きっと、うまくいく

なんでしょねえ、インド映画の魅力というもんは？！
とにかく見ている人への最大限のサービスが、全編にちりばめられてます。監督の自己マン（それはそれでいいのですが）とか、難解な頭抱えたくなるみたいな（それもそれで好き！）とか、悲劇的な終わり（これも大好き！）とか、そういうものはない！最後に絶対にスカッと終わって、にこっとして、気持ちよく映画館を後にできる・・・。そんな魅力ではないかと思います。

ということで、噂の「きっと、うまくいく」！！！念願の上映です。ずっとインド映画は上映してくれてきた当地の映画館ですから、信じてました！！やった。ちょっと長い上映時間でしたが、そんなの一切に気にせずに、楽しみました。うーん、ちいと可哀そうな登場人物もいましたが、やられキャラもちゃんと配して、明確にキャラを描くのもインド流ということで、良しとしましょう。

今や、日の出の勢いのインド！絶対に出世してもらわないと！！！！ということで、男の子なら将来はエンジニア、女の子なら医者というのが、親の必死な願いのよう。あれだけの人口ですから、皆が皆、成功できるはずもなく、勉強したくともできないもの、なりたくもないのに無理無理！とか、親の過剰な期待とか、子供にとっちゃ、悲喜こもごも。

それでも、超エリート大学に入学したわけですから、自信を持って学びたいとこですが、なかなかの珍大学生活を送る、３人の凸凹トリオの物語です。３人のうち、２人はちょいと落ちこぼれ気味。で、話は今の２人がかつての仲間だったもう１人を探しながら、昔のことを振り返っていくものであります。

工学の大学生らしい製作や実験や発明が面白いです。理系ってのに、やっぱ憧れますです。ルームメイトとなった３人は、お互い力を合わせて試験を乗り越えたり、女性にアタックしたり、嫌味な学生をやり込めたりと、それぞれが個性的で、くっきりはっきりわかる作り方。もう顔にどういう人か描いてある。

最大の難関は学長で、優秀な学生に超貴重な宇宙船の中で使えるボールペンを進呈する！！と言いながら、学生を育てているようにはちょいと見えない。若干いこじなところがあって、自由奔放な発想をするランチョー（３人のうち一番優秀な奴）みたいなのが、実は苦手。てか、嫉妬しているようにも見えます。

とにかく、艱難辛苦の学生生活を乗り越え、それぞれの未来に希望を託し・・・・・１０年後。ランチョーはいない。。。。あいつはいったいどこにいるんだ？と、２人＋嫌味な奴で、ランチョーを探し出そう、というもの。そして、彼を追っていくうちに、ランチョーの真実の姿を見出していくのでした。

つうことで、よーくできてる。いろいろとちりばめられた布石をちゃんと回収して、きっちりおさめるうまさ。若干冗長かもしれませんが、それも丁寧に作って、観客の満足してもらおうという作り手の気持ちがこもったもん！！と感じました。

ググッと来るところに、大いに笑うとこに、ほろっとさせられ、ガッツポーズで締めくくる。いやーー、これぞ映画の醍醐味でヤンす。いつもながら、こういう映画は、インドの方々と一緒に、大いに笑い、大いに泣き、大いに快哉をあげて、ぐわーーーっと盛り上がって見たいもんです。あたしは大好き。

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「きっと、うまくいく」

監督　ラージクマール・ヒラニ
出演　アーミル・カーン　カリーナ・カブール　R．マーダヴァン　シャルマン・ジョーシー