感動も感慨も無い年の瀬。ブログネタが枯渇している。暖房費は節約したい。
紅白のCMはいい加減にヤメロ。
こういう時に「孫の吹奏楽団を聴いてくれ」と頼まれたら行かないわけにはゆかない。
吹奏楽は威勢がいい。「元気を貰えるよ」と友人を誘い出かけた。
演奏は川越市郊外にある東京国際大学吹奏楽団の凡そ50人。
指揮は寺島康郎。赫々たる経歴がある由。
客演は売り出し中のピアニスト高久智子。あるべきところにはある柳腰美人。
会場は所沢ミューズ・アークホールである。
パイプオルガン両脇に天使が磔られた靴箱型本格会場だ▲
開演前の華やいだ雰囲気、大いいによろし。
薄暗い舞台には大編成の交響楽団と同様の配置が既にできていた。
やれやれ、これじゃ365歩のマーチはやらないぞ、チアガールは無理だわ、と少しガッカリ。
7時、教会の荘厳な鐘がガランゴロンと響きわたり、いよいよ開演。
着席する団員は七五三のようだ。大丈夫かなぁ。
調弦(は弦楽器がないから不適切かな)が済み、指揮者が登場。
辺りを睥睨した揚句、突然のファンファーレときた。
・ルトスワフスキー作曲 「管弦楽団のためのファンファーレ」
だそうだがテンデンバラバラ。各楽器は怪音奇音を発し、こりゃダメだわぃ、と思った。
解説に「小節線を持たず、指揮者の合図のみで音楽を進行させる、自由なスタイルで作曲されている」とある。
バラバラは妥当な演奏だったのだろう。
・ジルー作曲 「ポーランド騎兵隊序曲」
う~む、初めて聴いた曲だが、何故か懐かしく琴線に触れる。
リズムは明快。ブラスバンドとは思えぬ麗しさである。
・ショパン作曲 「ピアノ協奏曲 第2番 ヘ短調 作品21」
ここからは脱帽。畏れ入りました。
高久智子のピアノは猛烈な速さでも音の粒が輝き、見事に美しい旋律を歌い上げた。
学生諸君、ピアノにやや引き摺られながらも存分に渡り合い、マチガイは一箇所もない大手柄。
特に第2楽章は甘美なこと比類なく、吹奏楽団と喋々喃々、余韻嫋々。
艶やかであでやか。ウットリさせられた。
休憩を入れ、後半は緊張が解けたのか、団員は伸び伸びと演奏を続けた。
シャブリエ作曲「ポーランドの祭りからスラブ行進曲」(だったかな?)では会場から手拍子。
大いに盛り上がった。
アンコールは「ロンドンデリーの歌」やショパンの「別れの曲」など馴染の名曲揃い。
ただ、別れの曲で不協和音が2回混じったのが残念だったし、ホルンの咆哮をもっと聴きたかった。
しかし、吹奏楽とはこんなにも瑞々しく豊満で優美かつ端正なものであったのか!
学生の頃以来、耳にした吹奏楽はガサツな楽隊に過ぎなかったのだ、と認識を新たにさせられた。
学生諸君は輝いていた。体格や面差しはまだ頼り無いが、見事な演奏に感動させられた。ブラボー。
数年前、ここで第九を聴いた時にも感じたけれど、近頃の素人衆は実に達者ですなぁ。羨ましい。
切符を下さったお祖父ちゃんが、舞台上のお孫さんの位置を教えに来てくれた。
日焼けし目が輝いていた小学生は、暫く見ないウチにお母さん似の美青年に脱皮。
お祖父ちゃんの孫自慢が頷ける成長ぶりで、他家の子なのに感慨は一入だった。
そしてじじいたちは、退場する時がすぐそこに来ていることを悟るのだった。
演奏会は滞りなく9時に終了した。
高麗に帰る電車が心配で、アンケートを出さなかったけれど、
「大満足・感動した・来年もまた聴きたい」
..........ですからね。本当に有り難う。
(サキソフォンの写真は「趣味探し」さんからお借りしてます)
101229
星条旗よ永遠なれ・・・双頭の鷲の旗のもとに・・・
あたりを想像しておりました。血を沸かせ肉を躍らせる曲目・・・ではなかったか。
「別れの曲」は思ってる以上にピアニストには難曲だそうです。
しかし聴いててピアノのミスタッチを二箇所見つける、違う、聴きつける・・・貴兄は聴き上手ですよ。
尊敬のまなざし・・・
我輩もネタ枯渇状態が慢性化してまして、どうもこのまま新年へフェードアウトしそうです。困った。
昔の演歌からポップス、童謡、そしてクラシックまで実にお詳しい。
恐れ入りやした。
森生節、来年も楽しみにしていますからねぇ。
どうぞいいお年を!
もうフェードアウトですか?
少し早過ぎませんか?
本当に行くのなら 前の晩 知らせて下さい
軍艦マーチで お見送りします
その「いいお年を」は
何だか 「いい歳をして」 と言われてるようで.......
はい 何でもござれ 広く浅くですよ
ただ どうも近頃の歌手はヘタ 作詞作曲は幼稚で 好きなもの あまりありません
正月大寒波襲来とか
どうか 雪に埋まりませんように ね
拙い演奏ですがこれからも声援よろしくお願いします。
また演奏会がありましたら、その都度お知らせしますのでお願いします。
まさか.........
吹奏楽が あんなに豊かなものだとは 知りませんでした
今日 アレクシス・ワイゼンベルク+パリ音楽院管弦楽団による 20年前のCDを聴いてみましたが
高久+大学吹奏楽団の演奏の方が ソフトな印象で 好みです
あちらの演奏は やはり肉食系ですね
別れの曲での怪音は クラリネットの方向から発せられました
吹きチガイではなく 椅子を引き摺った音だったかもしれません
うちの吹奏楽団は、他の楽団と違いオーケストラの曲を多くやるため他にはない響きが特徴です。
なるほど そういうことだったんですか
気が付きませんでした
パリ音楽院より柔らかい音色で 驚きました
クラシックは飽きが来ません
今年からは 応援団にさせて頂きますね