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第408回 TV語学番組の今ー英語弁講座31

2021-02-12 | エッセイ

 若い頃、リスニング力を付けたいと「テレビ英会話中級」という番組を見始めました。週1回の20分番組で、月毎のテーマに沿った専門家との対談やインタビューが中心です。字幕はなく、冒頭と終わりに講師から簡単な解説が付くだけです。

 ナマの英語に触れる貴重な機会でしたから意気込んで見ました。でも、最初のうちは、本当にチンプンカンプンで、ところどころ単語が拾える程度。録画したビデオを何度も繰り返し見たものです。2年間ほど続けて、少しは力がついたかなあと実感できました。当時は、週1が程よいペースで、映像の魅力もあり、もっぱらこの番組に頼っていましたね。

 リタイヤ生活に入ったのを機に、あくまで趣味として英語の勉強を再開し、スペイン語を新たに始めました。以前(第378回 脱三日坊主のツール(ネットで、前週分の語学放送を、自由に聴けるアプリです。文末にリンクを貼っています))にも書きましたように、選んだツールはラジオです。比較的時間が自由になる中、レベル、内容にバラエティがあり、オーソドックスな作りのものが多かったですから。「脱三日坊主のツール」の登場も有り難かったです。

 さて、あまり関心が向いてなかったテレビの方はどうなっているのかな、と調べてみて、その様変わりぶりに驚きました。

 まずは、なんといっても人気(のはず)の英語です。NHKのホームページで、英語の語学ページとして紹介されているのは、次の8番組(データは、2020年度下期(10月ー3月))です。

 ・もっと伝わる!即レス英会話(週5回 各10分)
 ・エイゴビート2(週1回 10分)
 ・ボキャブライダー(週2回 各5分)
 ・知りたガールと学ボーイ(週1回 15分)
 ・基礎英語0(ゼロ)(週2回 各10分)
 ・リトル・チャロ(週1回 10分)
 ・世界にいいね!つぶやき英語(週1回 25分)

 後ほどご紹介するNHKのアプリで、いくつか内容をチェックしたんですが、タイトルからも想像がつく通りの軽いノリ、バラエティ感覚の作りです。放映時間の合計も、2時間20分(再放送を除く)ですので、「じっくり、みっちり勉強したい」派には、物足りないかも知れません。「即レス英会話」の一画面です。内容は画面からご想像ください。

 昔、「教育」テレビと言っていた頃は、もっと「まともな」語学番組が、もっと「たくさん」あったと記憶しています。「Eテレ」と可愛げな名前になったのはいいのですが、視聴率とやらを気にしてでしょうか、ウケ狙いの番組作りが先行して、「教育」を置き忘れているように感じます。

 さて、英語以外の言語ですが、フランス、ドイツ、スペイン、イタリア、ロシア、ハングル、中国、アラビアと、一応8つの言語がラインナップされています。放送は週1回、各25分ですが、放送時間は深夜0時からとか、早朝6時からとかいうのばかりです。随分片隅に追いやられ、冷遇されています。

 もちろん録画という手もあるのですが、ネットの世界に慣れてしまうと、予約録画して、テレビの前で再生して見る、という一連の手続きが面倒に感じます(テレビ離れが進んでいる私の場合は特に)。

 そこでちょっと便利なツールのご紹介です、「NHKプラス」というスマホ用のアプリです。NHKの「総合」と「教育」の番組がリアルタイムで視聴でき、アカウントを登録すれば、1週間まで遡って、ほぼすべての番組を視聴出来ます。
 androidとiPhoneに対応(iPadにもダウンロードはできますが、リアルタイム視聴の機能しかありません(2020年12月現在))。見逃し番組の検索画面(iPhone版)です。

 ラジオ中心で続けてきた私のスペイン語ですが、このアプリで、「旅するためのスペイン語」の視聴を始めました。ノリの軽さは英語とそう変わりませんが、週に一度、手のあいた時間にサクっと利用できるのが気に入っています。

 便利なツールも登場していることですし、テレビとラジオをうまく使い分けて、ちょっぴり知的な趣味として外国語に親しんでみてはいかがでしょうか。この情報がお役に立つことを願っています。

 冒頭の方でご紹介した記事(第378回 脱三日坊主のツール)へのリンクは<こちら>です。

 それでは次回をお楽しみに。