第1問
ここからうまい手順で攻めます。
A 25飛 B 33香 C 21桂成
第2問
後手玉への迫り方は?
A 86桂 B 95桂 C 86香
第3問
持ち駒が豊富なので即詰みがあります。
今日の棋譜20211208
昭和37年12月、升田幸三先生と第1期十段戦第4局です。
大山先生の先手で矢倉です。
升田先生は矢倉ではなくて雁木でしょうか。
大山先生は袖飛車から3筋の歩を交換します。
結局升田先生は陽動中飛車へ。
大山先生は銀を引いて、急戦をねらっています。
升田先生はツノ銀中飛車に収まりました。美濃囲いではなくて木村美濃は堅くないのですが、先手も金銀2枚の囲いなので、今は同等ですから作戦負けということもないはず。
36銀に33金というのは守りの形です。
59金~37桂で駒の働き、つまり玉の堅さや攻撃力(これは未確定ですが)に差が出てきました。でも先手番で45歩同歩同桂32金でもまだ耐えられそうです。それと対抗型では先手の36銀37桂の形が理想的とは言えないということがあります。なのでここでも互角でしょう。
まあ32金と引く方が受けやすいでしょう。45歩の仕掛けに
55歩同歩45歩
45銀44歩36銀で落ち着きました。
升田先生の飛は3筋へ。
35歩を打たせて13角ですか。35角同銀同飛と進めば駒損でも悪くはないか。
54歩を同銀右としか取りにくいので後手玉がかなり薄く見えます。
24歩同角22歩、これは先手よしと思えます。
13桂21歩成同飛15歩
15同歩14歩16歩、これで桂を取られるわけですが、
3歩との交換ですから、駒損でもないでしょう。(大山先生は歩切れを気にしてないことが多いですが。)
後手から17歩成がありましたから、大山先生は25銀~34銀と攻め込みます。
65歩77角73角、これは36歩をねらっているので
25桂19角成13桂不成は仕方のないところでしょう。
11飛43銀不成同金34歩、この図で升田先生はおとなしく32歩と守っておけば互角だったはずです。
29馬35飛を入れて32歩を打ったというのが失敗です。後手の馬の利きがずれてしまいましたし、
25飛には24香しかなく、さらに21桂成と捨てる手がありました。飛を縦に逃げると15香が見えています。
21同飛15飛、これで先手の飛成が防げず、24香も遊んでいますから、先手有利というよりも優勢に近いのです。
47馬12飛成61飛32竜
58歩69金31歩52竜62飛、升田先生は最善を尽くしているのでしょうが、
51竜57桂
同銀同馬68金上、馬を逃げていると33歩成や53歩から攻められます。
68同馬同金61金
41竜66歩同角59歩成でどうか。角桂と金銀の交換ですから駒損ではないです。玉の堅さは上回っていますが、先手の攻撃力が上回ります。寄せ合いとしてみると
先手の95桂は厳しいですし、94銀に86桂の追撃も厳しいです。一方で先手玉への寄り付きが見えません。
66飛74桂
92玉66歩51歩。先手玉は67歩から攻める3手すきくらい。後手玉はまだ粘れそうにも見えますが、
43竜同銀82金、大山先生は駒を渡しているので後手玉が詰むのでしょう。82で清算して
83でも清算して53飛の王手。合駒に74銀を打てばぴったりですか。ここまで。
大山先生がうまく攻めているようにも見えるのですが、歩切れで桂を取るだけではまだまだ難しいです。升田先生が有利とも言えないのですが、29馬はひどかったですね。
陽動のツノ銀中飛車は棋風によっては有力な戦法だと思いますが、あまり升田先生向きではないような。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1962/12/01
手合割:平手
先手:大山名人
後手:升田幸三9段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 7七銀(78)
6 4二銀(31)
7 4八銀(39)
8 5四歩(53)
9 2六歩(27)
10 6二銀(71)
11 3六歩(37)
12 3二金(41)
