昨日10月11日13時にスタートした日本山岳耐久レース(通称ハセツネ)、
本日未明、目標の「夜明けまでのゴール」、なんとか達成しました。
奥多摩で開催されるこのトレイルランレース、本格的に山をする人は一度は出た方がいいかもしれません。いろいろな意味でこの経験は役に立つと思います。
記録は決して自慢出来るタイムではありませんが、以下のとおりです。
第一関門(22.7km地点); 3時間47分02秒(PM04:47:02)
第二関門(42.1km地点); 7時間53分00秒(PM08:53:00)
第三関門(58.0km地点);11時間57分09秒(AM00:57:09)
ゴール (71.5km地点);14時間04分50秒(AM03:04:50)
男子総合465位(男女492位)/約2000人中
今回は制限時間に余裕があったため、写真撮りながら走りました。ハセツネってこんな大会でした。
ハセツネは、13時にスタートします。とっても良い天気でレース日和でした。
左の写真は友人とスタートのゲートで記念撮影。右はこの大会のスポンサー群。スポンサーが多いのもこの大会の特徴でしょうか。
左の写真はエントリー受付会場の様子。右は、男子更衣室の中学校の体育館。とっても混雑していました。
いよいよ、スタートです。2000人のトレイルランナーが、ザックを背負って興奮してスタートする光景は、はっきり言って異様です。ちなみに、トレイルランナーのウエアはマラソンと違って橙色を好む人が多いようですね。
スタート後、最初の本格的な登り。このあたりは皆さん、まだ余裕です。
どんどん山の中に入っていきます。だんだん夕方が近づき薄暗くなってきます。
もうすっかり夕闇になりました。みんなライトをつけて、必死で登ります。
わたしは、頭と腰、そして手にと3灯のライトで完璧でした。特に下りのハンドライトの威力は抜群でした。
左の写真のようにトレイルラン用のザックは、反射板がついているようで、ライトをあてると光ります。これが後ろから追従するときの目印になります。右の写真は、西原峠を通過した直後です(18:39)。
コース中の最高峰「三頭山(1527m)」に到着したところです(19:41)。ここまで、スタートから1327m登ってきたことになります。まだ、私は、記念撮影をしてもらったりして余裕があります(右の写真)。問題はこの後、急な下りで大腿四頭筋と膝が悲鳴をあげだしました。
第二関門の「月夜見山」周遊道路の駐車場です(20:53)。左の写真は、コース途中で唯一水1.5L補給してくれるエイドステーションに並ぶ選手です。右は、座り込んで休憩する選手。わたしも雰囲気にのまれて大休止してしまい、寒さですっかり体が冷えてしまいました。
「大岳山(1266m)」は、コース中最後の大きな登りのあるピークです(0:03)。ここまで来たら、ハセツネも大手です。右の写真のようにぐったり座り込む選手も多いです。でも、ハセツネは夜中の寒い山中のいろいろなところに、スタッフや応援者がいて「ナイスラン!」などと声をかけてくれます。これがないと、なかなか走れませんよね。多くの選手がお礼を言ってその前を走り抜けます。
大岳山から下ってくると事実上最後のピーク「日の出山(902m)」に出ます(1:30)。ここからは多少の登りはありますが、右の写真にある街の夜景に向かって水平距離約10km、高低差約700mをひたすら最後の力を振り絞って走ります。この時点でわたしの膝は完全に悲鳴をあげ、走って下りたくてもなかなか走れず、何人にも抜かれながらゆっくり下りました。
感動のゴールです。ここは24時間体制。夜中にヘッドライトを着けてゴールするのは、まるで車のラリーのゴール風景でも見ているようです。
制限時間24時間のこのレースは夜が明けて、朝になっても続々ゴールしてきます。左の写真は、トレイルランレースでは有名なコスチューム姿の女性。右は、女性3人が仲良くゴール。女性がゴールすると盛り上がります。
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ゴールの動画です。
今回、わたしは初めて本格的なトレイルランレースに参加しました。そこではっきりわかったのが、トレイルランは下りが決め手であること。登りでいくら差をつけても下りであっという間に抜かされます。ちなみに昨年参加した富士登山競争は下りがなくひたすら登りでした。
さすがハセツネに参加する人は、下りは、カモシカのように飛び跳ねてあっという間に高度を下げていきます。山の経験者として下りには自信があったのですが、彼らにはとてもかないませんでした。
追従しようとして大腿四頭筋と膝が悲鳴をあげ、ひっくり返って怪我するのが恐かったので結局下りで200人くらい抜かれたのではないでしょうか。ヘッドライトでまくられっぱなしでした。
いっしょに参加した友人は、今回、サブ11という驚異的なタイムを出したのですが、彼はわざわざ下りの練習をしに、何度も三頭山に来ているそうです。
現在、わたしは、下りで酷使した大腿四頭筋の筋肉痛で階段を下りることもままならない状態です。こんな状態、初めて参加したマラソン以来です。
それにしても、奥多摩はトレイルランするにはとっても走りやすい登山道が何カ所もありました。レースでなかったら、急な下りはゆっくり下りて、緩やかな平坦な登山道は山の空気を吸いながら思いっきり走れそうですよ。