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ボーン・レガシー

2012年09月29日 | は行 外国映画
水の中に漂う男の姿・・・。もしや!!と思わせたが、それは新たな計画の実験段階。アラスカの雪山の中で行軍中のアーロン。いや、#6。どうやら、薬によって肉体と精神を極限までフルに活動させ、不可能と思えるようなことを成し遂げる訓練をしているらしい。連絡員のところに行って、薬を調達しようと、山の中の小屋までやってきたアーロンは、そこで想定外の攻撃を受ける。

どうやら自分達は捨て駒となったらしい。最強の暗殺者となるべく訓練中だったが、CIAの最大の失敗、ジェイソン・ボーンの存在が明るみになっていた。国家が暗殺者を育てていたなど、暴露されては困る。まだくすぶってるうちに消さなければならない。

薬を開発し、検査を推し進めていた研究所の所員たちも消さなければならない。#のついた彼らはもう要らない。次々と消されて行く仲間たち。いや、仲間がいるのかもわからない。自分達(誰?!)の汚点を隠し、その証拠を隠滅するためには、手段は問わない。

アーロンは逃げ続けていた。執拗な彼らの追跡を逃れ、切れてしまった薬を求め、生き残った研究所の博士とともに。

と言うことで、国家の最高機密・・・と言う割には、それほどでも~と思ったのが、率直な印象。ドーピングで最強人間を作るなんてのは、ありだろうと思った。だとすると、アーロンの強さも納得で、ジェイソンの素でち密な判断力と、的確な防御・攻撃、絶対に相手を仕留める粘っこさがより際立つというもの。いや、ジェイソンも薬?そこは違うはず。

それは話に対する不満なので、脇に置いて、ジェレミーのアクションはさすが。何と言っても壁をひょいひょいと登り、そして壁をぐわああああっと降りて行くところは圧巻。そしてさすがのバイクテクニック。バイクのアクションは、どきどきはらはら。そう、これは純粋にジェレミーのアクションを楽しむ映画なんだなあと思って見るのが、正しい見方。

あの最強の敵になったのは「プレデターズ」のあのハンゾーさんですよね。いやーー、「出たーーーーー!」とテンションあがったんですが、動きがちょっともたついてたな。刀持ってるやくざさんは似合ってたけど、アクションにキレが必要な俊敏な感じとは、ちょっと違ってたなあ。

何と言っても違和感たっぷりだったのはレイチェル・ワイズ博士。あの走りっぷりは、どう見ても研究オタクの博士には見えませんでした。

結局、ノートンのいる機関って??それは謎でいいのでしょうか?表現されてましたかね?最初の方の翻訳の字幕が、妙にややこしくて、分かりづらくなってた。大御所さまの字幕に一抹の不安を抱いたのですが、そこの不安は当たったような。。。

ボーンの見事さは、3本とも2時間超えてない。でも中身がぎゅーっと詰まってて、タイトだけど、見る方にも隙を与えないぞ!って感じの潔さが好きだった。最近の風潮で、長けりゃいいってもんではないような気がする。ジェレミーのアクションにはキレがあったけど、映画全体にキレが足りなかったような。

最初にマットがアクション??と言う意外性があって、それがまた見事にぴったりマッチだったのだが、そういう意外性はない。最近のジェレミーさんは、もろにアクションですもんね。シリーズ食いのジェレミー。次は何に??といいつつ、彼も既に40超えてるんですね。そうは使えないでしょ。

◎◎○●

「ボーン・レガシー」

監督 トニー・ギルロイ
出演 ジェレミー・レナー エドワード・ノートン レイチェル・ワイズ ジョーン・アレン


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14 コメント

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Unknown (魚虎555)
2012-09-30 12:29:35
コレ、マットディモンが映画化の権利を持っているということから続作を作れずに、、、ということ、続作の話が出た数年前にとどこかで読んだような気がします。あくまでネット記事ですからがせねたかもしれませんが。
さて、本作ですがおっしゃるように評価が難しいですね。わたしは夜中に見ました。小さな試写室で環境はとってもよく、気持ちよく観られたのですが、寝てしまいました。環境のせいなのか、映画と時間帯のせいなのか不明ですが、ひとついえるのは、「この映画ちょっともったいない」。
これまでのボーンシリーズ(グリーングラスですね)が好きなら、1.夜に見に行かないこと、2.気持ちのいい座席が評判の映画館を避けること。
それから、アクションシーンも逃走シーンも概視感が強くて、この作品の価値が浮かび上がってこなかった気がします。もう少し質をこめた作品にできたのでは(これだけの熟練俳優も出ているわけなので)、と、夜道を歩きながらそのように思いました。