13 7八金(69)
14 7四歩(73)
15 4六歩(47)
16 4四歩(43)
17 4七銀(48)
18 4三銀(42)
19 3八飛(28)
20 6四歩(63)
21 3五歩(36)
22 同 歩(34)
23 同 飛(38)
24 6三銀(62)
25 6九玉(59)
26 5二飛(82)
27 5六歩(57)
28 6二玉(51)
29 6八銀(77)
30 7二玉(62)
31 7九玉(69)
32 8二玉(72)
33 3八飛(35)
34 7二金(61)
35 3六銀(47)
36 3三金(32)
37 5九金(49)
38 1四歩(13)
39 3七桂(29)
40 3二金(33)
41 4五歩(46)
42 5五歩(54)
43 同 歩(56)
44 4五歩(44)
45 同 銀(36)
46 4四歩打
47 3六銀(45)
48 5一飛(52)
49 1六歩(17)
50 4二金(32)
51 2五歩(26)
52 3一飛(51)
53 3五歩打
54 1三角(22)
55 5四歩(55)
56 同 銀(63)
57 2四歩(25)
58 同 角(13)
59 2二歩打
60 1三桂(21)
61 2一歩成(22)
62 同 飛(31)
63 1五歩(16)
64 同 歩(14)
65 1四歩打
66 1六歩(15)
67 6六角(88)
68 5二金(42)
69 1三歩成(14)
70 同 香(11)
71 2五銀(36)
72 5一角(24)
73 3四銀(25)
74 6五歩(64)
75 7七角(66)
76 7三角(51)
77 2五桂(37)
78 1九角成(73)
79 1三桂(25)
80 1一飛(21)
81 4三銀(34)
82 同 金(52)
83 3四歩(35)
84 2九馬(19)
85 3五飛(38)
86 3二歩打
87 2五飛(35)
88 2四香打
89 2一桂成(13)
90 同 飛(11)
91 1五飛(25)
92 4七馬(29)
93 1二飛成(15)
94 6一飛(21)
95 3二龍(12)
96 5八歩打
97 6九金(59)
98 3一歩打
99 5二龍(32)
100 6二飛(61)
101 5一龍(52)
102 5七桂打
103 同 銀(68)
104 同 馬(47)
105 6八金(69)
106 同 馬(57)
107 同 金(78)
108 6一金打
109 4一龍(51)
110 6六歩(65)
111 同 角(77)
112 5九歩成(58)
113 9五桂打
114 9四銀打
115 8六桂打
116 6六飛(62)
117 7四桂(86)
118 9二玉(82)
119 6六歩(67)
120 5一歩打
121 4三龍(41)
122 同 銀(54)
123 8二金打
124 同 金(72)
125 同 桂成(74)
126 同 玉(92)
127 8三銀打
128 同 銀(94)
129 同 桂成(95)
130 同 玉(82)
131 5三飛打
132 投了
まで131手で先手の勝ち
後手番大山先生の手を考えます。
第1問
大山先生ならばこう受けるでしょう。
A 55歩 B 43金 C 43銀
第2問
桂損で苦しいですから、攻めるしかないです。
A 84歩 B 75歩 C 65歩
第3問
ここで逆転したようです。
A 39角 B 56歩 C 82香
第4問
43飛も好手でしたし、この手も厳しい手でした。
A 95角 B 92銀 C 63同飛
今日の棋譜20211207
昭和37年11月、升田幸三先生と第1期十段戦第3局です。
升田先生の先手で角換わりです。
先手の有力な作戦がない時代だったのですが、後手の大山先生のほうが変化して54歩。「角交換に5筋は突くな」という将棋格言はいつから言われていたのかわかりませんが、それに反しています。
3筋の位を取るのが好きですね。タテの攻め合いが得意ではないからでしょう。
銀2枚で位を守り
右銀を33に持ってきます。
65銀には43金、
