馬毛島基地 工期3年延長
建設費膨張 暮らし・産業に打撃
防衛省は10日、馬毛島(鹿児島県西之表市)で進む自衛隊基地の建設をめぐり、工期を3年延長し、完成時期が2030年3月末になると発表しました。隣接する種子島では基地建設によって、家賃の高騰や宿泊施設がひっ迫するなど住民生活や産業に打撃を与えており、工事の長期化で影響が深刻化する恐れがあります。
馬毛島の基地建設は昨年1月に着工し、工期は4年程度と見込んでいました。同省九州防衛局は延長の理由として能登半島地震による資機材や人員の不足や、宿舎を建設するための資機材の輸送遅れなどを挙げました。
これまで政府は、馬毛島の基地建設費として24年度までに計約8827億円(契約ベース)を計上。工期が延びれば経費はさらに膨らみます。
種子島では、作業員の仮設住宅建設によって地価や家賃が高騰。農業や漁業、観光業の従事者が給料の高い基地工事に流れて人手不足に陥るなど基幹産業に打撃を与えています。市民団体「馬毛島情報局」の三宅公人さんは「とくに悪天候で工事ができなかったわけではなく計画自体がいいかげんだ。税金をつぎこみ、戦争に行きつく基地建設は中止しかない」と語りました。
馬毛島の基地建設は、米空母艦載機離着陸訓練(FCLP)の移転を求める米国政府の圧力を受けて、日米両政府が合意。米軍がFCLPを恒常的に行うほか、自衛隊による戦闘機の離着陸訓練やパラシュート降下訓練などを、年間を通じて実施します。
2024年9月12日(木)
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