ジェレミーさん、頑張ってたけど (マリー)
2012-09-30 23:24:42
こんばんは~~♪
私はやっぱり、マットがいいな。本当にマットはボーン以外はそんなにカッコよく見えないのに~あのボーンマジックは凄い!!
ジェレミーさんは、最近こういう役が多すぎて・・・sakuraiさんがおっしゃるようにつまんない。意外性ないもの~。
後、めっちゃ強い!に見えないのがネック・・・(キュートすぎ)

ストーリーもなんかちょっとこれだけ?みたいなカンジがして。今、TVでスプレマシーやってたからつい観ちゃったけど、ジェイソン・ボーンは自分の過去を探りながら、ちゃんと他のこともこなしちゃう。
真実を伝えにロシアまで行くんだよ~~~。凄い。
って、久々に観てやっぱ前ボーンシリーズが好きと思った次第です。

Unknown (オリーブリー)
2012-10-01 12:38:19
「ボーン」が先行するのは然りなのに、それをいつの間にか忘れさせるようなアーロンの魅力を見せれなかったのがマズかったですね。
Unknown (魚虎555)
2012-10-01 21:13:46
ボーンレガシー2、に期待してます。伏線を回収し、アーロンならではの魅力をみせてくれますように。ということで、続編に期待してます。
>魚虎555さま (sakurai)
2012-10-08 11:36:35
ボーンシリーズに無理に掛けようとしたことがちょっと裏目に出たかなあと感じました。
あのボーンのサクサク感がない。
そこが眠気を誘う原因ではないかと思います。
見る方に隙を与えず、怒涛の突っ走り感がなかったです。
ボーン・シリーズも原作に忠実ってわけではないようですが、一応本も3部で終わり。
無理やり続編ってのは、明らかに二匹目のドジョウ作戦で、ボーンって冠は違うかなあと言うのが、率直な感想です。
普通のアクションものに比べたら、高水準なんですけどね。
>マリーさま (sakurai)
2012-10-08 11:41:05
そうなの、そうなの。
マットが最初にこの役!って言ったとき、真面目に合わない、「えーーー?」と思って見に行って、意外にいいじゃん!みたいな意外感が良かったんですよね。
知性派で低迷してたマットの起死回生みたいな。
ジェレミーさんは、いかにもって感じがプンプンです。
映画の世界も、ボーン以前と、ボーン後では、アクションの定義が変わったとか言われてるそうですが、アクションは確かに凄かった。
あとは、その裏にある人間性をいかに表現するか・・ですかね。
そう考えると、ボーンってのは、傑作だと思う。つくづく。
>オリーブリーさま (sakurai)
2012-10-08 11:47:49
やっぱ薬ってのが、引っかかったなあ。
長い割には、あんまり中身がぎゅーっと詰まってる感じがしなかったです。
アクションは確かに良かったけどね。
似て非なるもの…… (hori109)
2012-10-08 20:41:04
……だということは重々承知していたんですが、
でもやっぱり期待しちゃいますよね。
監督がトニー・ギルロイなんだし。
主人公にどうしても感情移入できないあたりが
ちょっとしんどかったかも。
レイチェル・ワイズという“出来合い”の美女を起用した
のもちょっとなあ。
おもえば前三作はその意味でもすごかった。
楽しめました (mariyon)
2012-10-10 10:39:25
相変わらずの原作イメージを引きずっているもんで
こちらは、そういうのがなくて楽しんでみました。
ただのアクション逃亡劇に、ボーンシリーズの小ネタをはさみつつ・・・みたいな。。。
でも、シリーズのファンには、辛口評価みたいですね。

個人的には、レナーさんより、もっ、ノートン!!!
あの人はなんでこんなに悪人顔が似合うんでしょう???
もう、最高でした。絶対主役食ってた(笑)
>mariyonさま (sakurai)
2012-10-12 14:44:29
好きな原作ってなったら、やっぱそうなるよねえ。
近いところで「天地明察」!
レベルが違うか・・。

あの予告から想像するだに、どんな陰謀が!!!!と思いましたよ。
国家の最高の機密がどうなるんだ??と思ったら薬かよって、がっくり感、半端なかったです。
まあ、グリーングラスじゃない時点で、ハードル下げないとでした。

ノートン、悪人です。
なにをどうやっても悪人ですね。
「真実の行方」がいつまでも目に焼き付いてます。

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