升田先生も7筋に位を取ったので、同じような陣形になるのかと思ったのですが、
自陣角を打つのが好きな先生です。
1歩取って、悪くはなさそうです。
金2枚が右に動いたので先手玉は薄くなったのですが、
67角が遊んでいるわけでもなし、持ち歩はどこかで使えそうです。大山先生は5筋の位を取り
36歩に83角、自陣角の打ち合いは先手の1歩得が残りそうですが。
3筋を押さえたところで、26金~35歩同歩35歩の筋で先手が良くなったという将棋を並べましたね。26金とすれば升田先生有利だったでしょう。
37金に45歩、ここも強く戦うならば36歩と合わせて同歩同金35歩45金と反撃する手も見えます。
升田先生は右翼ではおとなしく戦うようです。
得した筋の歩を伸ばして十分だと。後手の歩切れも関係しています。
97玉とは大胆ですね。59金~88飛のねらいかと思いましたが、
まずは4筋を受けて
74歩同歩同角(59金のけん制)に84歩、これで7,8筋の戦いです。
82飛に72歩は怖いです。73桂71歩成65歩とかは大丈夫でしょうか。
72同飛だったので75歩92角95歩
95同歩86玉82飛93歩
93同桂95香、端を攻めて先手有利になりそうです。
歩切れになりましたが、1筋で歩を入手すれば94歩を打てます。
桂を取れるようになり、
でも取ってみると後手から94歩も気になります。それから94同香同香95歩でも悪くはないでしょうが。
74歩同角75銀はちょっと危ない感じがして、
銀を出て93歩を取れたのですが、ちょっと不安です。
後手に香を渡したので、66歩同銀62香というような田楽刺しの筋が付きまといます。
素直に65歩を取ると攻め込まれて、
角取りは逃げられませんから65桂を打って、
成桂を作ってどうか。この75歩も怖い手ですが、
飛を追って75玉と取れば、升田先生は入玉が見えてきました。
角を取られて72歩は嫌な手でしたが63金と返し、
角を取り戻したら先手有利と言いたいのですが、まだややこしいです。後手は6~9筋に歩を打てるし、先手はまだ と金を作っていないという形ですから。
この91歩も嫌な手で、もう少し駒得ならば93歩92歩同歩成くらいでも勝ちなのですが。
82成銀とかわしたら81歩、これも悩ましいですが、どちらかで取るほうが良かったようです。
83成銀に82香を打たれたのが痛いです。それでも飛を使えば、先手の勝ちにも見えるのですが。
83香同玉43飛の王手。73に合駒をすると92銀から追い返されます。
63歩に95角、飛取りで92銀を見られて(73玉とできない)いて、
92歩68角成、これでは敗勢です。
84角63飛73歩71金、この金は取れないし、82銀を防ぐのも難しいです。
93角成に74銀と捨てられて
74同玉72金まで。
大山先生が先手を持ったら楽に勝ちそうですが、升田先生は入玉が得意だったのかどうか。攻め将棋のようで、強い受けも特徴でしたから、若いころならば勝ったのでしょう。この頃は時々長期休場を繰り返していて、体力の不安がありましたから、超手数の戦いはつらかったのでしょう。先手が有利の時が長かったと思うのですが、急に崩れてしまいました。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1962/11/20
手合割:平手
先手:升田幸三9段
後手:大山名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 2六歩(27)
4 8五歩(84)
5 2五歩(26)
6 3二金(41)
7 7七角(88)
8 3四歩(33)
9 8八銀(79)
10 7七角成(22)
11 同 銀(88)
12 2二銀(31)
13 7八金(69)
14 3三銀(22)
15 3八銀(39)
16 6二銀(71)
17 5八金(49)
18 5四歩(53)
19 4六歩(47)
20 3五歩(34)
21 4七銀(38)
22 5三銀(62)
23 6八玉(59)
24 4四銀(53)
25 7九玉(68)
26 1四歩(13)
