六本木一丁目、泉屋博古館の周囲には、超高層ビルが林立している。
ビルとビルとの間隔は広く、長らくご無沙汰してたじじぃには、信じられないほど新緑が綺麗だった。
そこで、木島櫻谷展を観たあと、辺りを偵察した。
街はタモリ好みの坂が多く、大使館や豪華な建物がが目立つ。
中でも、蔦が這う高い石塀に閉ざされたスペイン大使館が素晴らしい。
スウェーデン大使館はごてごてと悪趣味。
うろうろ歩いていたら、思いがけなく、ホテルオークラの別館前に出た。
そして斜向かいに、日本風の白壁の高く長い塀が延々と。そこは巨大な建物がそそり立つ、某国大使館の裏門だった。
あまりにも強引な景色なので、カメラを向けたら、即、警察官に制止された。
だってここは公道でしょ? 無断で敷地に入って撮影してるわけじゃあるまいし。
テロ攻撃の恐れがあるから写真は止めろって、大使館から言われてるんです。
きみねぇ、ここはニッポンの首都のど真ん中ですよ。それに、このあたしがテロリストに見えますか?
......そんならいいよ、道路の向こう側から、あんたに気付かれないように写真を撮ってやるから。
いいよね?
いや、それも止めて下さいってば。困ったなぁ.......。
じじぃは純朴な顏をした、孫のような警察官が可哀想になった。
何しろ親分が気まぐれ大統領のポチなんだから、尻尾が某国大使館を忖度するのは自然の成り行きですな。
警察官たちがこっちを見てる、長いものには巻かれるしかないな、と写真は諦めた。
ピカピカの超高層ビルは、地下街や歩道橋やエスカレーターで結ばれている。
どのビルも足元に、洒落たレストランや気取った店舗が並んでいるが、蕎麦屋なんかありゃしない。
池袋駅で、ミニサラダ付きスパゲティナポリタン、税込み860円也の昼飯を済ませてきたのは、正解だった。
生まれ変わったら、東大法学部を卒業し、丸ノ内に本社がある大会社に就職しよう。
本気で上役を忖度し、どどーんと出世してやろう。
そして、六本木に住みたい、と思った。
コルク栓なら只、っていう意味かな?▲
念のため、某国大使館の画像検索をした。
あるある、いろいろ画像が載ってるじゃないか。警視庁の諸君、これでいいのかぇ?
その画像はこちらをご覧くださいね。
180410
裸木だった銀杏に若葉がびっしりとくっ付いてた。
若々しい少年のような若葉ですな。若い緑。
ボクにもそんな時代があった。
そんな時代が遠くなってしまった小肥りさまに
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