迷宮映画館

開店休業状態になっており、誠にすいません。

オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライブ

2014年02月13日 | あ行 外国映画
隠れて生きたい。。隠れて生きねばならない。。。。いや、生きねば、という言葉正しいのか不明。それは吸血鬼だから。

アダムが隠れ住んでいるのはアメリカのデトロイト。かつての大都市は、いまや廃墟。吸血鬼さんが住むのにちょうどいい・・・ってのが、えらい皮肉だわ。人のいいイアンがいろいろと調達してくれてる。なんせアダムは、アンダー・グラウンド・ミュージックのカリスマ・ミュージシャン。もちろん、正体は不明のまま。





アダムの恋人、イヴはタンジールで優雅に暮らしている。彼女に大事な血液を調達してくれてるのは、昔からのなじみのマーロウ。実はシェークスピアじゃないかと言われてきた人物。今や、血液を調達するのも、至難の業。なんとも生きにくい世の中だ。

アダムのいるデトロイトにやってきたイヴ。なんとも美しいカップルだ。まじにこの世のものとは思えないほどの美しさ・・・。この二人、20歳以上離れているのですが、ここはティルダの浮世離れした美しさ。。。このショットだけで、ご飯3杯イケます。





二人の完成された愛の形にカタストロフィが入る。イヴの妹・エヴァの登場。自由奔放、飲みたいものを飲む!よくもまあ、今までバレなかったもんだと!ばれたら、即襲ってたのね。いやいや、吸血鬼と言うのは、ものすごい自制心が必要な生き物であることがよーく分かる。ミアちゃんが、またうまい!でもって、この人たち、どう見てもこの世の人じゃない!と感じていたのだが、本当に吸血鬼のたぐいだったりして・・。

エヴァに手を焼き、デトロイトにもいられなくなった二人は、息も絶え絶えにタンジールに帰るのだが、またまたショックなことが待ち受けていた。絶望。。。。。この広い世界で、吸血鬼二人、、、、生きても行けない世の中。いやはや、世知辛いなあ・・・・。でも、二人がいればいい~?のかな。

と言うことで、完全なるジャームッシュ版、吸血鬼の世界。これは配役の時点で完全勝利。もう、この人たちが嬉々として(?)、顔色悪くバンパイヤになってるのが、あまりにもはまってて、陶酔感すら覚えます。ちょこちょこ、アイロニーとインテリジェンスを散らして、思いっきりの音楽をちりばめ、よだれもんの世界を作り上げたことに万歳です。

いやーーいい。トム君まつり開催中。




最近のジャームッシュ、とみにいい。

トム・ヒドルストン、最初はファスベンダーが配役されていたそうだが、こっちで絶対に成功。

◎◎◎◎●

「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライブ」

監督 ジム・ジャームッシュ
出演 トム・ヒドルストン ティルダ・スウィントン ミア・ワシコウスカ ジョン・ハート アントン・イェルチン


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
美味しすぎました。 (slver )
2014-02-16 12:08:24
こんにちは。
ねすみ被害は大変でしたね。
この映画でご機嫌を直されたことと存じます。
ヴァンパイアものが好きというだけで観たのですが、これは美味しすぎました。キャストがもう最高です!
トムを確認するため、戦火の馬とミッド・ナイト・イン・パリをもう一度観たいと思ってしまいました。あの時はこの美しさに気づいていませんでしたので。
>slverさま (sakurai)
2014-02-18 19:22:48
お見舞いのお言葉、ありがとうございます。
まったくもって、やられました。
めったにないことですが、寒い折、いろいろお気を付けください。
そんながっくりを、きっちりと払しょくしてもらいました。
ほんと、美味しかったです。

「戦火の馬」の時は、将校かなんかの役で、これまたシュッとして素敵だったわ。
「M・N・I・P」は、フィッツジェラルドでしたっけか。
本人は知りませんが、らしく見えるのが不思議。
現代もので見たことないので、一度、普通の役でも見てみたい。

コメントを投稿