27 1六歩(17)
28 9四歩(93)
29 9六歩(97)
30 3四銀(33)
31 8八玉(79)
32 3三銀(44)
33 5六銀(47)
34 4四歩(43)
35 6五銀(56)
36 4三金(32)
37 6六歩(67)
38 4二玉(51)
39 7五歩(76)
40 3二玉(42)
41 7六角打
42 5二飛(82)
43 8五角(76)
44 6二金(61)
45 6七角(85)
46 5五歩(54)
47 6八金(78)
48 5三金(62)
49 4七金(58)
50 6四歩(63)
51 7六銀(65)
52 5四金(53)
53 3六歩(37)
54 8三角打
55 5八金(68)
56 3六歩(35)
57 同 金(47)
58 3五歩打
59 3七金(36)
60 4五歩(44)
61 8六歩(87)
62 4六歩(45)
63 同 金(37)
64 4五歩打
65 4七金(46)
66 7二角(83)
67 8五歩(86)
68 6三角(72)
69 9七玉(88)
70 5三金(43)
71 3七金(47)
72 4二飛(52)
73 4七歩打
74 7四歩(73)
75 同 歩(75)
76 同 角(63)
77 8四歩(85)
78 8二飛(42)
79 7二歩打
80 同 飛(82)
81 7五歩打
82 9二角(74)
83 9五歩(96)
84 同 歩(94)
85 8六玉(97)
86 8二飛(72)
87 9三歩打
88 同 桂(81)
89 9五香(99)
90 8四飛(82)
91 8五歩打
92 8三飛(84)
93 1五歩(16)
94 8一角(92)
95 1四歩(15)
96 6三角(81)
97 9四歩打
98 9二歩打
99 9三歩成(94)
100 同 歩(92)
101 7四歩(75)
102 同 角(63)
103 7五銀(76)
104 5二角(74)
105 8四銀(75)
106 8一飛(83)
107 9三香成(95)
108 同 香(91)
109 同 銀(84)
110 6五歩(64)
111 同 歩(66)
112 同 金(54)
113 6六歩打
114 7六歩打
115 同 銀(77)
116 6六金(65)
117 6五桂打
118 5四金(53)
119 7三桂成(65)
120 7五歩打
121 9二銀成(93)
122 4一飛(81)
123 7五玉(86)
124 6七金(66)
125 同 金(58)
126 7二歩打
127 6三金打
128 同 角(52)
129 同 成桂(73)
130 6二歩打
131 7二成桂(63)
132 5六歩(55)
133 8四玉(75)
134 9一歩打
135 8二成銀(92)
136 5七歩成(56)
137 同 金(67)
138 8一歩打
139 8三成銀(82)
140 8二香打
141 6八飛(28)
142 8三香(82)
143 同 玉(84)
144 4三飛(41)
145 6三歩打
146 9五角打
147 9二歩打
148 6八角成(95)
149 8四角打
150 6三飛(43)
151 7三歩打
152 7一金打
153 9三角成(84)
154 7四銀打
155 同 玉(83)
156 7二金(71)
157 投了
まで156手で後手の勝ち
先手番大山先生の手を考えます。
第1問
ここから仕掛けがあるとは。
A 45桂 B 35歩 C 66歩
第2問
これが先手よしになるという読みが必要です。
A 47金 B 48飛 C 65歩
今日の棋譜20211206
昭和37年11月、升田幸三先生と第1期棋聖戦です。
大山先生の先手で角換わりです。珍しい選択ですが、兄弟子相手だといろいろ試している気がします。
早繰り銀や棒銀の含みがありましたが
腰掛銀に進むようです。角換わり腰掛け銀は先手が千日手を打開できないというのがこの頃(昭和の終わりごろまで)の常識でしたが。
升田先生は6筋の位を取ります。
