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ロシア映画シリーズも、回を重ねて、40回を超えました。ロシア映画だけで、40本以上の本数を見ることができるというのは、これはこれですごいことではないかと。いろいろと勉強にもなりました。国家の体制や歴史的背景、政治の中枢部にいる人間の首がすげ変わると、映画のタッチが全く変わるというのも特異なこと。
また世界で一番でかい国です。かつて、周りにいっぱいの衛星国を抱え、ソ連と言ってましたが、画一とは完全に対極をなし、いろいろな、本当にいろいろな民族がいて、それがまたまた独特な世界を紡ぎだしているという。こんな国はないです。
さて、その中でも一層異彩を放つパラジャーノフ。以前に、特集はしてましたが、当然横目でスルー。初パラジャーノフとなりました。この世界に果たしてついていけるものかと・・・。
お話は、至極単純。カルパチア山地に住む小民族の世界。昔からものすごく仲が悪い二つの家があり、些細な衝突から、相手を殺してしまう。しかし、両家の子供は、そんな対立とは関係なく、小さいころから仲良しで、大人になって、愛し合うようになると。完全に「ロミオとジュリエット」です。
男性はイワンコ、そこ恋人がマリチカ。いくら愛し合っていても、二人が結ばれるのは至難の業。駆け落ちしようにもお金がない。そこでイワンコは村を出て、出稼ぎに。一人さびしくイワンコを待つマリチカは、ある日、羊を追って川に落ちて死んでしまうと・・・。
悲嘆にくれるイワンコ。生きる希望も何もない彼は、ほとんど世捨て人みたいにして生きていくのだが、あるとき、美しい女性のパラグナに出会い、生きる光が見えてくる。結婚した二人。でも、イワンコには、マリチカの影が・・・・・。
ということで、お話はとっても分かりやすい、一般的なものでありました。ただその表し方が独特というか、唐突というか、不思議ちゃんとでも言いましょうか、とにかく異形な世界。好きか嫌いか・・・といわれると、なんとも答えに窮するのですが、とにかく特異。話の展開はとんとんと進み、いきなりの場面展開の激しさは、昔はよくあることなので、大丈夫。何とも言えない不思議ちゃんを、受け入れればその世界に浸るのが一番というもの。
さて、いつものように先生のお話。なんと先生は、パラジャーノフの出自であるアルメニアから帰ってきたばかりだということで、ちょっとテンション高め。かなり好きそうだ。監督はグルジアで生まれたアルメニア人で、ウクライナを題材に映画を作り、ロシアに囚われたというめちゃくちゃな人である。映画の題材になったのは、ウクライナ地方に伝わる伝承で、隣り合うチェコスロバキアの影響をかなり受けていて、印象はエスニックな空気が満ちている。
この映画が作られたのは64年。スターリン後だ。60年代の映画事情は、ヨーロッパの単一的なものよりも、ソ連の多民族国家がいかに優れているか!というブームが起きて、その追い風に乗って作られたものだという。なるほど。
映画を見てきて、ずいぶんとロシア、ソ連に対する印象が変わったもんだ。より深まったなどと、おこがましいことは言わないが、とにかくいろいろあるのがロシア映画。その一端を見たような気がした。
「火の馬」
原作 ミハイル・コチュビンスキー
脚本 セルゲイ・パラジャーノフ イワン・チェンディ
監督 セルゲイ・パラジャーノフ
出演 イワン・ミコライチューク ラリーサ・力ードチニコワ タチヤーナ・ベスタエワ
また世界で一番でかい国です。かつて、周りにいっぱいの衛星国を抱え、ソ連と言ってましたが、画一とは完全に対極をなし、いろいろな、本当にいろいろな民族がいて、それがまたまた独特な世界を紡ぎだしているという。こんな国はないです。
さて、その中でも一層異彩を放つパラジャーノフ。以前に、特集はしてましたが、当然横目でスルー。初パラジャーノフとなりました。この世界に果たしてついていけるものかと・・・。
お話は、至極単純。カルパチア山地に住む小民族の世界。昔からものすごく仲が悪い二つの家があり、些細な衝突から、相手を殺してしまう。しかし、両家の子供は、そんな対立とは関係なく、小さいころから仲良しで、大人になって、愛し合うようになると。完全に「ロミオとジュリエット」です。
男性はイワンコ、そこ恋人がマリチカ。いくら愛し合っていても、二人が結ばれるのは至難の業。駆け落ちしようにもお金がない。そこでイワンコは村を出て、出稼ぎに。一人さびしくイワンコを待つマリチカは、ある日、羊を追って川に落ちて死んでしまうと・・・。
悲嘆にくれるイワンコ。生きる希望も何もない彼は、ほとんど世捨て人みたいにして生きていくのだが、あるとき、美しい女性のパラグナに出会い、生きる光が見えてくる。結婚した二人。でも、イワンコには、マリチカの影が・・・・・。
ということで、お話はとっても分かりやすい、一般的なものでありました。ただその表し方が独特というか、唐突というか、不思議ちゃんとでも言いましょうか、とにかく異形な世界。好きか嫌いか・・・といわれると、なんとも答えに窮するのですが、とにかく特異。話の展開はとんとんと進み、いきなりの場面展開の激しさは、昔はよくあることなので、大丈夫。何とも言えない不思議ちゃんを、受け入れればその世界に浸るのが一番というもの。
さて、いつものように先生のお話。なんと先生は、パラジャーノフの出自であるアルメニアから帰ってきたばかりだということで、ちょっとテンション高め。かなり好きそうだ。監督はグルジアで生まれたアルメニア人で、ウクライナを題材に映画を作り、ロシアに囚われたというめちゃくちゃな人である。映画の題材になったのは、ウクライナ地方に伝わる伝承で、隣り合うチェコスロバキアの影響をかなり受けていて、印象はエスニックな空気が満ちている。
この映画が作られたのは64年。スターリン後だ。60年代の映画事情は、ヨーロッパの単一的なものよりも、ソ連の多民族国家がいかに優れているか!というブームが起きて、その追い風に乗って作られたものだという。なるほど。
映画を見てきて、ずいぶんとロシア、ソ連に対する印象が変わったもんだ。より深まったなどと、おこがましいことは言わないが、とにかくいろいろあるのがロシア映画。その一端を見たような気がした。
「火の馬」
原作 ミハイル・コチュビンスキー
脚本 セルゲイ・パラジャーノフ イワン・チェンディ
監督 セルゲイ・パラジャーノフ
出演 イワン・ミコライチューク ラリーサ・力ードチニコワ タチヤーナ・ベスタエワ
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