あのケタタマシイ「つばさ」が静かに終わっていた。
視聴率はTV小説史上最低の14%弱でも、川越の観光客は25%増だった由。
しかし川越市の偉いところは、秋から一味違う観光政策に変更することだ。
あのドラマのバカバカしい筋と騒々しい演出で、川越の印象がドタバタになってしまったことを踏まえて、
・今後、観光客数の増加策は採らない。
・歴史や文化を深く楽しむ「馴染客」をもてなす体制を強化する。
など質の確保に重点を置いた観光政策を進める由。
しかも、具体的な課題を列記していて、大したもの。流石、天下の川越ですね。
さて、わが町の巾着田も彼岸花が終わり雨ともなれば、あの喧騒がウソのようだ。
モノマネで珍しくもないコスモス畑が花盛りを迎えたが、観光客は来年の彼岸花の季節まではあまり来ないだろう。
晩秋から初冬と、早春から初夏にかけてが本当の巾着田になるというのに。
住民は彼岸花が終われば巾着田に関心は無い。その隙に観光協会や管理事務所は補助金を小出しに使い、また厚化粧を重ねるのだろうが、この閑散期こそ今後の長期的な観光政策を考えるべきですね。
実は誰もが反対出来ない、ごもっともな観光政策はとりあえずはあるが、いわゆるコンセプト止まりと行程表が無いため、その理解と具体化が滅茶苦茶なのだ。
今後の巾着田のあるべき姿は、
・駐車場を縮小し、将来的にはなるべく撤去する。
・電柱を撤去し、電線を地下に敷設する。
・民有地内を含み、ゴミガラクタ建造物を改装または撤去する。
・看板標識旗貼紙等を整理統合し、大幅に削減する。
・水洗便所を設置し、個室数は現在常設数の10倍にする。
・建造物と構築物の外観を「昭和初期埼玉県の田舎風景」にする。
・周辺の目に見える範囲の建造物の外観を規制する。
くらいの課題を具体的に決め、現在の厚化粧を剥がし、時間をかけて一歩ずつ景観を整えてゆきたいものですね。
瀬戸内海「鞆の浦」の景観訴訟は、埋め立て架橋反対派が勝訴した。
鞆の浦の歴史的景観は住民だけのものではなく国民全体のもの、破壊したら復元不可能、という判断を裁判所は示した。
同様に巾着田は首都圏住民のものであり、観光協会や商工会だけのものではない。
今年は天候に恵まれてウハウウハしているらしいが、そろそろ頭を切り替えないと。
住民も、「全国的に有名になって鼻が高いぞぉ」、なんて薄っぺらなことは考えないこと。日常の暮らし易さで、ひとりでに有名になりたいものです。
そして巾着田は、渋く光る観光名所にしたいもの。
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