64角を打てば、先手はより打開しにくくなります。でもそれではつまらないから、何か新手を考えていたのかもしれません。
先に玉が安定したので、大山先生が動きます。66歩の突き捨てから
56銀、54銀には66銀65歩55角と進んだのでしょう。初めてこの攻め筋を見たときは驚きましたが、この場合は後手が居玉なので角銀の交換は先手が歓迎です。なので升田先生は67歩成。どれで取るのもありますが、67同金右46角26角と進めばよいと思っていたか。
67同銀に、46角47金では角をいじめられますからとりあえず42玉。
56銀54銀65歩
65同銀同銀同桂66銀。62飛の位置であるとか、86歩同歩同角が王手になるとかの場合ではないので、桂馬を助けられないから後手不利のようです。
86歩同歩87歩65銀
55角77桂86飛89歩。歩切れのほうが痛い場合がありますが、ここでは先手陣に嫌味が少ないので駒得の先手有利です。
66銀に大山先生は56銀打ですか。68銀の受けよりも積極的です。
46角47金、ここで57角成や57銀不成などが成立せず、
13角68玉で受け切った感じです。
44銀に64角が攻防の手で、
81飛73角成35歩
35同歩36歩67歩、この辺りは先手有利が確定しているので、選択肢が多いです。
37歩成同馬45桂、45同銀77銀成同玉45銀もありますが、
73馬57銀成
清算して35角。升田先生の言い分が通ったのですが、銀桂と金の交換マイナス馬です。
46銀62金打、後手玉を固めているのですが、駒損ですから形勢は逆転しません。
74馬46角同玉34歩、一応攻防の手ですが、さらに駒損して後手を引いています。
銀を出て
銀を打ち
2枚の銀で攻めているのですが、攻撃力は小さいです。
24歩同歩同飛に33金というのがわからない手です。22飛成32金で先手を取ろうというのか、でも竜を作られるのもひどいですが。
大山先生は飛を成らずに29飛、手番のほうを選んだというのもわからないです。
でも82角が両取りでした。そういうことでしたか。64角の王手銀取りでも良いところでした。そこで升田先生の64歩というのも意味不明です。64同角成で投了するつもりだったのか?
71角成65歩、これでも先手有利で
玉を逃げられて升田先生は攻めようがありません。
25桂から
金を取られて25桂まで。
64角に66歩同歩同銀65歩55角打という筋は、私は昭和の終わりごろに森内先生の将棋で知ったのですが、ずいぶん前に(水面下で)出現しかけたのですね。形によってはそれだけで終わります。升田先生は玉が囲えていないのと、46角と歩を取る手の効果が小さかったというのが誤算でした。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1962/11/15
手合割:平手
先手:大山名人
後手:升田幸三9段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 2六歩(27)
4 8五歩(84)
5 2五歩(26)
6 3二金(41)
7 7七角(88)
8 3四歩(33)
9 8八銀(79)
10 7七角成(22)
11 同 銀(88)
12 2二銀(31)
13 3八銀(39)
14 6二銀(71)
15 7八金(69)
16 3三銀(22)
17 1六歩(17)
18 7四歩(73)
19 5八金(49)
20 9四歩(93)
21 4六歩(47)
22 6四歩(63)
23 3六歩(37)
24 6三銀(62)
25 9六歩(97)
26 6五歩(64)
27 4七銀(38)
28 7三桂(81)
29 6八玉(59)
30 1四歩(13)
31 3七桂(29)
32 6四角打
33 7九玉(68)
34 5二金(61)
35 6六歩(67)
36 同 歩(65)
37 5六銀(47)
38 6七歩成(66)
39 同 銀(56)
40 4二玉(51)
41 5六銀(67)
42 5四銀(63)
43 6五歩打
44 同 銀(54)
45 同 銀(56)
46 同 桂(73)
