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◆【中日新聞社説から】巨大イカ像 自治力が問われている

2021年06月26日 11時57分29秒 | ●YAMACHANの雑記帳

【中日新聞社説から】巨大イカ像 自治力が問われている

イカの駅つくモールに設置され観光客らが写真撮影などをする巨大なイカのモニュメント=石川県能登町越坂で

イカの駅つくモールに設置され観光客らが写真撮影などをする巨大なイカのモニュメント=石川県能登町越坂で

奥能登の小さな漁師町に設置された巨大イカのモニュメントが世界で物議を醸している。新型コロナウイルス感染症対策地方創生臨時交付金を使って建造されたからだ。「使途は適切」という行政側の主張にはいささか無理がある。
 巨大イカ像はこの春、スルメイカの日本三大漁港、石川県能登町小木港近くの観光施設「イカの駅つくモール」に設置された。
 繊維強化プラスチック製で高さ四メートル、全長十三メートル、最大幅九メートルもある。制作費は三千万円で、町に配分された同交付金約八億円のうち二千五百万円を充てた。
 この交付金は感染防止の拡大、雇用維持と事業継続、経済活動の回復−などを目的とすれば自由に使える。町はコロナ収束後の観光振興を見据え「地域の魅力の磨き上げ」に該当すると判断した。
 能登半島沖の好漁場、大和堆(たい)では中国や北朝鮮の違法操業などにより不漁が続いてもおり、地元漁師を励ます意味もあるという。
 本紙報道を引用する形で英BBC放送がネット配信。英ガーディアン紙やロイター通信、ニューヨーク・タイムズなど世界各国のメディアが追随し、使途の是非を巡る話題が拡散した。
 公募の結果、愛称が「イカキング」と決まり、見物に来る人も増えているが、町民からは「こんなふうに世界に知られるのは恥ずかしい」との声も出る。
 関連予算案が計上されたのは昨年七月町議会。本会議での質疑はなく可決された。以降の議会でも議論はゼロ。ある町議は「使途にそぐわないと感じたが、発言は控えた」と打ち明ける。まさに町執行部と議会のなれ合いだ。自治が機能していないと言えよう。
 巨大イカのアイデア自体は否定しない。しかしコロナ禍の真っ最中であり、感染防止や医療体制の整備などもっと手厚くすべき政策があったはず。観光振興にしても、施設改修など他の手もあっただろう。
 議論すれば知恵も工夫も出てくる。巨大イカ像の建造はコロナ禍が癒えてからでもよかった。
 コロナ禍が続く中、PCR検査やワクチン接種の進捗(しんちょく)でも地域による格差が現れている。まさに自治体の力量が問われている。

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