2019年4月28日の夕食は、午後6時半から本館2階にある百合の間を貸し切って提供された。客室1室分のスペースに、二席の椅子と白いテーブルクロスをかけたテーブル、そして仲居さんを呼び出すための館内電話があった。テーブルの上には、特選会席「本膳」のお品書き、先付け及び、割った竹筒の上に河豚、生け黒鮑、昆布の三種が置いてあった。平田さんと言う若い仲居さんが給仕してくれた。
お品書きを見たらば、伊勢海老料理が三回も出てくる。これは多すぎると指摘してあげた。次いで、「天草の魚介類は鮮度がいいので、その素材の良さを生かした調理法に徹した方がいい。イタリア料理のように、炭火焼した魚介を塩だけで食べさせるとか、フレンチならば、天草産真鯛をシンプルにポアレにするとかした方がいい。素材を下手にこねくり回した調理法は天草にはそぐわない。それに天草の今の次期の旬の魚介は車エビだが、それがない。焼き物料理がないので明日はそれをメニューに含めた方がいい。更に、今日の煮付け料理はアラだったが、当方の好みは金目鯛の煮付けである」と、これだけの蘊蓄を垂れて、料理長に伝えるようにとお願いしておいた。お料理の品数は多いし、お料理のレベルは一般の観光客ならば「素晴らしい」と褒めたたえる高さだが、グランドハイアット東京の旬房の料理レベルを標準としている筆者に取っては十分満足出来るレベルではなかった。だが、改善の余地はあったし、料理人に十分にその技量がある事を伺わせるお料理の数々だった。
この空間を独り占め
お飲み物のメニュー
最初のテーブルセッテイング
お品書き
食前酒
先付け
生け鮑
絵画
天草四郎の酒(甘口)
お造り
蒸しあがった魚介類と昆布、これを、海苔ポン酢に付けて食べる
二本目の冷酒には辛口の「ちよのその」を注文した
アラの煮つけ
阿蘇牛のステーキ
伊勢海老鍋
お食事
デザート
ロビー入り口にあった可愛い椅子
玄関前のヤシの木がライトアップされていた。