47 6六銀(77)
48 8六歩(85)
49 同 歩(87)
50 8七歩打
51 6五銀(66)
52 5五角(64)
53 7七桂(89)
54 8六飛(82)
55 8九歩打
56 6六銀打
57 5六銀打
58 4六角(55)
59 4七金(58)
60 1三角(46)
61 6八玉(79)
62 4四銀(33)
63 6四角打
64 8一飛(86)
65 7三角成(64)
66 3五歩(34)
67 同 歩(36)
68 3六歩打
69 6七歩打
70 3七歩成(36)
71 同 馬(73)
72 4五桂打
73 7三馬(37)
74 5七銀成(66)
75 同 金(47)
76 同 桂成(45)
77 同 玉(68)
78 3五角(13)
79 4六銀打
80 6二金打
81 7四馬(73)
82 4六角(35)
83 同 玉(57)
84 3四歩打
85 4七玉(46)
86 7一飛(81)
87 8五馬(74)
88 3五銀(44)
89 5四歩打
90 同 歩(53)
91 3六歩打
92 4六銀打
93 5八玉(47)
94 3六銀(35)
95 2四歩(25)
96 同 歩(23)
97 同 飛(28)
98 3三金(32)
99 2九飛(24)
100 2七歩打
101 8二角打
102 6四歩打
103 7一角成(82)
104 6五歩(64)
105 6八玉(58)
106 5七銀打
107 7九玉(68)
108 3七銀成(36)
109 2五桂打
110 2八歩成(27)
111 3三桂成(25)
112 同 桂(21)
113 2四桂打
114 投了
まで113手で先手の勝ち
後手番大山先生の手を考えます。
第1問
先攻して後手ペースです。
A 65同桂 B 74銀 C 95歩
第2問
ここではこれしかないですが、少し悪いです。
A 97歩 B 87歩成 C 67金
第3問
馬を取れないので負けのようですが。
A 24銀 B 23歩 C 22歩
第4問
この手で寄せ合い勝ち確定です。
A 78銀不成 B 43角 C 33金打
今日の棋譜20211205
昭和37年11月、灘蓮照先生と共同記念対局です。
灘先生の先手で矢倉です。
大山先生も相矢倉に応じます。
46歩を突く矢倉はまだ人気があるようです。急戦矢倉でなければ、角の活用が遅れるので作戦負けになりやすいですが。
大山先生も64歩を突いたのは先手の矢倉中飛車を警戒したのでしょうか。
先後同型もあり得ましたが、大山先生の袖飛車で離れます。84歩のままなので動きやすいということはあるでしょう。
7筋の歩を切って
74銀ではなくて65歩から先攻します。後手番としては十分でしょう。
65同歩同桂66銀64銀、これで77歩から桂を交換して75歩同歩同銀と攻めるのでしょう。
灘先生は24歩同銀45歩、45同歩には同桂44歩25歩という攻め筋です。
大山先生は端に手を付けましたが、持ち歩が減るので単に77歩だったかという気はします。
97同香77歩79金、相矢倉で金を逃げることは少ないのですが、この場合は取らない方が攻められにくいか。
85歩45歩43金引46角、角でけん制して
55歩94歩は攻めてこいという手です。
95歩同香51角
55銀同銀同角、これは灘先生のほうが指しやすそう。
33角44銀
96銀33銀成同銀、先手の駒得ですが、86歩同歩87銀打の攻めは厳しいです。
24歩同歩23歩同玉63角、これは86歩に96角成と受けられるので先手有利になったか。
62飛74角成97歩
63歩に78銀で1枚はがされて
72飛の馬取り。
65馬と利きがずれたので86歩。これだけならば受けはあります。
77金に67金は厳しい手ですが、
86歩78金同金の図は、飛桂と馬の交換ですから先手の駒得です。
48飛58銀打57歩、これはおかしいかな。58金と打って先手を取ればよかったでしょう。それでも
39金58歩成48金同と、二枚替えでもトータルは金銀と飛桂の交換なのでまだ先手の損ではありません。ここから寄せ合いに入ります。
