安隆寺（佐渡市小木） 投稿者：とある旅人

小木から宿根木へと向かう道路の沿線に鮑料理の美味しい「魚晴」さんがあるが、その真向かいに河野呉服店がある、その横の道を進んでいくと左手に安隆寺の入り口が見えてくる。真ん中に赤いてすりのある急勾配の百余段の階段を登りきると正面に仁王門が見える。これをくぐると左手には大きな鐘楼があり、午後１２時を告げる鐘が二度なった。寺は高台にあるので木々の間から吹いてくる風が暑さで火照った体に心地よい。このお寺の境内には神社の鳥居が3基もある。これは非常に珍しいそうだ。まず、鐘楼の右隣に五輪塔を含む多数の墓石があり、その右隣に土蔵があり、その隣に加藤清正公を祀る清正公神社がある。二つ目が祖師堂の右隣にある七面山神社だ。石段を登った先に神社の拝殿と本殿がある。一応神社様式だが建物全体にどこか寺院らしさが漂い、神仏混合の名残のようで面白い。三つめは本堂脇にある赤い鳥居の稲荷神社である。

このお寺はもとは元小木にあったが、廻船問屋の寄進によりこの地に移ったそうだ。開基は、海で遭難し経島に漂着した、日蓮の赦免状を携えた日蓮の高弟日郎を救助した、学法坊である。小木の商店街の真ん中付近にあるお寺だが、島民でもその存在を知る人は少ない。