昨年の12月1日（月曜日）から、佐渡市役所相川支所と相川消防署は、相川栄町地内の海岸埋立地に建設した新庁舎で業務を開始した。佐渡市のフェイスブックには「行政と消防機能が併設された新庁舎は、災害時などに迅速な協力体制の構築が可能となります。また、地域の拠点施設としてバスロータリーも設け、公共交通の中継地点や観光客への情報発信拠点としての役割も担っていきます」と書かれていた。と言う事は、旧佐州館内にある佐渡観光教会相川支所の役割分担が不明瞭になる。こうした相川に於ける箱物の建設ラッシュは2年後の佐渡金銀山世界遺産登録を見据えての動きかと思うが、施設設備などのハード面は少し整理した方がいいと思う。これからはハード面の整備よりもソフト、即ち押し寄せるであろう外国人観光客を案内出来る外国語が話せる観光ガイドの育成やクレジットカード決済可能な店舗を増やす事などに力を注ぐべきだろう。
この相川支所と消防署の建物に関し佐渡市は更にこうも言っている。
「佐渡金銀山世界遺産登録に向けての緩衝地帯（バッファーゾーン）に建設したことから、外装には土の風合いと質感をイメージしたタイルを使用し、周辺環境と調和するデザインになっています」。緩衝地帯などと言う難しい役人用語を使うから分かりにくくなる。「緩衝地帯」とは「遺跡や街並みから離れた地帯」の意味だから、そう言えば無学無教養な者にも理解されるのにだ。
トップ画像は昨年の10月19日にEOS-1DXで撮影した工事中の建物だが、写真左（3階建）が相川消防署で、右（2階建）が相川支所である。
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佐渡市役所財務課庁舎整備室庁舎整備係 ☎ 0259-63-3114
筆者にはどこにでもある地方の行政建設物にしか見えないのだが。。。しかし、この建物には24時間利用可能な公衆トイレが設置されているそうなので、これは金山観光の際には大いに役立つと思う。
安部政権は、アベノミクス効果を全国津々浦々にまで行き渡らせるために、「地方創生」と言う名のバラマキ予算を組んだ。一昔前の竹下政権の頃に「ふるさと創生」と言う名の全国市町村一律一億円のバラマキ事業を行ったのと同じ轍を踏んでいる。「あの、ふるさと一億円事業が地方活性化に繋がったのか？」と問われれば答えは否である。地方創生資金の使い道は各自治体に任されており、佐渡市でも早速「佐渡島プレミアム宿泊券」と言う名の観光客誘致のための総額2500万円のバラマキ事業を開始した。これは島内の宿泊施設（ホテル、旅館、民宿など）ならどこでも利用可能な額面5000円の宿泊券で、新造船「あかね」の就航日である4月21日の午前９時から、全国の大手コンビニ（セブン、ファミマ、ローソン、ミニストップ、サークルＫ、サンクス）で、半額の2500円で販売される。購入時に「商品番号0239954」と言えば店員はすぐに分かる手筈になっている。1泊あたり一人2枚（10,000円分）まで使用が可能なお得な宿泊券だが、その使用期間や使用方法に関しては当然の事ながらいくつかの制限がある。この宿泊券の販売枚数は10,000枚で売り切れ次第終了であり、購入からの有効期間は3ヶ月である。
１）繁忙期である下記の期間中は、本宿泊券を利用できない。
佐渡トキマラソン（4月25日〜26日）、ゴールデンウイーク（5月1日〜6日）、佐渡ロングライド（5月15日〜17日）、お盆（8月9日〜16日）、アース・セレブレーション（8月21日〜23日）、佐渡国際トライアスロン大会（9月5日〜6日）。つまり、黄金週間は4月29日と30日しか使用できないのだ。
２）佐渡市内の対象宿泊施設を「現地払い」で予約した上、予約時にプレミアム宿泊券利用の旨を伝えねばならない。「現地払い」の場合にのみ、佐渡プレミアム宿泊券を利用出来るが、旅行会社によるパックツアーなど（クーポン発行等）を利用する場合は「プレミアム宿泊券」を利用できないし、インターネットでの事前決済には、本宿泊券は利用できない。支払いの際に、宿泊券とクレジットカードの併用が可能かどうかに付いては各宿泊施設に問い合わせて欲しい。
３）この宿泊券は、国の地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金を活用したものである。従って交付金が有効に使用されたか否かを検証するために、チェックインの際に渡されたアンケート用紙に必要事項を記入の上、チェックアウト時にフロントへ提出せねばならない。
詳しくは、佐渡市の広報をご覧下さい。猶、このプレミアム宿泊券制度は既に鳥取県や茨城県でも行われた事のある観光客誘致のための自治体のバラマキ事業であり、佐渡市はその二番煎じである。