25歩67銀、先手玉は2手すき。
24歩d法銀33銀は入って24飛、これで24同銀同歩12玉43馬は先手の勝ちです。
単に12玉の時に43馬でどうか。
でも22歩の受けが冷静で、34馬と使えるのですが、
34同銀同飛43角は飛取りの詰めろ。返し技もないようで、ここまで。
戻って
24飛と打たないで61飛とか下段から打てば詰めろでした。後手が持ち駒金を打って受けると67銀を取れるから先手の勝ち筋なのでした。
灘先生が馬を作ったあたりで有利になったのですが、最後の寄せ合いを間違えてしまいました。24飛が見えたら指したくなりますね。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1962/11/13
手合割:平手
先手:灘蓮照8段
後手:大山名人
先手省略名:灘
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 7七銀(78)
6 4二銀(31)
7 2六歩(27)
8 5四歩(53)
9 2五歩(26)
10 3三銀(42)
11 4八銀(39)
12 6二銀(71)
13 5六歩(57)
14 3二金(41)
15 7八金(69)
16 4一玉(51)
17 6九玉(59)
18 3一角(22)
19 4六歩(47)
20 4四歩(43)
21 3六歩(37)
22 5二金(61)
23 4七銀(48)
24 4三金(52)
25 3七桂(29)
26 6四歩(63)
27 6六歩(67)
28 7四歩(73)
29 5八金(49)
30 4二角(31)
31 7九角(88)
32 3一玉(41)
33 6七金(58)
34 9四歩(93)
35 9六歩(97)
36 7二飛(82)
37 1六歩(17)
38 7五歩(74)
39 同 歩(76)
40 同 飛(72)
41 1五歩(16)
42 7二飛(75)
43 7六歩打
44 2二玉(31)
45 6八角(79)
46 6三銀(62)
47 7九玉(69)
48 7三桂(81)
49 8八玉(79)
50 6五歩(64)
51 同 歩(66)
52 同 桂(73)
53 6六銀(77)
54 6四銀(63)
55 2四歩(25)
56 同 銀(33)
57 4五歩(46)
58 9五歩(94)
59 4四歩(45)
60 同 金(43)
61 9五歩(96)
62 9七歩打
63 同 香(99)
64 7七歩打
65 7九金(78)
66 8五歩(84)
67 4五歩打
68 4三金(44)
69 4六角(68)
70 5五歩(54)
71 9四歩(95)
72 9五歩打
73 同 香(97)
74 5一角(42)
75 5五銀(66)
76 同 銀(64)
77 同 角(46)
78 3三角(51)
79 4四銀打
80 9六銀打
81 3三銀成(44)
82 同 銀(24)
83 2四歩打
84 同 歩(23)
85 2三歩打
86 同 玉(22)
87 6三角打
88 6二飛(72)
89 7四角成(63)
90 9七歩打
91 6三歩打
92 9八歩成(97)
93 同 玉(88)
94 7八銀打
95 同 金(79)
96 同 歩成(77)
97 同 飛(28)
98 7二飛(62)
99 6五馬(74)
100 8六歩(85)
101 7七金(67)
102 6七金打
103 8六歩(87)
104 7八金(67)
105 同 金(77)
106 4八飛打
107 5八銀打
108 5七歩打
109 3九金打
110 5八歩成(57)
111 4八金(39)
112 同 と(58)
113 2五歩打
114 6七銀打
115 2四歩(25)
116 同 銀(33)
117 2五歩打
118 3三銀(24)
119 2四飛打
120 1二玉(23)
121 4三馬(65)
122 2二歩打
123 3四馬(43)
124 同 銀(33)
125 同 飛(24)
126 4三角打
127 投了
まで126手で後手の勝ち