怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

ちょいと気まずく感じるのは変かな。

2019年09月25日 | ドイツ在住難民・移民
街中を歩いていたら、私を呼ぶ声がするのでその方向を見たら、数人の中国人仲間がベンチに座っていた。
土曜日午前中には「日本語補習校」と同様な中国語を教える場があり、そこで教員をしている中国人女性と知り合いなんだ。
その日は、ちょいと年配の校長先生も一緒だった。日本人年配女性とはまた違う化粧、髪型、服の傾向。みな、ドイツ生活が長くてもどこかに母国の習慣や流行を引きずるものだな、と感心してしまう。
「しばらくぶりね、元気にしているの」
などと矢継ぎ早の質問を私に浴びせていた。「逢いましょう」とメッセージをもらっても放っておいた私・・・
「帰省中にりすさんに絵葉書を送ったのだけれど、届いた?」
え?まだ届いてないぞ。もう、夏休みはだいぶ前のことじゃあないか。
きっと、中国の郵便局がもたもたしているのだろう。

昨日、届いたその絵葉書だ。消印は8月27日になっていた・・・・
凄まじい経済発展をしている中国だが、絵葉書の質は悪い。ここで得意に思ってしまう日本人の私。
絵葉書ごときで得意に思うのは、すでに衰退の一途をたどる母国に秘かに危機を感じているからかもしれないな、と自分の心情にちょいと淋しくなった。

さて、ベンチに座って歓談していた続き。
しばらくすると、前を日本人知人が家族と一緒に通りかかり、夫人が私に声をかけた。
「あら、りすさん!お久しぶり~!」
しばらく逢っていないうちに家族が増えていたくらいなのだから、本当に永らく逢わなかったものだ。
ここで、一瞬、自分の気持ちが気まずくなったことに気づいた。
中国人集団と一緒にいたからだ。
特に中国人が好みではないのだが、お互い外国暮らしである不自由さの気持ちを共有できること、ドイツ生まれのドイツ人や外国人と違い、母語でない言語で話しているのでドイツ語がわかりやすいこと、そして、食べ物の嗜好が似ていることなどで、何気に仲良くなりやすいんだ。
選んでこうしているわけではないのは確かなのに、どちらかというと、中国人や台湾人との付き合いが多くなりがちになる私だ。他の外国在住者、特に欧州在住日本人たちはどうなのだろう?
私と同じ感覚の人は多いとおもう。ちっとも引け目などを感じる必要がないはずなのにねぇ。母国と近隣諸国の関係をちょいと考慮してしまう余計な神経は必要ないはずだ。国家や歴史や政治とは関係ない個人の付き合いだもの。

その数時間後。
役所で国際交流関係の仕事をしているドイツ人女性に声をかけられた。彼女の計画する月に一度の催し物には、以前は頻繁に出席していたものだ。
「りすさん、この日、この書道教室に出席してもらえませんか」

申し込みが少なくて、開催が危ぶまれているのだそう。
中国人女性指導による毛筆教室だそう。
このドイツ人、日本も毛筆の文化があり、子供の頃から学校で習うということなど知らないのだろう。
いや、知っていても、とにかく開催できないことに危機を感じていて、手当たり次第に声をかけているに違いない。
わたしは、また、新たな中国人と接触するのがちょいと面倒に感じた。
非常にまれだが、反日感情をあらわにする中国人も確かに存在する。
メールで丁寧に出席できないことを伝えておいた。理由はもちろん本音ではなく、別の用事が入ってしまった、ってことにしてね。










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